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中国外務省当局者は3日、チベット仏教カギュー派の活仏カルマパ17世のインドへの出国問題について、「まだはっきりはしないが、ダライ・ラマがかかわっていた」との見方を明らかにした。中国政府関係者が、今回の出国劇とインドに亡命中のダライ・ラマ14世のかかわりについて言及したのは初めて。
当局者は、17世の出国の動機は「まったく宗教的な理由だ」と述べた。インド・シッキム州にも17世を名乗る人物がいることから、自らがカギュー派の正当な継承者であるとはっきりさせるため、16世が残した伝統の黒帽子が必要だった、との見方だ。しかし17世が14歳と若く、当局の許可を得ずに出国したことなどから、ダライ・ラマ側が関与しているとみて調べているという。
インド政府との交渉に関しては、「インド政府は国内でのダライ・ラマによる反中国的な活動を容認しない」との中印間の公式の取り決めが以前からあると明らかにし、「約束を守って欲しい。インドは(今のところ)慎重な態度を取っている」と語った。
(22:12)