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◎核の保持、先制不使用明記 印が核ドクトリン案発表
【ニューデリー17日共同】インドの国家安全保障政策を策定す
る国家安全保障諮問協議会(代表・ミシュラ国家安全保障顧問)は
17日、信頼できる核抑止力の保持と核の先制不使用などを盛り込
んだインド政府の核ドクトリン案を初めて発表した。9、10月の
下院選挙後に発足する新政権が最終的に承認する。
今回のドクトリン案発表は、昨年5月に24年ぶりに核実験を実
施し、「核保有国宣言」した同国が、核管理、開発、使用の仕組み
を明示することで、核保有国としての国際的認知を迫る狙いがある
とみられる。
ドクトリン案は、インドの核政策は、平和時には核使用の可能性
のある「潜在的侵略者」に対し、報復核攻撃の用意があることを認
識させることに重点を置き、核の先制不使用を明記した。
また、非核国で、核保有国のいわゆる「核の傘」にも入っていな
い国に対しては、核を使用しないとしている。「核のボタン」を首
相が管理することを明記した。
核兵器は抑止力として、地対空ミサイルや戦闘、爆撃機、艦船に
配備するとする一方、インドが保持する核抑止力の具体的な中身に
ついては触れていない。
同案は、包括的核実験禁止条約(CTBT)への署名問題につい
ても触れていない。
(了)
[共同 8月17日] ( 1999-08-17-21:07 )