Tweet |
回答先: のぞみ(古い話で恐縮) 投稿者 るしふぇる 日時 1999 年 3 月 06 日 04:14:36:
プラネットB(のぞみ)の火星接近は、
2003年末から2004年に遅れたそうですが。
http://www.planet-b.isas.ac.jp/swing-by.html
より
---------------
SwingBY
Date: Dec. 18 7:34(UT)
月面高度(The distance from the Moon center) 4547km
Earth-Swing BY
Date:Dec. 20, 8:9:54(UT)
地心距離( The Distance from the earth center) 7381km
脱出速度 10.9km/s
「のぞみ」は12月18日16時34分に第2回目の月スイングバイに成功しました。
このときの月最接近距離は2800kmでした。それに続き、20日17時10分には、
地球スイングバイを行い、同時に2液のエンジンを約7分間噴射して、速度を増し、
地球の引力圏を離れました。このときの、地球最接近距離は約1,000kmでした。
さらに21日8時1分および8時39分に、補正の軌道制御を実施し、「のぞみ」を
火星への遷移軌道に乗せることに成功しました。
なお、地球スイングバイ時の第1回目の増速が予定よりも小さかったため、
第2回目に大きな速度補正を要しました。
現在その原因および影響を究明中です。
---------------
12月18日から20日過ぎにかけて問題が発生したようです。
http://www.planet-b.isas.ac.jp/image/981218-s.GIF
http://www.planet-b.isas.ac.jp/image/981219-s.GIF
ここで7分間噴射か。
http://www.planet-b.isas.ac.jp/image/981220-s.GIF
http://www.planet-b.isas.ac.jp/image/981223-s.GIF
火星に向かうはずが。
http://www.planet-b.isas.ac.jp/orbit.html
速度不足で新軌道になってしまったそうで。
1.平成10年7月4日に打ち上げられた火星探査機
「のぞみ」は、昨年12月20日に、地球の引力圏を離脱
し、現在火星遷移軌道上を航行中である。
当初はこのまま火星に向かって飛行を続け本年10月
に火星を周回する軌道に投入する予定であったが、
地球離脱に際し、酸化剤加圧バルブ系の不調により
推力の不足を生じ、これを補正するために予定より多く
の推進剤を消費した。そのため、現在の推進剤
量の下での軌道計画の見直しを行った結果、
今後の火星での科学目的を確実に遂行するためには、
当初予定していた本年10月の火星軌道投入を行わず、
今後さらに2回の地球スイングバイを経て、
2003年末から2004年初にかけての時期に火星軌道へ
投入することが適切であるとの結論に達した。
地球離脱に際し、酸化剤加圧バルブ系の不調により
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
推力の不足を生じ、これを補正するために予定より多く
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
の推進剤を消費した。
^^^^^^^^^
地球へのスイングバイ時の加速のタイミングがずれた
と思われます。まずいと思って加速したが、
推進剤を多く使ってしまって。速度不足で
火星への到着に間に合わず、安全な方法を選んだのでしょう。
火星到着時期
(年.月)
軌道概要
速度修正量
(m/s)
評価
1999.10
到着時にそのまま火星周回軌道に投入。
1135
実現不可能
2000.08
1999.10火星到着時、近火点でエンジン噴射しつ
つ火星スイングバイ。2000.08に火星周回軌道に
投入。
1102
実現不可能
2002.07
1999.10火星到着時近火点でエンジン噴射しつつ
火星スイングバイ、2001.08に再度火星スイング
バイ(エンジン噴射無し)、2002.07に火星周回軌道
に投入。
1064
スイングバイ時に近火点でのエンジン噴射を必要と
し補正量確保が困難なため危険。
2003.12
現在火星に向かっている軌道を微調し、太陽を3周
した後、2002.12に地球に戻す軌道に変更。地球
スイングバイで軌道面変更、再度2003.06に地球
スイングバイをして火星に向かう軌道に変更。
2003.12に火星到着、周回軌道に投入。
846
エンジンを噴射しつつスイングバイをする必要が無
く安全な軌道計画である。推薬量の余裕もあり当初
計画の火星周回軌道(遠火点15rm)実現が可能。
2006.04
1999.10火星スイングバイ(噴射無し)、
2005.05に2度目の火星スイングバイ(噴射無
し)2006.04火星周回軌道に投入。
964
上記2003.12投入に比してメリットが無い。
次の地球へのスイングバイは2002年12月と
2003年6月の2回だそうです。
次は成功すると良いのですが。