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◎田中真紀子,栗本慎一郎氏が造反
「人権侵害」と採決で退席
自民党の田中真紀子、栗本慎一郎両衆院議員が1日、組織犯罪対
策3法案の衆院本会議での採決前に退席。党の方針に造反して通信
傍受(盗聴)法案に抗議の意思を表明した。
賛成討論が始まった際に議場を出た田中議員は「通信の秘密は憲
法で保障されているのに、通信傍受法案は例外を設けようとしてい
る。人権侵害に対してどんな保障が担保されているのか、納得でき
ない。令状を出す裁判所も客観的な第三者の役割を果たせるとは思
えない」と厳しく批判した。
さらに「通信傍受法案は公聴会もやって広く人々に知ってもらう
べき法案なのに官主導で決められている。小渕内閣はこれまで通せ
なかった法案をポンポン通し、官僚は大喜びだ。議場で反対しよう
かと思ったが、他の2法案には賛成なので退席した」と党執行部に
不満をあらわにした。
同じく途中退席した栗本氏は「こんな法案を認めてしまえば歯止
めが利かない。現在捜査機関は、すでに盗聴をやっているのに犯罪
に対する効果は出ていない。盗聴にお墨付きを出してはいけない」
と批判。「自民内部にも反対はあるのに、議論がある法案は早くや
ってしまおうというのが党執行部のやり方だ。こんな法律を通して
はいけない」と語った。 (了)
[共同 6月 1日] ( 1999-06-01-20:15 )