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回答先: 2年ぶり。トリノの聖骸布公開へ 投稿者 倉田佳典 日時 2000 年 5 月 23 日 21:54:35:
【ワシントン3日瀬川至朗】
イエス・キリストが死後にまとった聖衣と伝えられながら、近年、偽物説が強まっていた「トリノの聖骸布」が8世紀以前のエルサレムに由来すると、イスラエル・ヘブライ大の植物学者が、米ミズーリ州で開催中の国際植物会議で発表した。聖骸布に付着した花粉や布に描かれた植物を分析した結果で、聖衣の真贋論争に一石を投じそうだ。
トリノの聖骸布は長さ約4メートル、幅約1メートルの麻布製で1578年以来、イタリアのトリノに保存されている。この布の一部を炭素年代測定した研究者が1988年に、布の製造年代を西暦1260年〜1390年と推定。しかもエルサレムから遠く離れたヨーロッパ由来のものと結論し、偽物説が注目を浴びていた。
今回、ヘブライ大のアビノアム・ダニン博士らは、付着花粉と植物の絵の分析を総合し、それらの植物の種類をカイテンソウやセイヨウフウチョウボクと特定した。そして、この2種類の植物種がほぼ同時に出現するのは、世界中でもエルサレム地域の3、4月しかないと結論した。
また、トリノの聖骸布に見つかった花粉や血痕の血液型(AB型)が、キリストの死に顔にかけられていたとされるオビエドの布の物と一致し、同じ遺体を覆っていた可能性が強いことが分かった。オビエドの布の起源は8世紀より前にさかのぼれることから、研究チームは、トリノの聖骸布も同じく8世紀前のものと判断した。