[機密費疑惑・国家のウソ3]外交工作、社交・接待と混然

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投稿者 mainichi/200103/08-4 日時 2001 年 3 月 08 日 11:38:46:

回答先: [機密費疑惑・国家のウソ2]規律なき使途、選挙資金に官邸の影 投稿者 mainichi/200103/07-3 日時 2001 年 3 月 07 日 14:25:41:

[機密費疑惑・国家のウソ3]外交工作、社交・接待と混然


残ればワイン購入


 いまも外務省内で語り継がれている「反乱」がある。1993年6月、在オ
ーストラリア日本大使館で実施された査察にまつわるものだ。

 在外公館への査察は5年に1度、査察担当大使ら3人1組で行われる。大使
館側で用意した聴取リストに基づいてチームが話を聴き始めたところ、全員が
会計担当官の仕事ぶりをほめそやした。

 「何かおかしい」――査察チームがリストの人選に疑問を感じ、無作為聴取
を行った結果、大使館改修費などの一部を会計担当官が着服していた疑いが
次々と浮上した。リストは担当官自身の作成だった。

 査察大使は本省に戻り、厳重処分を進言する。当時の事務次官は小和田恒
氏。ところが、なぜか処分は行われず、この職員は2カ月後に在フィリピン大
使館の会計担当官へと異動した。

 「おれを処罰するなら、外交機密費の乱脈ぶりをばらす」。職員の捨てぜり
ふが、外務省上層部に処分をためらわせたと省内では受け止められた。毎日新
聞が当時のいきさつを報じた7日、外務省は慌てて今は在ニュージーランド大
使館にいるこの職員の召還を決めた。

 年間55億6600万円が計上されている外交機密費について、外務省は
「情報収集及び諸外国との外交交渉、外交関係を有利に展開するために、外務
省の判断と責任で使用する経費」と説明してきた。同省にはこのほか年2億7
700万円の交際費まで付いている。


 外交工作費と社交上の経費は、明確にしゅん別されるはずなのに、証言のい
くつかは、両者が混然と扱われているような疑念を抱かせる。

 外務省職員の一人は、会計課審査室に回ってきた請求書に愕然(こくぜん)
としたことを覚えている。

 「機密費といっても、交際費同然だ。都内のある高級ホテルの請求書は、外
国人と日本人の区別が分かる仕組みになっている。それを知らず、請求書に日
本人4人とあるのに、『在京大使館大使らと意見交換』なんて平気で出してく
る」


 本省では、機密費の使用枠として局長級には月50万円が割り当てられてい
る。年間600万円だ。しかし、この枠は目安であり、超過理由を出せばほと
んどが認められるという。

 在外公館には「便宜供与事務処理要領」と題した内部文書がある。日本から
大使館を訪れる国会議員や官僚に対し、どのクラスの人物ならどの程度接待す
るかを示した「格付け表」だ。


 皇族や首相、閣僚、衆参両院議長ら「AA」クラスには「送迎、設宴、現地
事情説明を公館長自身が行う」。衆参両院から派遣される議員団、各省庁事務
次官ら「BB」クラスには「公館長代理が送迎を行う」などと微妙に格差がつ
いている。

 接待の対象は「CC」ランク以上だが、この接待費用に在外公館の機密費が
使われている。

 「一番気を使うのが国会議員。首相に随行し時間をもて余している議員のた
めに、在留邦人の中から同郷者を集めて県人会を開いたり、パリやロンドンな
ら一流レストランに連れていく」(現役大使)

本省から出張してきた職員など基準外の訪問者であっても「外国人を交ぜたこ
とにすれば、官費(機密費)で設宴できる」というカラクリがある。機密費に
よる「官官接待」だ。

 外交機密費は毎年、予算分がほぼ全額使い切られている。特に年19億円以
上ある本省分の使い残し額は99年度でわずか「21円」。「5円」という年
まである。この奇妙な使い方の背景には、ワインに形を変えた機密費の「保
存」システムがある。

 外務省の施設である飯倉公館(東京都港区)や在パリ大使館の酒蔵には多数
の高級ワインが眠っている。「年度末になると、本省から機密費がどれくらい
余るか報告するよう訓令がきた。本省は各公館の残高を集計して、その金額で
パリ大使館にロマネコンティなんかを買い付けるよう指示を出していた」(元
欧州公館総領事)


 2月5日の衆院本会議。この10年間、外交機密費がほとんど使い切られて
いるのはなぜかという質問に、河野洋平外相は堂々と答えた。

 「与えられた予算の中で優先的に使っているが、もう少し予算があればもっ
と情報収集できると考えている」

(毎日新聞3月8日朝刊)





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