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回答先: 「買っちゃダメ」本の反響 間違い指摘してみて! アンケートに企業回答は3割弱(夕刊フジ) 投稿者 熱三記者 日時 1999 年 8 月 08 日 11:40:37:
実は、私はこの手の本が嫌いです。「したり顔で知識をひけらかす環境オ
タク」「大げさなゼスチャーで一般市民の愚を嘆いてみせる選民ブリッコ」
「政治家や官僚、大企業、時にはマスコミを含む4悪対自分達という単純二
元論者」が書く本なんて!(全て印象批判なのですが)
むかむかしつつ、何げなく手にとって読んでいるとこんなくだりにぶつか
りました。執筆者の座談会の記事中で、普段の商品選び、生き方・考え方に
ついて司会者に問われたある執筆者の台詞です。
「わたしは食生活に関しては、まず市販のものは原則としていっさい食べ
ないし、飲みません。小さい無農薬農園をつくっています。水も丹沢の湧き
水を飲んで・・・」
この瞬間、私の頭に浮かんだのは次のフレーズでした。
「環境貴族!!!」
このベストセラーに、きっちりとヤキを入れねばならない。決意した私は、
今月の特集「環境会計とは何か」をこちらに変更することにしました。精読
して、アラを週刊金曜日につきつけてやる!そして、うちの読者に「買って
はいけない」は買ってはいけない、と言わねばならない!
で、その試みはもろくも崩れさるわけです。
読後、実はこの本が結構気に入ってしまいました。
考え過ぎかもしれません。慣れてくれば製品に何が含まれているのかをチェッ
クするのは簡単ですし、添加物の毒性などについてはある程度の知識でわか
ってきます。それはこの本一冊読めば大体頭に入ります。その意味では「買
ってはいけない」は買うべき書籍である、と言えます。
それに普通に考えれば、市民に対して貴重な情報を提供してくれています
し、執筆者はいずれも長年消費者問題にたずさわった人達ですから、我々サ
イドに立っていると即断してもいいのかもしれません。
あえて、結論を出すとすれば、この本は基本的にお勧めです。しかし、買
う時や読んだ後に「何故自分はこの本に魅かれたのか」を考えてみるべきか
もしれません。
情報処理の神経衰弱か、誰かの声に従うのか、それを決める自由も覚悟を
抱くのも一人一人にゆだねられていると言えましょう。