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回答先: 冥王星は惑星か否か 天文学者間で熱い論争 投稿者 倉田佳典 日時 1999 年 1 月 21 日 09:33:00:
◎冥王星は惑星のまま
降格なしと国際天文学連合
惑星か、いや小惑星ではないかと、太陽系第9惑星の冥王(めい
おう)星をめぐって世界中の天文学者間で巻き起こっている論争に
ついて、国際天文学連合(IAU、本部パリ)は3日、「惑星とし
ての位置づけに変更はなく、IAUのどの作業部会もそのような変
更提案はしていない」と、事務局長名の異例の声明を発表した。
声明は混乱した論争の沈静化を狙ったもので、「変更提案がIA
U主導とされているのは誤った報道などによるもので、残念だ」と、
惑星からの降格を考えていないことを表明した。
また「惑星の立場に変わりなく、太陽系の端にある小惑星として
番号を付ける手続きをしていただけ」などとしている。
1930年に発見された冥王星については他の8つの惑星と異な
り、月よりも小さく、軌道が黄道面から17度傾斜している。さら
に、海王星軌道の外側で発見された約80の天体と、だ円軌道や組
成などで共通点が多いため「惑星ではない」との意見が持ち上がり、
IAUの一部のメンバーの間で電子メールによる国際アンケートも
実施され、大きな関心を呼んでいた。
79年以来、海王星の軌道の内側に入っている冥王星は11日、
海王星の外側に移動して晴れて「太陽系最遠の惑星」へと戻る。
国立天文台の福島登志夫教授(天体力学)は「IAUが予想以上
の反響の大きさに驚いて異例の声明となったのだろう。太陽系第9
惑星としておくのは当然で、声明は妥当だ」と話している。(了)
[共同 2月 4日] ( 1999-02-04-17:58 )