投稿者 付箋 日時 2001 年 10 月 13 日 18:42:11:
回答先: [参考2] 投稿者 付箋 日時 2001 年 10 月 13 日 17:30:55:
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○予算化には政・官・財が癒着し生まれる利権によって支配されている。
異常な膨張の要因としてアメリカの要求がある。90年度の総額430兆円の公共投資10カ年計画、95年度からの総額630兆円の公共事業10カ年計画などアメリカの要求をのんだ結果である。
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「Bが上陸した。どうするニッポン?!」江戸雄介著(1988年刊)から
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[B社の日本進出の基盤はできあがった]
昭和六三年五月二七日、日本市場をめぐっての二年ごしの日米建設摩擦がいちおうの解決をみた、その日の夕方、私はある有力政治家と会っていた。
この政治家は主要閣僚を何度も経験し、すぐれた情報収集力と的確な判断力で”永田町のカミソリ”との異名をもつ人物である。もちろん、海外にも人脈をもちアメリカにも多くの知已を得ている。
首相官邸を見おろす広い事務所で、建設摩擦の解決を報じる夕刊に目をやりかがら、
「今度ばかつは根回しの竹下首相もてこずったようだな。なにしろ相手が悪すぎたよ」
と、この老練政治家は吐きすてるようにいった。
「どういう意味ですか」私が問うと、
「キミらはなにも知らんだろうが、この日米建設摩擦の後ろにはB社というすごい怪物企業がひかえているんだ」
B社。世界じゅうのビッグプロジェクトを独占的に請け負っている大建設会社だ。
「B社というと、あの中近東などで大空港などを建設した・・・」
「そう、そのB社だ。だが、そんなものは表むきの顔で、本当はレーガン大統領をも動かす"巨大政商"なんだ」
老練政治家はそういうと、机の奥から、マル秘の印が押された分厚い封筒をとりだした。表紙には『B社について』と書かれてある。
「日本のマスコミはいまのところ何も知らんが、今回の日米建設摩擦は日本の黒字減らしのため、なんてものじゃない。貿易不均衡でいうなら、ほかにもたくさんあるじゃないか。それが関西新国際空港への参入を執拗にもとめてアメリカ政府が動いたということは、これはB社がレーガン政権を裏からあやつって、将来、B社が日本へ進出するための基盤をつくったということなんだ」
この政治家にはだまっていたが、じつは私は、サウジアラビアのリヤド新空港建設工事の際に、B社とつきあいがあったのである。当時から私は、このB社にアメリカ政府をも動かす"巨大建設会社"という認識を十分にもっていた。
そしてこの本の上梓のために、とくにこの一年ほど前から、B社の動向を私なりに徹底的に調べていたのだ。
なにかあらたな情報を得られるかもしれないと思った私は、なおもとぼけてきいた。
「B社が日本に進出してくるとなると、・・・日本の建設会社はひとたまりもないでしょうね。なんといっても規模がちがいますから・・・」
「・・・そういうことになるだろうね。いまの日本は21世紀に向けて数々のビッグプロジェクトの建設工事が用意されているが、へ夕すれば根こそぎもっていかれるんじゃないか。それにしてもB社は恐ろしい会社だ」
老練政治家は眉をひそめ、それきり押しだまってしまった・・・。
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