投稿者 付箋 日時 2001 年 10 月 14 日 14:58:25:
回答先: まさに詐欺師同然の毒盛り政府 投稿者 付箋 日時 2001 年 10 月 14 日 10:52:21:
月刊『宝石』[1999・08] 今こそ”民衆の敵”になれ(広瀬隆)から。
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数々の難問を突きつけられたまま、人類は西暦二〇〇〇年を迎えようとしている。この数ヵ月間、日本と世界は、嘘だらけの二十世紀をしめくくるにふさわしく、悪どいつじつま合わせを演じてきた。日米新ガイドラインや盗聴法などの危険な法案が、ほとんどの国民を議論の埒外に置いたまま可決され、防衛庁水増し請求事件のカタもつかないうちに軍事衛星の打ち上げに邁進し、ついに日の丸の旗をふり、君が代まで歌いはじめた。
法案を通した議員たちは、与党とは言うが、人口に対する絶対得票率で見れば情ないほど小さな国民の信任しか得ていない政党であり、ゴミみたいなものである。
その人間たちがこれほど勝手なことをできるのは、新聞・テレビなどが、万事決したあとに危険性を論じ立てるアリバイ報道に終始しているからだ。事前に国民に知らせ、暴走を食い止める力になっていない。
ノルウェーの作家ヘンリク・イプセンは、一世紀前に満身の怒りをもって『民衆の敵』という戯曲を書いた。鉱泉で生きる小さな町で、危険物が鉱泉に流れこみ、汚染している事実を告発しようとして、町民すべてを敵にまわして闘った水質検査官ストックマンの物語だ。
汚染を起こしていたのは彼自身の義父の工場であり、鉱泉の汚れが公表されれば、町の経済に大打撃があることは明らかだった。それでも彼は、飲み水の汚れから町民を守ろうとして、新聞で事実を伝えようとした。
やがて新聞に圧力がかかり、記事は抹消された。ストックマンは集会で町民に事実を伝えようとしたが、そこで彼は思いがけずも”民衆の敵”と呼ばれ、自宅に石が投げ込まれた。それでも町を出ずに闘い続けた男の物語である。
日本のジャーナリストは、当初は民衆から嫌われても、最後に尊敬される存在を目指すべきだ。発売部数と視聴率のため、民衆に媚を売るだけで、一体この国はどうなるのだ。
ユーゴのコソボ紛争は、地球全体の問題だが、とりわけ日本人には重大な意味がある。ミサイルが、子供や老人の五体をばらばらにしながら、誰もそれを食い止められないまま、軍人たちが平然と第一級の殺人を犯してきた。それに対する謝罪と悔悟が、どの国のマスコミでも語られていない。
ケルン・サミットで笑顔で会談していた首脳たちを見ると、一九二〇年代のシカゴで、カポネたちギャングが人殺しのあとシンジケートの縄張りを分け合った姿と寸分変らない。
コソボ紛争の本質と軍需産業
三月二十四日から、NATOがユーゴに対して爆撃を開始し、六月十日に表面的な”終結”を見た。戦闘のあいだクリントン大統領たちが言い続けたのは、「ナチスのような行為が二度とあってはならない」という台詞であった。
われわれが尋ねているのは、ナチスの歴史ではない。現代の軍人が、何も関係のない人間を殺してきたという事実だ。これが犯罪でなければ、日常の殺人事件は何だというのか。しかも日本の総理大臣が、勝手にNATOの空爆を支持し、日本人も、人殺しに加担させられたのである。
コソボからアルバニア系難民が流出し、ぬぐいがたい憎悪をバルカン半島に植えつけた。
クリントンは「NATOの勝利」と偉そうに演説したが、同じバルカン半島で戦端を開いた第一次世界大戦中、自分の国のウィルソン大統領が八十二年前におこなった有名な演説”勝利なき平和”を思い起こすがいい。
「平和は、勝利なき平和でなければならない。勝利とは、敗者に辱(はずかし)めと脅迫によって平和を強制するもので、耐えがたい犠牲のもとに受け入れられる。そして怒りと苦痛が記憶されるのだ。そうした平和は砂上の楼閣である」
ユーゴ内のセルビア系住氏にとっても、彼らと仲良く暮らせなくなったアルバニア系住民に対しても、NATOの軍人は辱めを与えた悪魔にすぎない。ミロシェヴィッチ大統領の行為と比較してどちらがよいと言うべき問題ではなく、両者を並べて非難されるべき人類の重罪だ。
NATO加盟国のギリシャ人は、NATO攻撃に猛烈に反対しながら、ユーゴ連邦の敵側に立たされた。この理不尽さとまったく同質のものが、日本の置かれた状況だ。
五月二十四日の夜に国会を通過した、日米新ガイドラインと呼ばれる軍事同盟の正体がそこにある。
NATOの親分であるアメリカの勝手な解釈に日本が尻尾をふり、いずれ朝鮮半島問題でギリシャと同じ立場に、日本が引きずりこまれるおそれが高い。五月七日にユーゴの中国大使館を精密誘導弾五発で破壊したB2ステルス爆撃機を開発し、「ステルスの父」と呼ばれたウィリアム・ペリーが、九三年から国防副長官と国防長官を歴任し、北朝鮮問題に火を付け、ガイドラインを作らせた張本人だからである。
続いて五月二十八日、「組織犯罪対策三法案」が衆議院で可決され、ファックスでも電話でも電子メールでも、警察が盗聴できることになった。六月十五日には衆議院本会議で、全国民の住民票にコード番号をつけ、氏名や住所を全国のコンピューターネットワークで管理する「住民基本台帳法案」が可決、成立した。
自動車のナンバープレートにもコンピューターチップが取り付けられ、誰がどこにいるかを瞬時に管理するシステムも実施に移されようとしている。住民がオウムの危険性を訴えても野放しにし、自然保護運動や市民運動、米軍基地反対運動つぶしに夢中になってきた無法の警察と公安が、オウムなどの兇悪犯罪の発生をこれらの法の口実にあげるのは、笑止ではないか。盗聴の対象は、はっきりしている。
一方、国家財政を破綻させ、六〇〇兆円の借金を国民に背負わせた政府と大蔵省は、これから消費税を三〇パーセントに引き上げなければならない。あらゆる方法で国民の財産を管理して、税金を搾りとるための住民台帳である。
この経過をふり返ってみよう。
ガイドライン可決と同じ日に、不思議なことに、「北朝鮮の”核施設疑惑”はシロだった」という結論が、アメリカの調査団から発表されたのである。
これが騒動の落ちだ。昨年八月末に北朝鮮のミサイル発射騒動があって、年末には、ミサイルを宇宙空間で撃墜するための偵察衛星の予算が組まれた。すると四月上旬、アメリカは早速二〜三〇〇億円もする衛星を買ってくれと日本に打診した。そもそもミサイルを撃墜する海上配備システムについて、アメリカは実験さえしたことがなく、実現するとしても十五〜二十年先の話なので、飢餓の国でその時代まで金正日体制が続くことさえ定かでない。
ところが情報衛星はまるで万能薬のように一人歩きして、日本人の税金を垂れ流し、アメリカがその金に群がる。そのための核疑惑であり、ガイドラインの成立だったのだ。煽り立てた連中は、金正日の危険な軍事国家を強化しただけだ。責任をとるべきである。
いかなる軍事問題にも、巨大な利権がある。今回も数千億円からスタートし、五兆円も日本の金を盗もうという動きがあった。コソボ紛争の本質も、まったく同じものだ。平和解決を世界中が求めている最中、アメリカのオルブライト国務長官宛ての極秘メモが、タルボット国務副長官から出されていたことがアメリカで露見した。
驚くまいことか、「アナン国連事務総長が和平仲介に乗り出すのを阻止する」と書かれていたという。この事実は、アメリカの議会で議員によって暴露され、日本では五月十五日の読売新聞だけが報道した。
最初からアメリカの目的は戦争の継続であって、和平ではなかったのだ。国務長官や国務副長官は、ミロシェヴィッチという”悪人”を利用した単なる人殺しと言うべきだ。どこの国にもこうした悪が徘徊し、そこには日本政府も、金正日も、イラクのフセインも、NATO軍もいる。
こうした紛争で誰が利益を得るか。弾薬から爆撃機、巡航ミサイル、国際平和維持部隊の糧食まで、莫大な費用をかけた軍需物資が消化され、国防予算が異常に増加した。
ユーゴで使われた兵器類は、軍需産業のロッキード・マーティン社やブリティッシュ・エアロスペース社、ダッソー・ブレゲ社などが、NATO幹部と密室で相談しながら選んだ製品で、それらの購入段階から、実戦で使われることを前提に配備されてきた。以前から彼らが探してきたのは、それを消費する戦場であり、見つからなければ戦場をつくり出す。軍事作戦に、メーカーの意向が色濃く反映されるのは、誰でも知っていることだ。
すべてが仕組まれた国際的報道なのである。
プレア首相と遺伝子組み換え食品
この鍵を解くのに、遺伝子組み換え食品という、まったく別の話題が登場する。
イギリスのトニー・ブレア首相がおかしいと、多くの人々が言いはじめた。世界中が当初に抱いたイメージとは逆に、昨年のイラク空爆に熱中し、ユーゴ空爆ではNATOのなかで最も強硬な攻撃論を吐いたからだ。
そのブレアが、安全性をアピールするために、次々と危険性が実証されつつある遺伝子組み換え食品をパクパクと食べてみせ、国民の顰蹙を買った。なぜ、そのように愚かな行動をとったのか。この背後に、いまのユーゴ紛争をはじめとする、世界的に危険な構造が横たわっている。ブレアを首相にしたのは誰か、という謎である。
イギリスでも、首相になるには膨大な政治資金が必要である。そのパトロンとなったのが、現内閣の科学大臣、デヴィッド・セインズベリーという人物だ。彼は、イギリス富豪の第三位を誇る、シェル石油の中興の祖のファミリーに属している。同時に、遺伝子組み換え食品の利権にひたっていた。
ブレアのパトロンとして背後にいたのが、イギリス最大の小売チェーン「セインズベリー」のオーナーで、突然政界に迎えられ、科学大臣になった男だったのである。しかも本人が、遺伝子組み換えの特許を保有していた。
セインズベリー店では「遺伝子組み換え食品は売らない」と公表していたが、もはや食品の表示が信用ならなくなった。元ビートルズのポール・マッカートニーは、昨年死去した妻リンダが菜食主義で自然食品を生産・販売してきた。そのリンダ・マッカートニー・ソーセージなどに、世界的に問題となっているモンサント社の遺伝子組み換え大豆が検出され、ポールも混入に目を白黒させているところだ。
ブレアも操り人形であったのだ。イギリスでは、労働党と保守党に違いはない。デヴィッド・セインズベリーの従兄ティモシー・セインズベリーが、保守党のジョン・メジャー前政権のパトロンだった貿易産業大臣であり、彼らはロスチャイルド家の近親者ではないか。
世界政治では、左右両者を動かすことが財閥の鉄則である。クリントンも同じで、背後にいるのは全米の財閥たちであって、その結果がNATO軍の攻撃を招いた。問題は、日本がこれからどこへ取り込まれていくかという運命である。
ユーゴヘのNATO空爆がはじまった三月二十四日、北朝鮮のものと言われる二隻の船の追跡劇が日本海であった。
そのとき、北朝鮮からミグ戦闘機四機が発進し、日本側は、石川県の小松基地から二機の戦闘機F15が発進した。ミグが北朝鮮に戻ったので交戦しなかったが、戻らなければ何が起こったか分らない。地元石川県の北国新聞は翌二十五日に大きく「F15緊急発進」と報じたが、全国紙では朝日新聞が二週間も経ってから報道しただけである。
戦争する理由が何もない国同士で、このような危険が起こっている。日本と北朝鮮の間には、互いにとんでもない兵器を持っているということ以外、開戦する口実はまったくない。私の目の前にでかい男がいれば、「こいつは体が大きいから俺は殴らなければいけない」という類の、乱暴な議論を両国の国民が展開しているだけだ。
危険な状態へどんどん踏み込んでゆき、それをまたマスコミが放置しているのが、ガイドライン法成立の本質である。いま日米の軍事評論家が主張する暴論が正しいなら、日本がまず最初におそれるべき兵器大国は、アメリカであろう。イラクとユーゴの病院を空爆して罪もない患者を殺してきたのは、アメリカ人なのだから。
軍隊は”殺人”を”誤爆”と言い換える
NATOが主張した誤爆は、実は誤爆ではない。現在の兵器の威力を知らない記者たちは「誤爆」と書くが、低空で飛ぶ巡航ミサイルは、周辺のビルを破壊しながら目標を破壊する。これが、近代兵器のおそろしさである。
ファーストレディーのヒラリー・クリントンは、医療制度改革なるものを進めようとしてきたが、自分の旦那が病院を破壊しているときに、見て見ぬふりをするものではない。アメリカ人の命はダウ平均一万ドルで、イラクやバルカン半島の人間の命は、値がつかないほど底値だとでも言うのか。
どこの神から、そのように勝手な値をつける権利を与えられたのか。
ユーゴ全土で山のような死体を築いた巡航ミサイルには値札がついている。トマホークが一発一五〇万ドルとして、一力月で二〇〇発も発射したので八○○億円前後がメーカーを潤した。NATOの出撃は一夜で四〇〇回を数え、米軍だけで毎日三〇〇〇万ドル、四〇億円近くを七十八日間も使い続けた。NATO軍全体では、毎日六〇億円以上なので、軍需産業にたちまち五〇〇〇億円ほどの金が転がり込んだ。
ステルスB2型爆撃機は、一機二五二〇億円だ。
宇宙も忙しい。四月三十日には巡航ミサイルに誘導データを送る軍事街星ミルスターを打ち上げたが失敗して一〇〇〇億円が吹っ飛び、昨年から三回連続の失敗で総額三六〇〇億円の損失を出した。これはアメリカ人が損をしたのであって、メーカーのロッキード・マーティン社は、逆にボロ儲けをした。軍需産業は、失敗したほうが儲かる世界である。ボーイング社のデルタ3型ロケットも打ち上げ失敗の連続だ。
宇宙関連ビジネスは、テレビやコンピューター通信がらみで有望視され、衛星がどんどん打ち上げられる。しかしどの衛星も工場では軍事用を兼ねて、区分けできない。技術は同じであり、右手で通信用と言いながら、左手で軍事用を打ち上げる企業ばかりだ。全世界で、去年の宇宙ビジネス売上高が一一兆八○○○億円に達している。
アメリカ国防予算は全世界で飛び抜けて大きく、二五〇〇億ドル(三〇兆円)にもなる。さらに五月にユーゴ空爆作戦のために膨大な補正予算が組まれ、九九年度だけで二兆円近くの増額を可決した。たいへんな金額である。
明らかにNATOは、軍産複合体である。その構造のなかで、イラクでの湾岸戦争以来、一連のアメリカによる他国攻撃が、ずっと続いてきた。アメリカは口実をつけて、絶えず戦争を仕掛けてきた。
ユーゴの問題では、ドイツも化けの皮を剥がされた。軍事行動に反対してきたシュレーダー首相たちが、結局は加担することになった。メッサーシュミット〜ダイムラー・エアロスペースなど、ドイツの軍需産業は、フランス、イギリスの軍需メーカーと共同体を作り、一国だけ抜けられない構造になっている。特にドイツは、第二次大戦の負目があるので、NATO軍のなかで言いなりにならざるを得ない。
日本では、それが軍事偵察衛星から、いよいよ核弾頭ミサイルへと進みつつある。この重大な事実は国民の前に隠されているが、核弾頭の頭につくプルトニウムを必死で、原子炉と再処理工場で製造・抽出しようと骨折ってきた。
ベルリンの壁が崩壊後、アメリカ、フランス、イギリス、ドイツ、どの国の軍事費も123頁の【グラフ1】のように落ちてきた今、工場を維持しようと戦争を渇望しているのだ。
そのなかで、落ちていない愚かな国がひとつある。各国メーカーは受注が減った分を、日本にあてがってきた。防衛庁はガラクタを買わされているにすぎないのである。
インサイダー取引き国家の政治ごろ
世界地図に「アメリカ」と書いてあるのは、国家ではなく、ロッキード・マーティンやボーイングである。いま銀行業界の世界的な合併が猛烈な勢いでおこなわれているが、こうした企業買収・統合は、三〇兆円を呑み込む軍需企業の合併と並行して進んできた。
湾岸戦争の翌年に、ロッキードがゼネラル・ダイナミックスの主力戦闘機F16とステルスの製造部門を買収し、マーティン・マリエッタがゼネラル・エレクトリック(GE)の衛星・レーダー・探知システムなど、翌九三年からはじまる北朝鮮防衛〜戦域ミサイル防衛(TMD)に関する航空部門をそっくり買収した。しかもマーティン社の重役に元国防長官メルヴィン・レアードが就任し、この両社が合併してロッキード・マーティンが誕生したのである。それがイラクとユーゴの空爆で活躍したのだから、中東・バルカン・北朝鮮騒動そのものがホワイトハウスぐるみで準備されてきたことは間違いない。
九四年にはグラマンをノースロップが買収し、九七年にはマクドネル・ダグラスをボーイングが買収した。日本の防空システムに直接関与してきたヒューズは、その前にゼネラル・モーターズに買収され、NASAと一体になって軍事作戦を練ってきた。ビル・ゲイツのマイクロソフト社を呑み込みはじめた電話会社AT&Tは、八四年に解体されるまで従業員百万人を超える世界最大の企業だったが、巨大防空レーダー・システムのパイオニアなのである。
ウォール街を潤してきたエレクトロニクス産業や通信関係の有力企業は、多くがアメリカの軍事基地周辺に存在することで分るように、宇宙防衛産業である。
三月二十九日にダウ平均終値が初めて一万ドルを超えたのは、NATO空爆開始の五日後だったことを思い返す必要がある。三月上旬からユーゴ空爆が既定の事実だったからこそ、株価が暴騰したのだ。このような現象は、ウォール街出身のホワイトハウス閣僚と軍需産業によるインサイダー取引き以外の何ものでもない。
国防予算が減り、核兵器産業が壊滅し、したがって原子力産業もまた死んでゆくなかで、通常兵器を持っている軍需産業は、兵器を消費しなければならない。
この悪循環を、”戦後”の全世界がくり返してきた。戦争を続けながら、何が戦後だというのだ。人類の進歩という言葉は、二十世紀の幻にすぎない。日本はマッカーサーに占領されたままの時代に生きている。
軍事的な議論もできない国会議員という名の子供たちを見ながら、最も心配になるのは、現場の自衛隊員の生活である。平の自衛隊員は普通の人であり、彼らが自分の命を捧げなければいけない立場に追いつめられる。家庭に妻子を持つ彼らは、内心で「自分で鉄砲を持って、朝鮮半島に行ってみろ」と怒っているのだ。
政治家が太平洋側で幼児的論争に明け暮れている時、小松基地の周辺では、誰もが心配している。滑走路がかさあげされるなど、事態が一方的に進行しているからである。
一体、日本人は何をしようとしているのか。戦争か。
戦争などはじめれば、日本も朝鮮半島も、ユーゴと同じ地獄になることは歴然としている。開戦となれば、間違いなく中国も登場する。喜ぶのは、太平洋の対岸で見物しながら兵器を送り込み、収入を増やすアメリカ人だけだ。