投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 06 日 15:58:13:
柳沢伯夫金融相は6日の衆院財務金融 委員会で、巨額の国債を保有している銀行が金利上昇で大きな損失を被る懸念 があることについて、「金融機関は常時、市場リスク管理でウオ
ッチしており、 リスクを避ける方向に動くのは当然」と述べたうえで、「国債についても十分、 リスク管理していくことを前提にすれば、いま現在、すぐに大きな問題がある と言い切る必要はないと思う」と強調した。
民主党の五十嵐文彦氏は、金利が0.5%上昇すると国債価格が2%程度下落するとの予測があると質問。金融庁の高木祥吉監督局長は、主要行の今年3月 末の国債保有残高が約51兆円で、残存期間が3年程度と
述べたうえで、金利が 0.5%上昇すれば約1兆円の評価損が生ずるとの試算を明らかにした。
一方、五十嵐氏は、2008年度(平成20年度)に国債消化額が200兆円近く になるとの見方を示したのに対し、村上誠一郎財務副大臣は、「健全な財務運営」 などにより円滑な国債消化に努めると述べた。
財務省の牧野治郎主計局次長は、現行制度を前提とした従来の国債消化予測を紹介。それよると、新発債が2002年度33.3兆円、03年度35.4兆円、04 年度38.3兆円。また借換債は、新発債が05年度以降も同額程度と
の前提で、 02年度70.2兆円、03年度76.7兆円、04年度83.1兆円、05年度98.9兆円、 06年度106.6兆円、07年度116.7兆円、08年度132.9兆円と説明した。
五十嵐氏は、08年度の借換債132.9兆円に加えて、新発債があまり減少せず、財投債発行も増えるため、国債発行額は200兆円近くになると指摘した。