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回答先: 「北東」地震不安小さい/首都機能移転審議会が分析 投稿者 倉田佳典 日時 1999 年 7 月 02 日 15:22:26:
「北東地域の安全性高い」 国会等移転審
国会など首都機能移転候補地の選定作業を進めている国会等移転審議会(首相の諮問機関、森亘会長)は一日、選定基準の一つである地震災害の可能性について「海溝型では、プレートの沈み込み帯が陸地から離れている北東地域(栃木、宮城、福島、茨城)の安全性が相対的に高い」とする検討結果をまとめた。
対象地域の過去のデータなどを基に、地震動や地盤の安定性、津波の発生などをシュミレーション予測を交えて検討した。
それによると、北東地域は、今後、数百年間に繰り返し発生する可能性が高い海溝型地震の被害は比較的少ない。活断層も中央地域に含まれる東海地域(岐阜、愛知、静岡)に比べ比較的少ないが、宮城県南部では約四メートル程度の津波記録がある。本県の那須地域は「全域が震度5弱以下」、福島県の表明地域は「全域が4以下の地域に含まれる可能性が高い」と指摘している。
中央地域は、全体がプレートの沈み込み帯から近く、海溝型地震で大きな被害が予想される。特に東海地域は東海地震の防災対策強化地域が含まれ、愛知県は渥美半島の遠州灘沿岸で六―七メートルの津波が発生する可能性がある。中央地域のうち三重・畿央地域(三重、滋賀、京都、奈良)も伊勢湾沿岸で二―四・の津波が発生する可能性がある、とみている。
同審議会・地震災害等にかかわる検討会の溝上恵座長は「日本列島で特別、安全な所はない。ただ今後、数百年内に繰り返し発生する可能性が高い海溝型の地震については、(発生の可能性が)視野に入ってきている」と述べた。
また今後、数百年以内に発生する可能性がある大地震の際、調査対象地域と東京など四都市の連携についても検討。北東地域は東京に対する交通流動について、「中央地域よりも全般的に連携確保性が高い傾向にある」と評価した。
田島進県企画部長は「これまでの審議会答申とはニュアンスが異なり、優劣をはっきりさせている。地震災害に対する安全性、災害時の新都市と東京との連携については那須地域を含む北東地域の優位性を明確に示しており、これまでの私たちの主張が正しかったと思っている」話している。
▽国会移転フォーラムの初回、黒磯市で開催
国会移転について県民の合意形成を図ろうと、県国会等移転促進県民会議(会長・渡辺文雄知事)が開催する市町村単位の国会等移転フォーラムの初回が一日、黒磯市文化会館小ホールで開かれた。フォーラムは今後、県内の約三十カ所で予定されており、地域の実情に合わせた形で開催される。
黒磯市ではタイトルを「夢のあるまちへ」として、市内在住の商工業者や主婦、酪農家など四人のパネルディスカッションを行い、国会移転が抱えるさまざまな課題を探った。コーディネーターは那須地域国会等誘致研究会代表で宇都宮大農学部講師の田仲喜一郎氏が務めた。
パネルディスカッションは全体的に国会誘致賛成の立場で進められていたが、酪農家のパネラーからは「国会移転で失うものと得るものが自分の中でまだ煮詰まっていない」と、戸惑いの声が出た。誘致推進の立場の商工業者からは「まちづくりの一環として誘致運動に取り組んできたが、市民の関心度が上がらない」と、いらだちの声も出た。
下野新聞990701