Tweet |
回答先: ロシアの宇宙ステーション利用計画について 投稿者 宇土金 日時 2000 年 6 月 05 日 17:28:58:
衛 星 に よ る 地 震 − 電 磁 気 現 象 の 観 測 の
実 行 可 能 性 研 究
ISTC Project#417R
Division of Applied Electrodynamics
Institute of Terrestrial Magnetism,
Ionosphere and Radio Wave Propagation,
Russian Academy of Sciences (IZMIRAN)
1998年2月
最終報告書の第一部は、電磁波による地震の予知に関する評論的検討を行ったものであり、基本的問題に結び付いた地震−電磁気現象と地震前兆に関連する科学的発
表図書リストを含む。即ち、
* 地震の電磁気的予知:基本的問題に結び付いた地震−電磁気現象と地震前兆に関連す る科学的論文のリストを含めた評論的レビュー。
最終報告書の第二部は、地震による電離層への影響をロシアの衛星で調査研究した成果と将来のマイクロ衛星による研究計画が記述されている。即ち、
* 地震−電磁気プロセスの研究におけるロシアの科学的活動のレビュー。
* ロシアの衛星データに基づく統計的研究の成果。
* 地震研究に焦点を絞ったこれまでのロシアの衛星プロジェクトの技術的詳細と将来の ロシアの衛星ミッションに関する全般的記述、それに付録として地震予
知研究の現状 についての纏めを追加した。
第 一 部 目 次
1.はじめに
2.地震の前兆としての電磁界の変動
2.1.地震活動度に関連した大気圏の電気的及び気象学的現象
- 気象学的現象
2.2.地震−活動地域におけるDC地磁界
2.3.電界及び磁界の等震波圏上での衝撃
- 地震−磁気の誘起的影響
- 等震波圏上の電界への影響
3.地震に先立つ電磁放射
3.1.地震に髄伴するVLF−ELF周波数帯の電磁放射
- 大地震に先立つVLF−ELF放射における局部的異常
- 地震活動度と結び付いた自然界のVLF−ELF放射の統計的解析
- 低地震活動度の下での地殻からの電磁放射
- 大災害地震に先立つ震央帯からの異形記録
3.2.ULF周波数帯における地震−電磁放射の実験的観測
3.3.実験室での実験
- 破砕プロセスの実験的研究
- 異形なEMEと亀裂のダイナミックス
3.4.地震によるULF−VLFの電磁放射の考えられる発生メカニズム
- 変位電流
- 非定常な岩石流体の流れの誘導的影響
- 岩石流体の動電学的影響
- 地震発生プロセスにおける2相(液体−蒸気)流のあり得る役割
- 地表近くの地層の亀裂
- 微小亀裂により発生する音響放射の集積的な形での電磁気的前兆
- プラズマのメカニズム
3.5.異形電磁放射の発生源
- 異形電磁放射の現場観測結果の質的解釈
- 地表近くの発生源の統計的モデル
- 地震によるVLFの電磁放射のあり得るメカニズム
- 異形EMEを観測する上での推奨事項
- 共通した岩石圏の発生源からの信号の識別
4.地震の電離層への影響
4.1.地震−電離層現象の地上からの観測
4.2.VLF放射エネルギーの通り道の探査
4.3.地震予兆の間のスポラジック(突発的に発生する)E層の形成と破壊
- fb ES 周波数の夜間における変動
- fb ES 周波数の時間的変動
- 短期間のスペクトルの可変性
4.4.地震予兆の間の衛星による電離層の観測
- 電離層での放射と擾乱
- 電離層プラズマの変動と不規則性及び電離層と磁気層内での例外的エネルギー粒子 特性
5.地震的に誘導された電離層の変異と不規則性の物理学
5.1.岩石圏と電離層の電磁気的カップリング
- 地震−電離層カップリングにおける要素としての電界
- 地震−電離層カップリングにおける地震が引起こした電磁放射
5.2.地震活動により発生した内部重力波(IGW)
- 地球表面の振動によるIGWの発生
- IGWの熱源
- 岩石圏ガス発生量の非定常的変動によるIGWの発生
5.3.地震に関連しての異形な電離層発生の起こり得る物理的メカニズム
- 電離層のE層で生じた電子濃度の変動、不規則性、擾乱
- 中性圏組成の再分布により生じる電波位相の偏差
- 電離層のF領域におけるプラズマ枯渇の形成
- 上部電離層とホイッスラー・トラッピングにおける電子濃度上昇
第一部 結 論
- 地震−電磁気現象の研究における主要問題
補 遺ッ.地震−電磁気現象に関連する科学的発表図書のリスト
補 遺ー.地震予知及びそれに結び付く基本的問題に関連する科学的発表図書のリスト
第 二 部 目 次
1.電離層における地震の影響の調査のためのロシアにおけるこれまでの衛星ミッション 1.1.抜 粋
1.2."INTERCOSMOS-19"と"COSMOS-1809 AUOSプラットフォーム
1.3.衛星に搭載した計測装置についての記述
- IS-338 sounder
- VLF wave complex ANCh-2ME
- The impedance probe IZ-2
- Differential spectrometer of electrons PERO-31
1.4.Intercosmos-19とCosmos-1809衛星上で得られた地震−電離層の前兆
- Topside sounder results
- VLF receiver results
- Results of the ionospheric irregularities measurements
1.5.結 論
1.6.参考文献
2.ロシアの衛星データに基づく統計的研究の暫定的成果
2.1.作業内容の外観
2.2.入手可能データセットとデータ縮重プラン
2.3.成 果
3.地震活動地帯の上空を通過した"COSMOS-1890" からのテレメトリーデータの解析及
び地震に関係したELF放射の空間的分布の経験的モデル
3.1.序 論
3.2.黒悔−中央アジア地域における地震状況の概説(1989年1〜2月)
3 .3.実験的成果
3.4.地震活動地域上空の電離層におけるELF放射強度の空間的分布の経験的モデル
3.5.ELF放射の狭帯域計測による地震前兆探知方法のベース
- Field of applicability
- Frequency range
- Amplitudes of seismo-electromagnetic signal
- Dimensions of disturbed region
- Probability of detecting a seismo-signal and the problem of false signals - Temporal characteristics of precursors
3.6.結 論
3.7.参考文献
4.地震予知方法の基盤
- 序 論
4.1.地震に先立つ大気圏の放射線強度の増加による大気圏電気伝導度と電界の変動
4.2.電離層における音波−重力波の電界の安定性への影響の理論
4.3.電離層における電界連携電流と小規模な地磁界連携プラズマの不均一性発生モデル 4.4.地震に先立つ電離層変異の理論
4.5.電離層での地震前兆の物理的モデル
- 参考文献
5.ロシアにおける地震−電離層の調査研究用特別マイクロ衛星の開発
- 序 論
5.1.電離層の地震前兆の調査研究用 "COMPASS"小型衛星
- 同宇宙衛星の主要性能
- 設計の特異性
- マイクロ衛星のサービス・システム
- 打上げ上の特異性
- マイクロ衛星"COMPASS" 搭載の計測用装置
5.2."PREDVESTNIK" ("PRECURSOR") プロジェクト
- 小型衛星"PREDVESTNIK-E" の開発、主要なシステム上の要求と原理
- "PREDVESTNIK-E" の設計形態
- 同小型衛星の構築・組立技術
- 第二世代マイクロ衛星の基本的モジュール
- 計測パラメータ、計測範囲、計測精度の選択のサブステーション
- 搭載機器の構成の選択
6.結 論
付 録:地震予知研究の現状
1.序 論
2.「前兆」観測とその証明方法の普遍化
3.異常フィールド証明の「規則性」
4.大地震予兆モデルの高度化と予知の戦略
5.地震問題へのメカニカルなアプローチに対する批判
6.地震活動プロセスの物理的現象に対する新しい洞察
7.結 論