投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 12 日 18:32:05:
回答先: 景気ウォッチャー街の声:狂牛病・スーパー破たん・テロの影響が色濃く[東京 12日 ロイター] 投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 12 日 18:10:54:
内閣府が12日発表した9月の景気ウォッチャー調査によると、3カ月前と比べた景気の現状判断DIは28.4と前月(8月)の31.2から悪化し、最低記録を更新した。4カ月連続での低下で、横ばいを示す50を14カ月連続で下回っており、街角景況の悪化が続いていることが分かる。2−3カ月先の景気判断DIも31.1と前月の35.3から低下した。
現状の景気について3カ月前と比べ「悪くなっている」との回答割合が増加し25.4%と2割を超えた。先行きについても悪くなるとの見方が増え、23.3%となった。
この調査は、北海道、東北、北関東、南関東、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄の11地域で、小売り、飲食、サービス、住宅など家計動向や、企業動向、雇用など経済活動項目の動向について、景気ウォッチャー2050人を対象に実施した。
景気ウォッチャーは、景気動向を早期に正しく把握するために、タクシー運転手など景気動向を反映しやすい仕事に携わる人を対象にしている。今回の調査時点は9月25日から30日。有効回答率は89.5%。
現状判断では企業動向関連、家計動向関連、雇用動向関連すべてでDIが悪化(低下)した。
家計動向関連:テロ影響、狂牛病の影響大
家計動向関連DIは29.5と前月の32.6から悪化。引き続き客単価の低下、来客数の減少についての指摘が多かったことに加え、「米国テロの影響で、キャンセルや旅行を見合わせる客が増えている」(旅行代理店、従業員)、「スーツケース、ボストンバック、ピギーケースの売り上げが前年比で半分になるなど、米テロの影響が顕著に現われている」(かばんなどの一般小売店)といった9月 11日に発生した米同時多発テロ事件の影響を指摘する声も多く聞かれた。
また、スーパーや精肉店などでは、「狂牛病の社会的影響が日ごとに大きくなり、食品衛生や安全に対する不安感が増大している」(スーパー、店長)、「狂牛病報道後1週間の牛肉の売り上げは前年比79%、2週目は65%となっている。肉全体でも91%、83%に減少している」(スーパー、店長)といった狂牛病の影響への指摘も多かった。
一方で、秋冬物の衣料品、ブランド品など高級品の販売が堅調であるなど、一部には明るさもみられたが、先行きについては、米同時多発テロの影響で不透明感が増しており、悪化するとの見方が多かった。
企業動向:製造業で改善、非製造業は悪化
企業動向関連DIは26.7と前月の28.9から低下。製造業では26.0と前月の25.1から上昇(改善)したのに対し、非製造業では26.8と前月の31.5から低下(悪化)した。
雇用動向関連DIは前月の26.3から24.7に低下した。「大手スーパーの破たんにより、本体だけではなく、関連企業や取引企業の破たんや人員整理も顕著となっている」(職業安定所、職員)、「人材派遣の料金の低下傾向が進んでいる。社員を減らして派遣へシフトさせ、さらには派遣を減らしてパートやバイトへシフトさせるなど、企業は経費削減にやっきである」(人材派遣会社、社員)といったコメントがあった。
東京 青柳仁美 Hitomi Aoyagi TA