日米安保密約の全容判明 核持ち込みは事前協議の対象外

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投稿者 8/30 朝日 日時 2000 年 8 月 30 日 09:50:39:

日米安保密約の全容判明 核持ち込みは事前協議の対象外

 1960年の日米安保条約改定の際に日米両政府が結
んだ秘密合意の全容が、米国の研究機関が入手した米国
務省文書から明らかになった。秘密合意は、核兵器を積
んだ米艦船が日本に寄港したり、朝鮮半島有事で米軍が
日本国内の基地から出撃したりする場合には、日本との
事前協議は必要ないとの内容を明記している。事前協議
方式は安保改定の柱で、日本の主体的な判断を保証して
いるはずだが、肝心のところで骨抜きになっていたこと
を意味する。秘密合意は、これまでも故ライシャワー駐
日大使ら元米当局者の証言や関連の米外交文書から存在
が指摘されたが、日本政府は一貫して否定してきた。し
かし、条約交渉を担当した国務省のファイルから合意内
容そのものを含む文書が出たことで、密約の存在は動か
せなくなった。

 この文書は、米国立公文書館で機密解除された国務省
北東アジア部のファイル「議会用説明資料集(コングレ
ッショナル・ブリーフィング・ブック)」の中にあっ
た。ワシントンで情報公開に取り組んでいる民間研究機
関ナショナル・セキュリティー・アーカイブ(NSA)
が昨年秋に入手したが、その直後に「安全保障」上の理
由で再び非公開となった。米政府が60年6月、上院に
安保条約の批准を求めた際、ハーター国務長官用の説明
資料としてつくったとみられる。

 このうち秘密合意の内容を示すのは、密約の全体像を
記した「日米安保条約に関連して結ばれた非公開合意の
要約」、日米の交渉結果をまとめた「討議記録」、米国
の立場から論点を整理した「日米安保における事前協議
方式の解説」の3点だ。

 「討議記録」は、新たに導入される事前協議方式につ
いて、「米軍機の日本飛来、米海軍艦艇の日本領海並び
に港湾への進入に関する現行の手続きに影響を与えるも
のと解釈されない」と記載。核搭載の有無を問わず改定
前の旧安保条約下で行われていた艦船の寄港などを協議
の対象から外した。

 この合意に基づき日米は63年、事前協議の対象とな
る「核の持ち込み」は核兵器の陸揚げ・貯蔵に限るとい
う解釈を確認した。佐藤栄作首相が67年に「持たず」
「つくらず」「持ち込ませず」の非核三原則を表明した
が、密約に変更はなかった。国是となった非核三原則の
うち、3番目の「持ち込ませず」は当初から空洞化して
いたことになる。

 「事前協議方式の解説」は、朝鮮半島有事への対応と
して、安保条約発効後に開かれる第1回日米安保協議委
員会で藤山愛一郎外相が「在韓国連軍が武力攻撃を受け
た場合には、戦闘作戦行動のために在日米軍基地の使用
を認める」と発言すると明記。朝鮮半島についての密約
は、外相の発言として議事録に盛り込まれる段取りにな
った。

 いずれの場合も、討議記録や議事録という形で密約が
残されており、外交交渉で通常取り交わされる交換公文
の書式をとっていない。だが、藤山外相とマッカーサー
駐日大使がイニシャルで署名しており、政府間の合意と
して拘束力があることには変わりはない。発覚しても
「密約の存在」を否定できるように日本側がこういう形
式を求めたという舞台裏が、沖縄返還関連の別の米外交
文書の中で明かされている。(03:05)




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