外典エズラ書(エズラの黙示)その1


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投稿者 倉田佳典 日時 1999 年 2 月 25 日 18:22:57:

外典エズラ書(エズラの黙示)その1
日猶同祖論掲示板で話題になっている、外典 第2エズラ書。

失われたユダヤ10部族の移住地として、
http://theology.doshisha.ac.jp:8008/kkohara/bible01.NSF/c1c237d85eab2d5249256540001d6434?CreateDocument
エズ・(ラ) 13:45 その地方を通り過ぎる道のりは長く、一年半に及んだ。その地方は、アルザルと呼ばれている。

が、引用されています。
詳しくは日猶同祖論掲示板http://www.tcup1.com/161/hirohiko.html?
をご参照下さい。

「聖書事典」(日本基督教団編)より
外典と偽典
エスドラス第1書(別名 ギリシャ語エズラ書、第3エズラ書)

エズラの名を冠する書物は正典・外典を通じていくつかあり、しかもヘブル語、ギリシャ語、ラテン語で記されており、聖書の版によって名称がまちまちなのできわめてまぎらわしい。以下に主な古代語訳聖書における名称を一覧表に整理してあるが、この中で、「ギリシャ語エズラ書」とあるのが、ここにいう「エスドラス第1書」のことである.
 七十人訳(LXX)の重要写本では,
  エスドラス第1書=ギリシャ語エズラ書
  エスドラス第2書=正典エズラ記,ネヘミヤ記
 LXXの異本では
  エスドラス第2書=ギリシャ語エズラ書
 劾ラテン語訳
  エズラ第1書=ギリシャ語エズラ書
 ウルガタ
  エズラ第1書=正典エズラ記,ネヘミヤ記
  エズラ第2書=エスドラス第2書1―2章
  エズラ第3書=ギリシャ語エズラ書
  エズラ第4書=エスドラス第2書3―14章
  エズラ第5書=エスドラス第2書15―16章
 以上のように名称の用い方が混乱している.
 本書の内容は,代下35・1―36・23および正典エズラ記全部,ネヘミヤ記7・73―8・12までに記されている記事と並行しており,その記述も似通っている,ただし本書の3・1―5・6は,正典に平行記事を見出すことのできない特有の記事である.
 正典のエズラ・ネヘミヤ記(本来は1巻の書に数えられた)と本書との関係について,本書が正典のエズラ・ネヘミヤ記を書き改めたものか,それとも本書が先に存在していて,正典の方がその要約であると見るぺきか,ということが古来多くの学者によって論じられたが,いまだに定説はない.両者よりも古い共通資料があったと推論する者もいる.またLXXにおけるエズラ・ネヘミヤ記がマソラ原典の直訳であるのにくらべると,本書はマソラ以外のヘプル語(もしくはアラム語)原本を想定させる.注目すべきことに,A・D, 1 世紀前後のユダヤ人史家ョセフスは,正典のエズラ記によらず,本書を史料として用いている.その理由は,おそらく内容の価値よりもギリシャ語Q文体がすぐれているために,本書を重く見たためであろう.
  本書の中で,最も特色ある部分は3―4章の「3人の衛兵」の物語である.ベルシャ王ダリウスの親衛隊に属する3人の衛兵が,世界で最も強いものは何かという論争を行う.第1の者はそれは酒であるといい,第2の者は王であるという・最後の者は,「最も強いものは婦人である,しかし,真理こそ最後の勝利者である」と主張し,ついにこの説がすべての人を説得する.これがこの物語の人要であるが,
 これは古代オリエント諸国に種々な形で伝えられていた「知恵」物語に材料をとってユダヤ的に変形したものであろう・
  本書の編集の年代も決定が困難であるが,おそらくB.C・2世紀の半ば,150年頃と推定される.
 

 2.エスドラス第2書(別名,エズラの黙示)
 1−2章,3―14章,15―16章の3部分にわかれているが,ラテン語訳聖書ではそれぞれを第2,第4,第5エズラと名づけている.(→前掲の表)
 第2の部分が本書の主要部であって,第1,第3部は本来はそれぞれ独立の文書であったと思われる,本書の成立とその後の伝達の経過はきわめて複雑であるが,大要次のように考えられている.
 A・D.1世紀末,本書の主要部3―14章がおそらくアラム語で書かれた・やがてそれはギリシャ語に訳されたが,2世紀の半ばにキリスト教徒の手によって序文(現在の1―2章)が付加された.その後3世紀に入って更に別のキリスト教徒の編者が15―16章を付加した・
 本書は,シリヤ語,コブト語,エチオピヤ語,アラピヤ語などに訳されたが,その後アラム語原本はもとより,ギリシャ語訳すらも失われて,西方教会にはもっばらラテン語訳を通して伝えられるに至った.1897年エジプトで15章の断片を記した皮革写本が発見されたが,これは現存する唯一のギリシャ語写本である(オクシリンコス・パピルス文書)・
 本書の主要部は,ゼルバベルの父(またはおじ)サラチエルの見た七つの幻であるが,このサラチエルはエズラの別名であるともいう(3・1).七つの幻のうち,最初の三つはユダヤ人の現在の苦境と悲惨とを描き,後半は将来の栄光を描いている.その用語・文体はヨハネ黙示録に似ており,また偽典のパルクの黙示(後述)に影響を与えていると思われる,
 なお,キリスト教徒の付加とされる1―2,15―16章の各部分には,新約聖書との並行記事を多く見出すことができる.




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