(回答先: BSE引き起こす「プリオン」筋肉にも蓄積…米研究。(読売新聞) 投稿者 えーてる 日時 2002 年 3 月 19 日 12:29:40)
BSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)やクロイツフェルト・ヤコブ病などの原因となるタンパク質である異常型プリオンは、神経細胞の中だけでなく、体を作る骨格筋の中でも増殖、蓄積するケースがあることが、プリオンの発見者の一人、米カリフォルニア大サンフランシスコ校のスタンリー・プルジナー教授らによる動物実験で分かった。
研究グループは「新たな検査法の開発につながる可能性がある一方、肉を食べただけでもかなりの量のプリオンを摂取する可能性があることを示す」と指摘し、さらに「プリオンに汚染された肉を食べることで、人間が感染する懸念があることを示している」とした。研究結果は19日付の米科学アカデミー紀要に発表される。
グループは、マウスの脳から抽出した病原体プリオンなどを別のマウスに注射。128日後に解剖して体内のプリオンの分布を調べたところ、後脚の筋肉中に、プリオン病マウスの脳中ほどではないが「かなりの量」のプリオンが蓄積していることが確認された。
これに対し、肝臓や首、背中、前脚などの筋肉中からはプリオンはほとんど見つからなかった。
グループは「経口投与の実験では蓄積量は少なかった。プリオンの種類や筋肉の種類によって蓄積しやすさが違うし、牛と人などの種の差などもあり一概には言えないが、神経組織などを取り除いても、汚染された肉を食べると人間に感染する懸念があることを示している」としている。(ワシントン共同)
◇ ◇
日本は、昨年10月から全頭検査を実施。脳の検査でBSE感染が判明した牛の食肉は出荷されないことになっており、今回の研究が大きな影響を与えることはないとみられる。(毎日新聞)
[3月19日16時2分更新]