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回答先: 森下敬一 医学博士 医学会のつまはじき 投稿者 ★阿修羅♪ 日時 2000 年 6 月 10 日 16:37:17:
異端・の医療
http://www.minaminippon.co.jp/syokuno/hatibu/rensai1.htm
平成8年10月30日掲載
アレルギー疾患や慢性病など食に起因すると思われる病気がはびこり、漠然とした健康不安も広がっている。医療の現場では現代医療に限界を感じる医師たちが、食の重要性に目を向け始めた。人の生命=いのちを支える食と、農とのかかわりについて考える。
日本人の死因一位は十年以上がんが占める。このがんをはじめとする現代病、慢性病を克服するのに、ほぼ食事療法だけで取り組むのが東京都文京区の「お茶の水クリニック」だ。
「がんなどの原因は、体質にある。完治には、食事によって体質を改善し、自然治癒力を高めるしかない。そうすると、がん細胞は次第に小さくなり、やがて消滅する」。二十六年前に同クリニックを開いた森下敬一院長(六八)は、確固とした信念をもち、治療に当たる。
患者に対する食事指導は厳密だ。一部の小魚を除いて動物性タンパク質は禁止。玄米を中心にした穀類や野菜類、海草をとるように指示する。有機無農薬栽培によるものというのが前提だ。健康食品、漢方薬も併用する。
がんの三大治療といわれる手術、抗がん剤、放射線照射をはじめ現代医学の治療法は一切使わない。森下院長は「農薬、化学肥料はもちろん、医薬も含めてすべての化学物質は、人体にとって異物であり毒。治療はまず化学薬剤をやめることから」と力説する。
予約制、自由診療の同クリニックに、全国から患者がやってくる。八割ががん患者。末期がんの人が多いというが、待合室の雰囲気に暗さはない。
診察で出されるのは、処方せんでなく「食事せん」。それぞれの体質に応じて食べていいもの、注意すべきことが指示してある。入院設備はなく、指導を実行するかどうかは、患者の意思にまかされる。
患者の一人、三重県在住の五十四歳の女性は、三年前に地元病院で卵巣がんと診断された。胸まで広がった病巣を、医師四人がかりで除く大手術を受けた。手術後、体力に自信をなくし抗がん剤を断ったところ、退院勧告される経験をした。
本で知ったお茶の水クリニックを訪れ、食事療法を始めてから三年。一時期は歩けなくなり車いすを使うほどだったが、「体質が改善される段階で、いったん体調を崩す好転反応と信じていたので、あまり不安はなかった。いまは三重から通うのも、苦にならない」。大手術を経験したとは思えない張りが、声にも表情にもあった。
胃がんと診断された千葉県の高井清一郎さん(六五)は「最初は半信半疑だった。普通の病院で手術したが『抗がん剤を打っても、長くて一年の命』と言われて、ここに駆け込んだ。すでに食事療法だけで二年たった。もうこれ以外考えられない」と、全面的な信頼を寄せる。
森下院長の治療法は医学関係者の間では異端視されている。それでも高井さんのように、ワラをもつかむ思いで訪れる人たちが増えている。
「食べ物が血となり、肉となる。医と食はダイレクトにつながる。中でも、良質な有機作物は難病をいやす力がある」と森下院長。同時に「化学物質を多投する近代農法が農業の主流というのは、医師の立場からみると許されることではない」と、食を支える農のあり方を問いかける。
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お茶の水クリニック 東京都文京区本郷一ノ七ノ三唐木ビル三階=03=3814=6786
新しい食と農のかたち(南日本新聞)
http://www.minaminippon.co.jp/syokuno/syokunou.htm