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回答先: 異端・の医療 投稿者 ★阿修羅♪ 日時 2000 年 6 月 11 日 00:42:23:
不妊症と一日絶食 (寺子屋お産塾より)
私は不妊症で来院された方には、3人に1人の割合で1週間に1度の1日絶食を勧めています。その理由にはいろいろありますが、私なりの医療に対する姿勢を持っているからです。
その基本姿勢とは、医療には現代医学、東洋医学、そして、自然医学というべきものがあり、これらの医学にはそれぞれ独自の治療方法があり、絶食は自然医学の範疇に属している治療法だと考えているからです。
そこで、最も忠実に1週間に1度、1日絶食を実行された症例を紹介して、自然医学と位置づけている絶食療法の理解を得ることにします。
その方は不妊症の訴えではありませんでしたが、症状は違っていても基本の考え方は同じです。
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47歳の婦人が、懇意にしている内科医の先生からの紹介で来院されました。
主訴は全身倦怠感です。会社勤務はなんとかされていたのですが、勤務後は通院が日課で、 その上に『夜間は連日寝汗に悩まされ、枕元にはタオルを10枚置いて床についています。』という。 バセドー氏病による症状です。
診察して驚いたのは、全身至る処に診られる“ずず黒いシミ”でした。顔面はお化粧でコーティングされていて余り目立ちませんでしたが、肩・前腕・下腹部・腰・下腿部に渡り“シミ”のオンパレードなのです。本人も『夏も七分袖のブラウスしか身につけず、靴下は色の濃いものをはいています。』と気にされていました。
私は鍼灸治療を行ったあと、次のような変なアドバイスをしたのです。
『あなたの症状は、私が治すのは大変難しいことですが、あなた自身が治そうと努力されるのであれば簡単に治ります。それは便秘を解消すればこと足りるからです。』と。 すると即座に、『便秘はしていません。 毎朝きちんとありますから。』と答えられました。
私はこの返答に常識の壁を強く感じました。つまり、 毎日排便があれば便秘はしていないという考え方です。しかし、この常識は次の定義を踏まえてのことです。それは、現在起こっている体調不良が、私が指摘した便秘が解消されても、尚且つその症状が残存しているケ−スに限るということです。
大事なことですのでもう少し分かり易く説明すると、排便が2日に1度でも3日に1度でも、極端にいえば5日に1度でも、体調に何等悪影響を及ぼしていなければ、それは便秘ではありません。
反対に、毎朝心地よいお通じがあると自覚していても、体がもっと排便して改善して欲しいと願っているケ−スがあります。その様な状態は毎日排便があるといっても便秘をしていることになるのです。
そこで、『あなたが納得されるには一つだけ方法があります。それは1日絶食をされたら納得される答えをあなたの体が教えてくれるはずです。 私も実践しているので是非試みて下さい。』と答えました。
私自身が1週間に1度、1日絶食を続けていた時でもあり、その効果を実感していたからでした。(半年間実行しましたが、現在はしておりません。)
翌週、 来院された彼女曰く
『便秘をしていると指摘された意味が少し分かったような気がします。何故かと言えば、いつも通り朝に排便があった後、その日は指示されたように朝食、昼食、夕食それに間食も食べず、水だけで1日を過ごしました。それにも拘わらず、翌朝には普段と変わらない量の排便がありました。水だけしか飲みませんでしたが。』
そこで私は
『定期的に続けられると、 もっと不思議な事が起こるはずですよ。』と励ました。
結論を先に言えば、半年後には全身倦怠感は解消し、寝汗をかくこともなく、彼女を悩ませていた全身の“ずず黒いシミ”も一つ残らずきれいに消失してしいました。その後も1年間続けられたのですが、その理由は普段はいつも通りの食事をしているのに、 絶食の翌日は勿論のこと、毎朝いつも通りの排便があるだけではなく、毎日2〜3回の便通があるようなっていたからです。彼女の体はその状態が便秘でないと言えるのです。
バセドー氏病という甲状腺のホルモン異常が、便秘を解消することによって改善することがあるように、不妊症の原因が様々なホルモンが複雑に係わりあって、異常を起こしているケ−スも多いのです。
その複雑な係わりから生じている病的状態を改善するために、人知を越えた自然治癒力を最大限に高揚し発揮出来るようにするのが自然医学である、と私は考えています。
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不妊症と絶食が関わりがあることを、メールマガジン47号で訴えた内容を紹介しておきましょう。栄養生態学者の泉谷教授の興味ある研究報告です。
泉谷教授は、植物に窒素をたくさん与えると、植物は早く大きくなり花をつけるが、種ができないことに気付き、更に肥料をやり続けると葉だけが生い茂り、花すらつけなくなったという。
そこで、人間にとっての栄養、蛋白質を与え過ぎると植物の種にあたる精子や卵子が出来難くなり、不妊症の原因になるのではないかという仮説をたて、メキシコのインディオの社会を20年間調査された。1972〜1992年に亘ってです。
彼等の食生活が動物性の蛋白質をほとんど摂らず、トウモロコシが80%で残りがうずら豆とジャガイモであったという。
そして、調査にあたられた20年間には、不妊症の夫婦は1組もなかったのです。
しかも、どの母親からも豊富に母乳が出ていたとのことです。
更に泉谷教授は、日頃摂取している蛋白質の種類と不妊症の関係を調査された。
すると、インディオは平均17種類の蛋白質を、東京に住む日本人は42種類の蛋白質を日頃摂取していて、その数が多いほど不妊症の数は多かったのです。
そのメカニズムは省略しますが、我が国においても同じようなことがあります。
第2次世界大戦の戦後、当時の食糧事情は栄養不足の時代でした。けれども、その時代はベビ−ブ−ムの時代でもあったのです。
貧乏人の子沢山と言う言葉がありましたが、学問的にも裏付けできることであり、世界的観点からも発展途上国に比べ、先進国ほど不妊症の夫婦が多いことからも明らかな事実です。
勿論、現代社会がより多くの精神的ストレスを受けている生活であることも一因でしょう。だからこそ、不妊症を婦人科という狭い視野で考察することに疑問を持つのです。
1日絶食は、蛋白質の過剰摂取を改善するに留まらず、精神的ストレスに対しても強靭になります。何故なら、生きるための絶対条件に挑戦することになるからです。その他にも、宿便の排出にも働き予測以外の様々な効果を体にもたらします。是非、機能性不妊症の方は夫婦揃って挑戦して下さい。
体が喜んでくれることは疑いのない事実であり、絶食した翌日の目覚めの快適さが証明してくれます。
是非、妊婦さんはお腹の赤ちゃんのために《腹8分目》を心掛けて下さい。
栄養過多は赤ちゃんが望んでいる環境を、母体に決してもたらさないからです。
http://webclub.kcom.ne.jp/ma/hisao-t/huninsyou2.html