教理聖省【ファティマのメッセージ】解説文〜韋駄天への大サービス・ティラリラリさんの投稿を転載。

 
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投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2000 年 6 月 27 日 15:25:13:

回答先: CARDINAL RATZINGER: PENANCE IS THE KEY TO THE "SECRET" 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2000 年 6 月 27 日 00:31:19:

教理聖省  【ファティマのメッセージ】

はじめに

第2の千年期が去り第3の千年期が訪れようという時、教皇ヨハネ・パウロ2世は「ファティマの秘密」の第3の部分を発表しようと決められました。
20世紀は人類史上もっとも厳しい時代であり、「優しい地上のキリスト」の暗殺未遂は悲惨で残酷さの頂点を極めた出来事だったと言えます。今まさに歴史を作っている一連の出来事を覆っていた幕が引き落とされ、あまりにも合理主義に毒された今日の人々の姿勢とはすっかり疎遠になっている霊性を通して見ることで、その深い
意味の判断がくだされようとしています。
歴史上これまで人類の重大事件の中心に届くような超自然的な御出現やしるしというものが存在してきましたし、それはまた信じる者も信じない者も一様に驚くのですが、それらが歴史を明かすという役割を果たしてきました。これらの顕現は信仰内容と決して矛盾することはできませんし、それゆえキリストの教えの心髄と焦点が一致してしていなければなりません。すなわち、御父の愛は男女を問わず回心へと導き、子供としての献身から自己を捨て神に委ねることができる恵みを与えてこられました。回心と償いを緊急に呼びかけているファティマのメッセージもまた、福音の中心へと我々を引きよせてくれます。
ファティマは疑いなく現代の御出現の中でもっとも預言的なものです。
「秘密」の第1と第2の部分は(それらもまた完全な資料を提示するために、この文書で連続して発表します)特に地獄の恐ろしい風景や、聖母の汚れなき御心への信心、第二次世界大戦や、最後にキリスト教の信仰を離れ共産主義者による全体主義を取り込むロシアが人類に与える多大な損害について語っています。
1917年当時は、誰もこれらすべてを予想できた者はいませんでした。
ファティマの3人の牧童たちはこれを見て、聞いて、記憶し、そして今も生きながらえている証人のルシアは、レイラ教区の司教に命じられ、また聖母から認可を得てこれらのことをすべて紙に書き記しました。
秘密の第一と第二の部分については、すでに発表されているので広く知られていますが、1941年8月31日にシスタールシアが書いた第3回顧録の文章を掲載用に選びました。いくつかの注釈は同年12月8日の第4回顧録からも取っています。
「秘密」の第3の部分は1944年1月3日に「レイラの司教ともっとも聖なる御母の命令によって」書かれました。
手書きの原稿はただ一つ存在しているだけで、こちらにはコピーしたものを添付します。封印された封筒は、初めレイラ教区長のもとで管理されていました。もっとしっかり保管するために封筒は1957年4月4日、聖座の秘密公文書保管所に移されました。レイラの司教はこの移動をシスタールシアに知らせています。
公文書保管所の記録によると、聖座の代表だったピエール・ポール・フィリップ神父OPが、アルフレド・オッタビアーニ枢機卿の同意のもと、1959年8月17日、「ファティマの秘密」の第3の部分を入れた封筒をヨハネ23世のところに運びました。「暫く躊躇ったあとで」教皇聖下はこうおっしゃいました。
「待ちましょう。私は祈ります。私の決断をあなた方にお知らせします。」
実際にはヨハネ23世は封印された封筒を聖座の事務所に戻し「秘密」の第3の部分を公表しませんでした。
1965年3月27日、パウロ6世は代理人のアンジェロ・デラアクア枢機卿と共に中身を読み、発表しないことに決め、聖座の事務所に封筒を戻しました。
ヨハネ・パウロ2世の場合は、1981年5月13日の暗殺事件の後に第3の「秘密」が書かれた封筒を請求されました。1981年7月18日、聖省のFranjo Seper枢機卿が国務長官代理であるエドゥアルド・マルティネス・ソマロ大司教に二つの封筒を手渡しました。白い封筒にはシスタールチアが書いたポルトガル語原文が入っており、もうひとつのオレンジ色の封筒には「秘密」がイタリア語に訳されたものが入っていました。その後、8月11日にマルティネス大司教は2つの封筒を聖座の事務所の公文書保管所に戻しました。
よく知られているように、教皇ヨハネ・パウロ2世は直ちに世界を聖母の汚れなき御心に奉献しようとお考えになり、第一コンスタンチノープル公会議1600年記念とエフェソス公会議1550年記念を祝うために選ばれた日である1981年6月7日サンタ・マリア・マジョーレ大聖堂の聖霊降臨の日の儀式のために、教皇ご自身が「奉献」とよんでおられる祈り文を作成されました。
教皇様は出席できなかったため録音でお言葉が放送されました。以下は奉献について触れられた部分です。
『すべての個人と人類の母よ、あなたは彼らの苦しみと希望をすべてご存じです。その母親の心で、世の中を震撼させるすべての善と悪、光と闇の戦いを感じておられます。聖霊に照らされた私たちの願いが直接あなたの御心へ届きますよう受け入れてください。そして母と主のはしためとしての愛で、あなたの抱擁をもっとも待ち望んでいる者たちを抱きとめてください。また、あなたが特別な形で望んでおられる者の奉献を受け入れてください。全人類をあなたの母性的なご保護でおつつみください。ああ、お母様、あなたの深い愛に私たちは寄り頼みます。平和と自由の時が、真理の時が、正義と希望の時がみんなに訪れますように。』
聖母の依頼にもっと完全な形で応えるため、教皇様は贖いの聖年中の1981年5月7日、もっとはっきりと奉献を表明しようと望まれ、それはまた1982年5月13日にファティマでも繰り返されました。1984年3月25日、聖ピエトロ大聖堂広場において、天使のお告げの時にマリアが言われた「フィアット」の言葉を想起
させつつ教皇様は、あらかじめ「召集された」世界の司教たちと霊的に一致しながら、1981年に心から語られた言葉を想起させるよう、明確にすべての男女、すべ
ての人々を聖母の汚れなき御心に奉献しました。
『ああ、すべての男女の、すべての民の、御母よ、あなたは彼らの苦しみと希望をすべてご存じです。あなたは母親として、世界を揺るがすあらゆる善と悪、光と闇の戦いを知っておられます。聖霊に突き動かされあなたの御心に直接叫ぶ私たちの声を受け入れてください。母親と主のはしための愛をもって我々の人類社会を抱きしめてください。われわれはすべての個人と全人類の、地上と天上での運命を心から心配しているので、あなたにお託しします。特にあなたに委託し奉献の必要がある個人と国々を特別な方法であなたに委託し奉献いたします。あなたのご保護に信頼します、聖なる神の御母よ。私たちの必要とするこの願いを、どうぞ無視なさらないでください。』
教皇様はさらに力強く、あたかもファティマのメッセージが悲しい成就が遂げられたかのようにもっと具体的に語られました。
『ご覧ください、キリストの母よ、あなたの御前に私たちは立っております。あなたの汚れなき御心の前で、全教会とともにわれわれは自分たち を、われわれへの愛のために進んで自らを御父に捧げられたあなたの息子の奉献に一致させることを望みます。「かれらのために」わたしは自分自身を捧げますと主はおっしゃいました(ヨハネ17:19)。私たちは贖い主が世界と人類のためになさった奉献に私たち自身を一致させたいのです。主の聖心の中に入れば許す力を獲得し、償いを確保することができるからです。この奉献の力は永続的ですべての個人・国々を包み込むでしょう。闇の霊が目覚めることができる人類の心と歴史の中に存在するすべての悪を、また事実わたしたちの時代に目覚めてしまった悪を、乗り越えることができます。どれほど人類と世界?この現代社会?をキリストご自身と一致させ、奉献する必要性
を深く感じていることでしょうか!キリストの贖いのわざは教会を通して世界が分かちあわなければならないものです。』
この贖いの年は、全教会の特別聖年であることをしめしています。
すべての被造物の中でもっとも、あなたが讃えられますように、主のはしためであり、もっとも完全に天の呼びかけにお応えになったあなたよ!祝されよ、あなたの息子の贖いの奉献に完全に一致された方よ!教会の母よ!信・望・愛の道を歩む神の民を照らし給え! お望みのとおり、われわれによって奉献され、委ねられた民を特に照らしてください。現代社会に生きるすべての人類家族のためにわれわれがキリストの奉献の真理の中に生きられるようお助けください。ああ御母よ、世界とすべての個人や民族をあなたに委ねましたが、われわれはさら
にこの「世界の奉献」の行為をもあなたに委ね、それをあなたの母的な御心の中におきます。汚れなき御心よ!悪の脅威を克服できるようお助けください。それは今日の人々の心に簡単に巣くい、その影響は測り知れず、すでにわれわれの現代社会を圧迫し未来への道を遮断しているかのようです。飢餓と戦争から解放してください。核戦争から、予想できない自己破壊から、あらゆる種類の戦争から解放してください。人間の生命に対する罪をその初めから解放してください。憎しみと、神の子供の尊厳の価値を貶めることから解放してください。国内及び国際社会の生活のあらゆる不正から解放してください。神の掟を踏みにじる用意が出来ていることから解放してください。人の心の中にある神の絶対的真理の息の根を止めようとする試みから解放してください。善と悪の区別を忘れてしまうことから解放してください。聖霊に対する罪から解放してください、解放してください。ああ神の御母よ、お受けください、この嘆きは人類ひとりひとりの苦しみでいっぱいです、すべての社会にあふれる苦しみでいっぱいです。あらゆる罪を克服する力をもっていらっしゃる聖霊によって助けてください。個人の罪も、社会の罪も、現れているすべての罪から。もう一度、世界の歴史の中で贖いによる救いのわざの力が示されますように。憐れみ深い愛の力!それが悪を止めてくださるように! それが良心を変えてくださいますように!あなたの汚れなき御心がすべての希望の光を明らかにしてくださいますように!シスター・ルシアは個人的にこの荘厳で全世界的な奉献が聖母の願われたものに応えていると認めました(「はい、1984年3月25日にそれは聖母が願われた通りに行われました」1989年11月8日の手紙より)。それ故に今後どんな風に論じられたり願われても根拠がないものと言えます。ここに発表するものにはシスタールシアの手書き原稿の他に4つの文書が加えられています。
(1)教皇様からルシアへの手紙 2000年4月19日付け
(2)シスタールシアとの会話の報告書 2000年4月27日付け
(3)教皇様が国務長官アンジェロ・ソダノ枢機卿を指名し2000年5月13日に読ませた声明文
(4)教理聖省長官ジョセフ・ラッツィンガー枢機卿による神学的なコメント。
すでに1982年5月12日付けの手紙で、シスタールシアは第3の秘密の解釈を指示した文章を教皇様あてに送られています。
『秘密の第3の部分は聖母のこの言葉について言及しています「そうでなければ<ロシア>は戦争と教会迫害の原因となる過ちを世界に広げるでしょう。善良な人々は殉教するでしょう。教皇様はたくさん苦しまれます。多くの国は滅ぼされてしまうでしょう。」(1917年7月13日)
第3の秘密は象徴的に示されています。メッセージのこの部分については、もし私たちがメッセージで聖母が示された依頼を受け入れるか受け入れないかという条件がついています。「もし私の願いが心に留められれば、ロシアは回心し、平和が訪れるでしょう。そうでなければロシアはその過ちを世界に広げるでしょう。」
私たちはメッセージのこの願いを聞きませんでしたから、ロシアが他の国を過ちで浸食するという預言が成就するのを見ましたしました。そしてもし私たちがこの預言の最後の部分が完全に成就するのをまだ見ていないとしたら、われわれは大きな歩幅でそれに向かって徐々に突き進んでいるのです。もしわれわれが罪、憎しみ、復讐、不正、人間の権利侵害、不道徳、暴力などの道を拒否しないのなら。」
神が罰せられたのだとは言わないようにしましょう。それとは逆に、人類自らが人類に対する罰を準備しているのです。神は親切から我々に警告し正しい道をよびかけておられますが、同時に神がわれわれに与えられた自由を尊重しながらなさっているのです。ですから責任があるのは人間です。」』
教皇ヨハネパウロ2世がファティマ第3の秘密を明かそうと決意されたことで、人類の悲惨な権力と悪への傾きが歴史を記してきた時代に終わりが訪れましたが、神の憐れみ深い愛と、イエズスと教会の御母のたえまないご保護は終わりをつげておららず、まだ広がっています。
歴史の主である神の行為と、そして自由な独創性の中で悲喜劇を演じる人間が神と協同で責任を負うことが、人類の歴史が成り立つ2つの柱です。
ファティマに現れた聖母は、これらの忘れられた価値を思い出させてくれました。
人類の未来は神の中にあること、そして未来を作る私たちは活気に満ち、責任をもっている創造のパートナーであることを御母は思い出させてくださいました。

タルシジオ・ベルトーネ、SDB
ベルチェッリの名誉大司教
教理聖省 秘書官



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