投稿者 asahi 日時 2001 年 7 月 28 日 13:09:55:
米ミサイル防衛実験成功、実際には誘導信号発信
ブッシュ米政権が成功と発表したミサイル防衛の迎撃実験で、敵の標的に見立てた大陸間弾道ミサイル(ICBM)の弾頭から、命中しやすいように迎撃ミサイルに位置を教える電子信号を発信していたことが27日、分かった。
国防総省弾道ミサイル防衛局のラーナー報道官が確認した。
14日の実験では、地上レーダーが命中の確認に失敗したことが判明したばかり。今回、電子信号による補助の判明で、探知・追跡技術の難しさを改めて見せつけた形。ミサイル防衛開発への懐疑論が強まりそうだ。
この信号は、迎撃ミサイルが探すべき範囲を時間とともに狭めるのが目的という。ただ、迎撃ミサイルから迎撃体が切り離された段階では、迎撃体に搭載された追尾装置が標的を捉えて撃墜したという。
ラーナー報道官は「誘導したのではない。補助的な役割しか果たしていない」と強調しながらも、命中しやすくするための方策であることは認めた。
同報道官は「正確に標的を探知する技術が確立するまで電子信号は使う」とし、次回10月の実験でも同様の手法を用いることを明らかにした。(12:23)