(回答先: Re: 日本人の人間差別 投稿者 mig24 日時 2002 年 3 月 06 日 05:13:40)
いろいろご指摘ありがとうございます。^^;
\ここの板で発言をするのであればもう少し最先端の情報を
\確認したらいかがですか。
\あと数年の内に自動車は燃料電池で走る電気自動車に置き換わって
\いくだろうし、その際の燃料としてはガソリンかアルコールの
\どちらかになるか開発競争が進められています。
その程度の話なら知っているつもりですが(笑)
もちろん、細かいところは確かに、存じておりませんが、
例えばOSはITRONか?とか、CANでモータ制御部と
エンジン部が結合されているのか?とか、
この辺になると、さっぱり私にはわかりません。
そのレベルで勉強せよというご指摘でしたら、
厳粛に受け止めたいと思います。
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さて、
確かに言われたハイブリッド方式は多少は
エネルギー効率はあがりますが、あくまでの
多少の範囲にあります。
真の問題点は細かな「方式」でなく、「エネルギー源」でして、、、
ハイブリッド車の話を出されてますが、
ガソリンハイブリッド:エネルギー源は原油ですよね?
エタノールハイブリッド:
エネルギー源は
A)原油由来原料の加水分解
B)バイオマス
ということになるかと思います。
Aは論外として、Bになりますが、、、
B1)とうもろこし由来(アメリカ)
とうもろこし由来に関しては、いろいろと問題があるようです。
「1ガロンのエタノールを作り出すのに13万1000Btuのエネルギーが必要なのに対し、
製造された同量のエタノール燃料が生み出すエネルギーは7万7000Btuにしかならない。」
http://hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20010820308.html
B2)さとうきび由来(ブラジル)
一番、成功しているブラジルの例ですが、
「300万台 100%アルコール、その他10%混合車」
「150億リットルのアルコールガソリン20万バレルの消費を節約」
というすばらしい実績をもつのですが、
そのために必要な農地となりますと、
「500万ヘクタールでサトウキビが栽培 」だそうです。
http://www.bnri.co.jp/biomass/
ちなみに、「日本の農地総面積が日本の農地500万ha。。。」
http://www1.pref.tokushima.jp/nourin/kouchi/nouchi/hpgaiyou021.htm
ですので、残念ですが米一粒も食べずに車を走らせる根性が無い限り、
ブラジルの手法も日本には適応されないと思います。
また、北海道でも育つ「さとうきび」を開発する(笑)等、
いろいろと農芸技術・農芸化学上の障壁もあります。
テンサイで代用は可能かも知れませんが(笑)
テンサイはC4植物ではないので光合成効率が悪かったと思います。
(さとうきび・とうもろこしは、いずれもC4植物)
そもそも、バイオマスは家畜と比べ、エネルギー効率が低いので
昔から有名です。
御話にはありませんでしたが、その他の手法としては、
水素エンジン自動車という考えもあります。
水’など’を電力で加水分解して、水素利用ということになります。
ところで東京電力の資料によりますと、
東京電力(億kWh)
2000
水力 213
石油火力 309
LN(P)G火力 1,087
石炭火力 112
その他火力 27
原子力 1,276
その他 9
合計 3,033
ということで、石油(LNPG含む)・原子力由来のエネルギーを
使わないと仮定すると1/15に電力が減少しますので、
「どのくらい自動車用にエネルギーを振り向けられるか?」
疑問は大いに残ります。自動車問題を抜きにしても、
今と同等の生活レベルを守るため、同量の電力を利用すると
仮定し、それを水力発電所で増やすとしたら、
今の15倍(3033/213)の数のダムが必要で。。。
一方、日本においては既に、ダムが建設できるところは
建設が終わったと言われてますので、2倍にダムを
増やすのでさえ困難でしょう。
それでも、もし、水力発電で全電力エネルギーを確保するとしたら、
甲府盆地ごとダムにするとか、東京湾や瀬戸内海ごと干満潮発電するとか、
そういうレベルでの設備が必要になるでしょう。
当然、太平洋上に水素プラントも(太陽光発電を利用した)浮かべるのも
必要でしょう。
#それでも足りるかどうか?
ということで、水素自動車も電気自動車もエネルギー確保が
難しいでしょうね?
さて、話題にはあがりませんでしたが、
より、現実的なものとしては、以下の二つのバイオマス技術が
日本には存在します。
第2次大戦中の軍人エリートの叡智には敬意を表します。
芋などのバイオマス利用も当時研究されていましたが、
食料供給量を減らして燃料生産することは、意味が無い
という結論になったと思います。ましていわんや、
戦前より低い自給率の現在では、農地利用のバイオマスは
「冗談」の世界にしかありえないでしょう。
#悲しい所としては、基本的状況は戦前も今も同じということです。
#石油を禁輸されて、いやいや戦争起こして滅びかけた
#国なのに、50年立っても、何の手も打てなかったわけで
#しょうがないですね。。。
バイオマス技術1:木炭自動車
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
http://www.doishouten.co.jp/whatsnew.html
http://www.toukei.maff.go.jp/genti/2000_04/00_047_4.html
これでしたら、貴重な農地を潰さずにすみますので、
まだ、可能性はあります。(でも、車の台数は森林の間伐材
量に影響を受けるでしょう)
バイオマス技術2:松根油
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
http://www1.ocn.ne.jp/~susuma/pineoil/pineoil6.htm
松も農地に適さない「傾斜地」や「塩地」で栽培が可能です。
もっとも松根油の生産は大変みたいですね。。。
「松根油1.5リットル /1人/1日
日本軍の計画約2000キロリットルの粗油を生産1日当たり125万人の労働力を必要
松根油計画が順調に進めば数年で日本の松は残らず掘削 」
もちろん、松の根を運ぶのは、馬!になるでしょう。
http://www1.ocn.ne.jp/~susuma/pineoil/pineoil1.htm
日本近海から出る石油&ガスと上記の代換エネルギーで
国家運営に最低限の車両は動かすことはできるでしょうけど、
(例えば水力発電所メンテ用水中ブルドーザとか?
埋もれるダムのドブさらいは最優先事項でしょうね?)
一般自家用車・営業車は無理でしょうね。。。
せめて消防車ぐらいは木炭車で動かしたい。。。
もっとも、これに冬季に北海道・東北地方でバンバン燃やされる
灯油の代替等考えていくと、なかなか恐ろしい話です。
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現在、我々は
1) 石油産業
2) 原子力産業
の上に載った幸福な世界に住まわしてもらっています。
東京電力の表を見れば、世界の二つの勢力の上に
バランスよく立っている今の日本の姿がよくわかります。
#そして国際**が、いかに優秀かが明らかです。
しかし、それも「金」がなくなったら、「縁の切れ目」です。
生産立国で無くなり、技術立国でなくなり、金融でも貿易でも食えない
としたら、
3)大幅な生活レベルダウン を覚悟しないといけないでしょう。
最後の希望としてのエネルギー元「常温核融合」ですが、
残念ですが、石油産業と原子力産業の方々が支配している
この世界においては常温核融合技術の実用化は、すぐには
やってこないでしょう。
みなさんが想像する以上の
大幅な生活レベルダウン、、、
何も手を打たなければ、これが日本人の数十年後の未来です。
一度試しに、目の前から非日本産のものをどけて見てください。
(原料レベルも含めて)それが、あなたと子孫の未来です。
しかし、何か手を打ち、アイディアを考え、実行できれば、
これらは解決できるかも知れません。
阿修羅板は、そのための議論場だと私は考えています。
例えば、「国内で水力発電を開発しおわったなら、
シベリア、中国、北朝鮮、インドネシアで、水力発電所を作り、
相手国家と契約し、電力の半分をもらい、メタノール化か水素
状態で日本に輸入するとか」
いろんな、アイディア、手がいろいろあるはずです。まだ。。。
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以上、当たり前のことを永遠と書いて失礼しました。
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