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回答先: マーズ・グローバル・サーベイヤーオフィシャルウェッブサイト 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2000 年 6 月 22 日 18:43:47:
【ワシントン22日=大塚隆一】
米航空宇宙局(NASA)は二十二日、火星を周回中の無人探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーの観測から、地表のすぐ下に水が存在する可能性が明らかになったと発表した。
火星にはかつて大量の水があったとみられるが、現在も水が存在していることを示唆する観測結果が得られたのは初めて。今後の詳しい調査で水のあることが確認されれば、微生物などの生命体が存在する可能性が現実味を帯びてくる。
NASAによると、グローバル・サーベイヤーが一九九七年から撮影した火星の地表の約二万五千地点のうち、クレーターの内壁など約百五十地点で、水流の浸食によって形成された地球の峡谷によく似た地形が見つかった。これらの峡谷はいん石が降り注いだ跡や風で吹き寄せられたたい積物の形跡がないことから、比較的最近できたものとみられるという。
ただ、火星は極低温のうえ、気圧が地球の約五百分の一のため、水は瞬時に凍るか蒸発してしまう。このため、峡谷を形成するほど大量の水が、凍結も蒸発もせずに流れ下るメカニズム解明が最大課題になった。
NASAの研究チームは、〈1〉水は火星の地表から深さ数百メートルまでの岩盤に存在していた〈2〉地下水の一部はクレーターの内壁などから外部にしみ出したが、すぐに凍ってしまい、出口をふさぐ「ダム」のようになった〈3〉その後も「ダム」の背後に地下水が集まり、圧力が高まった時点で「ダム」を破って一挙に噴出、凍結したり蒸発したりする間もなく、斜面を流れ下った――と考えれば、極低温、極低圧の火星で水流による浸食地形ができることが説明できると結論づけた。
また、研究チームは、これらの峡谷が地滑りやなだれでできた可能性も検討したが、画像から判断する限り、この可能性は小さいという。
(6月23日01:58)