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回答先: 「聖域」求め新たな国際網 拉致事件に原理主義の野望 投稿者 倉田佳典 日時 1999 年 9 月 07 日 21:21:17:
◎中央アジア地域大国の憂うつ 不安定化で経済に影響
【タシケント8日共同】中央アジアの地域大国ウズベキスタンは、
日本人を拉致(らち)したイスラム原理主義勢力の本格的な進出が
地域の不安定化につながり、自国の経済復興が減速する事態に警戒
感を強めている。
それは、武装勢力の侵入を許したキルギス政府への批判にも転化。
ロシアと中央アジア各国は、表向き団結を誇示しつつも足並みの乱
れを露呈している。
ウズベキスタンのラフマンクロフ安全保障会議書記は7日、武装
勢力の真の目的は、同勢力が掲げるカリモフ政権の転覆ではなく、
周辺国の統制が及ばない中央アジアの一角に麻薬、武器の取引やテ
ロの拠点を確保することにあると主張。武装勢力を越境させたキル
ギスを「頼りにならない」と批判した。
また、カリモフ大統領は同日、拉致事件は「大きな陰謀の鎖の一
部」と語り、ロシアのダゲスタンのイスラム勢力反乱も含め、一連
の動きを背後で操る国際勢力がいるとの見方を示した。
ウズベキスタンは、金や天然ガスなど中央アジア屈指の豊富な資
源を活用して、ソ連崩壊後の経済危機から確かな回復基調にある。
大統領らの発言は、一度は掃討に成功した原理主義が、国際支援
を武器に自国の国境周辺に割拠することへの極めて強い危機感の表
れとみられる。
武装勢力への対応では、タジキスタン内戦での深入りを反省する
ロシアが、兵員派遣に慎重。キルギスには、武装勢力との裏取引説
もある。こうした事情を念頭に、カリモフ大統領は7日、「なぜも
っと断固としてテロと戦わないのか」と述べ、強硬姿勢を鮮明にし
た。 (了)
[共同 9月 8日] ( 1999-09-08-16:05 )