投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 28 日 21:59:31:
生命保険の大手7社と中堅3社が28日発表した01年度上半期の業績によると、保有契約高の減少に歯止めがかからず、全体として解約・失効が増加に転じるなど、「生保離れ」がさらに鮮明になった。期間の急激な株安が各社の財務基盤を直撃し、体力を大幅に低下させている現状も明らかになった。消費者の「生保選別の視線」のもと、競争が激しさを増している。
9月末現在の保有契約高は10社合計で1173兆4122億円。01年3月末に比べ1.6%の減少だった。4〜9月の新規契約高は計53兆2879億円で、前年同期比2.1%の減。解約失効高は計54兆6099億円で、同3.4%の増加となっている。
新規契約高は、今年になり、保障と貯蓄を組み合わせた新商品を発売した住友生命や朝日生命などを中心に伸びたところもある。しかし、契約者の死亡や満期を計算にいれると、保有契約高は10社中9社で減少し、日産生命が破たんした97年以降の減少傾向に変わりはない。景気低迷による家計の支出切りつめや、少子高齢化の影響もあり、小さくなる市場を奪い合う構図となっている。
また、これまで高めの水準で横ばい傾向にあった解約失効高は、10社中の7社で増えるなど、全体として増勢に転じた。首相らの諮問機関である金融審議会の部会で、保険加入時に生保が顧客に約束する運用利回り(予定利率)の引き下げが論議され、契約者の不信や反発につながったとみられる。
ただ、日本生命と第一生命の上位2社では逆に解約・失効が減っており、二極化傾向も表れている。一方、解約率が大きく上昇した社は、他社の営業活動による「風評被害」の可能性を指摘するところもあった。(21:39)