(回答先: Re: 民営化しても労働強化以外に効率を上げることはできません 投稿者 596 日時 2002 年 3 月 18 日 00:27:57)
>このまま日本が大きな政府を続けていけば日本はもっと破綻に>追い込まれるでしょう。借金がますます膨らみ若い人たちが苦>しむだけです。
アメリカ型が好きか嫌いかはともかくとして、少なくともあなたの希望される、小さな政府では大多数の国民は幸せにはなれませんね。なぜなら、米国にせよ日本にせよ今、政府がやるべき政策は高額所得者や不労所得者(不動産・金融の)への増税だからです。
1995年の統計によれば、アメリカの65歳以上の高齢者は人口の12%を占め、2050年には25%なると予想されている。
また、85歳以上の高年高齢者は現在350万人で人口の1.5%であるが、この層の人 口も急激に伸びて、2000年には
人口の2%即ち450万人になると予想されている。そして2050年には 1,500万人即ちアメリカの人口の5%が85歳以上
になるということである。連邦銀行によれば、アメリカの人口の1%にあたる高額所得者(例えばモートン・インター
ナショナルのチャールス・ロック会長の1994年の年収は2,600万ドル)がアメリカの富の40%を占めているとの事である。
彼らは子どもに生前贈与をしたり、家族で財団を創設したりして、如何に相続税を取られないようにするか考えている。
こういうスーパー・リッチは別格である。彼らは別として、アメリカの高齢者の中には、恩給、ソシアルセキュリティー、
資産等で悠々自適にくらしている人もいれば、僅かなソシアルセキュリティーを頼りに細々と暮らしている人もいる。
アメリカの貧富の格差の大きさは高齢者の間でも例外ではない。
アメリカといえば、アメリカの所得格差は天文学的に広がっている、という話を井尻千男氏が週刊新潮1月4〜11日号に
書いています。それによると、上位1%の世帯がアメリカの富の41%を占有しており、その頂点に立つビル・ゲイツの資産は、
下位から1億1千万人の資産に相当するという。(レスターCサロー著「富のピラビッド」TBSブリタニカ)金融資産に限定すると、
上位1%のシェアが47%、上位20%のそれが97%。逆に言えば、80%の世帯は、残りの3%を分け合っているに過ぎない。
つまり中位クラスの階層は、ほとんど金融資産を持っていないことになる。中間層の没落は目を覆うばかりだ。レスター・サローは、
その惨状を嘆きつつ日本を羨み、絶望しつつ言外に”日本よ、アメリカの轍を踏むな”と言っている。
格差を是正しすぎれば、企業活力を削ぐと同時に米国自体の競争力を低下させるだろうが、一方で現在のように過去最高水準
にとどまっている格差をそのまま放置すれば、いずれ景気の後退などを契機に社会問題となるはずである。格差の是正方法に
ついては、高額所得者への増税しかないのであるが、1%の高額所得者はお抱えエコノミストとマスコミを使っての上手い操作で逃げている。
殺し文句は「高額所得者への増税は、ビル・ゲイツに代表される起業家精神=アメリカンドリーム復活の流れに水を差しかねない。」
である。ビル・ゲイツも結局は大富豪達が税金逃れの口実のために立てたマリオネットに過ぎないのである。