Tweet |
3/9付:毎日新聞
宮城県警:
暴行被害の少女の相談断る「忙しい」 塩釜署
暴行事件の被害を受けた少女(14)が今年1月、入院先の病院を通じて宮城県警塩釜署に相談
を求めた際、同署員が「忙しい」と断っていた事例が9日、参院予算委員会で取り上げられた。この
少女の治療に当たった医師の桜井充参院議員(民主)が明らかにした。田中節夫・警察庁長官は
「指摘の通りなら、誠に不適切で申し訳ない行為だ」と釈明。保利耕輔・国家公安委員長(自治相)
は「事実であるなら極めて遺憾なことだ。警察庁に事実の調査をさせたい」と答えた。
桜井氏によると、少女は1月、5、6人に鉄パイプで殴られるなどの暴行を受け海中に入れられた
うえ、路上に裸で放置されたという。事件の数日後、塩釜市内の病院に入院していた少女を、心療
内科医でもある桜井氏が診察した際、少女は「守ってくれるのは警察だけ。2度と襲われないか確
認したい」と、警察を呼ぶよう依頼した。病院の事務を通じて同署に連絡したが、「忙しいから行け
ない」と断られ、桜井氏が自ら医師として、国会議員の身分を明らかにして要請した結果、ようやく
応じたという。
国会では連日、新潟県柏崎市の少女監禁事件や、埼玉県桶川市の女子大生殺害事件に関す
る警察の不適切な対応が、取り上げられている。桜井氏は「警察の幹部は、どれだけ多くの人が警
察を頼りにしているか、自覚してもらいたい」と話している。
桜井氏の指摘に対し、宮城県警塩釜署は「捜査は適切に行われたと考えている」と話している。
同署によると、帰宅した少女の様子がおかしいのに母親が気付き、救急車を呼んで塩釜市内の病
院へ搬送した。救急隊から同署に連絡が入り、署員は病院に行ったという。(桜井氏とは別の)医
師に「体温が低下しているため、聴取は無理」と言われ、2、3日置いてから事情を聴いたという。同
署は少女をリンチした3人を近く傷害容疑で仙台地検に書類送検するという。
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200003/09/0310m092-401.html