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回答先: 両親見て「きょうやるしかない」 投稿者 うっ 日時 2000 年 6 月 05 日 00:01:21:
西鉄高速バスジャック事件は3日、発生から1カ月を迎えた。佐賀市内の無職少年(17)の動機について、広島県警などの合同捜査本部や広島地検は「親、病院、警察への反発がある」と見ながらも、「供述が揺れ動き、少年自身、分かっていないのかもしれない」と語る。少年は強盗殺人などの容疑で広島地検から広島家裁に5日送致されるが、これまでの供述と捜査幹部の分析から、何が少年を事件に走らせたか、改めて検証した。
■母校
今年3月5日、少年は佐賀県内の病院に入院した。 中学立てこもりを考え、入院直前に実行しようとしたが、学校行事による振り替え休日で、できなかった
立てこもり計画は「それほど具体的ではなかったものの、かなり真剣に考えていたよう」(捜査幹部)で、少年が1998年に卒業した中学に強い反感を持っていたことを示す。
いじめという言葉は使いたくない。意地悪された
捜査幹部は「学校は何もしてくれなかったという気持ちの表れ」と受け止める。
■両親
父を信頼していた。だけど病院に入れられた。高校を中退して不安もあったのに。
少年は中学途中から成績が下がり、家庭内暴力を振るうようになった。そのころから「親にかまってほしいという思いが出始めたようだ」と、捜査側はみる。 父親には「最後まで自分の方を向いてほしいという思いがあった。(高速道路料金の)領収書がその証拠だ」と捜査幹部は指摘する。領収書は、少年がバス内で「宝物だ」と人質に見せた、自分が父親とドライブをした記念の品だった。
■病院
入院には腹が立った。具体的な計画はなかったが、何か大きいことをやろうと病院で決意した。それで静かにしていた
中央官庁や小学校襲撃など「大きいこと」の中身をいろいろ思いめぐらしたが、官庁襲撃は実行不可能と断念し、候補を絞り込んでいった。実行に向け、静かにしていたことで一時帰宅が認められた。一時帰宅は5月3日からの3連休に重なった。
■決行
包丁1本で人を脅したりできるのはバスで、成功の確率は高い。立てこもりも捨てがたい。外泊許可が平日で学校があれば立てこもりをやり、学校が休みならバスジャック
少年は3日午前に退院し、佐賀市内で包丁を購入。ある捜査幹部は「世間のゴールデンウイークの雰囲気が少年を刺激した」と分析する。
午後1時に乗り込んだバスを乗っ取り、乗客を死傷させた。捜査側は「興奮している中で(窓から逃げ出すなど)裏切り者が出たので、やっちゃった、ということではないか。犯行自体、やけくそになった部分がある」とみる。
[毎日新聞6月4日] ( 2000-06-04-00:28 )