投稿者 mainichi 日時 2001 年 7 月 04 日 17:28:50:
回答先: エシュロン疑惑、EUの調査委員長「存在の確信得た」 投稿者 yomiuri 日時 2001 年 7 月 03 日 09:57:06:
エシュロン:欧州議会特別委が最終報告書採択 人権侵害を指摘
【ストラスブール(フランス東部)藤生竹志】英米など英語圏5カ国が参加する通信傍受
機関(暗号名エシュロン)の実態を調べてきた欧州議会のエシュロン調査特別委員会は3
日、「エシュロンによる通信傍受は人権侵害やプライバシー侵害に該当する」などと指摘し
た最終報告書を賛成多数で採択した。9月の欧州議会本会議でも採択される見通し。公的機
関が長く秘密のベールに覆われてきた通信傍受網の存在を初めて公に認めた意味は大きく、
欧米間の外交関係にも波紋を呼ぶとみられる。
最終報告書によると、エシュロンの傍受網には米、英、カナダ、オーストラリア、ニュー
ジーランドの英語圏5カ国が参加。冷戦時代に軍事情報の収集を主な目的に開発されたが、
最終報告書は「世界的な通信傍受網が存在することは疑いない」と指摘。エシュロンの機能
について「限定的」としながらも、通信傍受網が個人の電話やファクス、電子メールなどの
通信傍受や産業スパイ目的で使われている可能性が強いと指摘した。
同報告書はまた、青森県・米軍三沢基地にある大型パラボラアンテナは軍事目的には必要
ないもので、民間通信の傍受用とみられるなどと指摘した。さらにエシュロンの違法性につ
いて「軍事目的以外のエシュロンの利用は欧州連合(EU)法令に違反する」と指摘した上
で、プライバシー保護のため、情報の暗号化などによる自衛措置やEU共通の政策策定を提
言している。
エシュロン問題では、ニュージーランドが日本の外交機密電文を傍受し米国に報告してい
た事実も明らかになっているほか、衛星を利用して世界中でさまざまな情報傍受が行われて
いるとみられている。
調査特別委員会の採択にあたっては、エシュロンに参加している英国の女性議員らから
「通信傍受は安全保障面で役立っている側面もある。実態を暴くのはいかがなものか」など
という意見も出て、全会一致とはならなかった。最終報告書の指摘はエシュロン参加国に通
達される予定。