(回答先: Re: “定型句”的レスから脱却してください 投稿者 596 日時 2002 年 4 月 19 日 23:33:29)
>>「劣等な遺伝子を組み替えたり天才クローンを作ったりしなければコンピュータに
>>追い越されるのが早くなるだけ」の“劣等な遺伝子”の「劣等」や“天才クロー
>>ン”の「天才」の基準は何ですか?
>劣等とは、頭が悪い、社会適応能力がない、想像力がない、病気にかかりやすい、容
>姿が悪い、ほかにも色々あります。
「病気にかかりやすい」はある程度遺伝的要素があると思っていますが、特質だとは思っても、それが劣等だとは思っていません。
他も、それらをもって劣等だとは思っていませんが、さらに言えば、それらの基準は普遍的なものではなく、歴史的・地域的・個人的な基準で“判定”されるきらいがあるものです。
誰が、「頭が悪い」・「社会適応能力がない」・「想像力がない」・「容姿が悪い」と判断するのですか?
また、596さんが劣等と考える人たちは、生殖活動を禁止されるのでしょうか?
>天才とは劣等と正反対の人間。欠点のまるでない人間。10歳ぐらいで博士号をとり
>20歳ぐらいでノーベル賞級の研究成果を上げる、といったような人です。
「劣等と正反対の人間」も、基準は普遍的なものではなく、歴史的・地域的・個人的な基準で“判定”されるものだと思います。
シンガポール政府は、クローン技術に頼らずに似たような政策を20年以上推し進めてきました。(高学歴者同士が結婚し優秀な子供を産む。そうじゃない人はできるだけ子供を産まないといった)
前にも質問しましたが、「ノーベル賞級の研究」とは具体的にどういうものですか?
>>クローンで、人の記憶や思考力が“転写”されるわけではありません。
>人の素質はクローンで完全にコピーされるでしょう。記憶や思考力は後で十分に学習
>すればよい。天才クローンは学習能力も抜群に優れています。
通常の生殖活動から生まれる人の子も、社会から隔離して観察するわけにもいかないし、先ほども書いたように善し悪しの判断自体が歴史的・地域的・個人的なものという側面を持っていますから断定的なことは言えませんが、身体能力・ある時期までの容姿・基礎的性格・機能的思考能力などは遺伝的な影響を受けていると思っています。
「記憶」や「思考力」という機能を担う脳が持つ機能的思考能力を、フルに動かしている人はいないのです。
596さんが天才と考える人も、脳が持つ機能的思考能力をフルに活用しているわけではありません。
そのような意味で、思考力は、先天的なものというより、後天的に培われるものなのです。
これは、先天的=脳の機能的思考能力が劣っている人が、先天的=脳の機能的思考能力が優れている人よりも“現実”の「思考力」が優れている可能性があるということでもあります。
>>心臓や肝臓を作るのは母体以外では無理だと思っていますので、“近いうちに”で
>>きるという論拠を示してください。
>心臓や肝臓などの細胞を作ることはすでにねずみで成功しています。人間への応用も
>近いでしょう。
>心臓や肝臓の臓器すべてを作るのは10年以上かかるでしょうが若い人たちは幹細胞
>で作った心臓や肝臓を移植するようになるでしょう。
個別細胞を造ることと十全な機能を持つ生物学的臓器を造ることとはまったくレベルが違うものです。
また、人工臓器と生物学的臓器ともまったくレベルが異なるものです。
このようにすればという“設計図”さえ書けていない段階でできると言われる理由はわかりませんが、将来できるできないは水掛け論になるので深入りはしません。