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回答先: Re: 断食の次は座禅 投稿者 陰謀王子☆彡 日時 2000 年 6 月 13 日 00:11:56:
無門関 平田高士1969 ISBN4-480-32318-X
p176 禅箴
杓子定規に規則を守っているばかりでは、縄もないのに自らを縛っているようなものである。欲するところに
従って好きなことをやるのは、異端の徒であり、悪魔の群である。心を統一し平安に置こうとのみするものは、
沈黙主義のあやまった禅である。己れのほしいままにして客観世界を忘れるものは、深い暗黒の穴に陥るもので
ある。すべてについて明々であろうとし、寸分も自己を欺くことを許さない者は、鎖をつけ自分で首かせをかつ
いでいるようなものである。いつも善や悪をあれこれ思うものは、天国地獄(相対)の世界に陥ちている。仏と
か法の立場を固執するものは、この世の果てを周る二鉄囲山の中におしこめられているものである。妄念が起き
るたびに、すぐにそれがもともと空だと自覚する瞑想法を主張するものは、幽霊とたわむれている男である。兀
然として只管、禅定をのみ習うものは、ばけものの生き方である。禅の道を進もうとすれば理法を見失うであろ
うし、もちろん退歩したのでは禅の宗旨に背く。しかし進みもしなければ退きもしないというのは、呼吸だけし
ている死人である。さあ、どのように禅の道を実践したらよいのか言ってみるがよい。努力して今世にこの問題
を解決してしまわねばならない。永久に三界輪廻のむくいを受けるようなことになってはならない。