投稿者 asahi.com/0203 日時 2001 年 2 月 04 日 09:55:56:
イラク反体制勢力に400万ドル支援 5年ぶりに米
米政府は1日、イラクの反政府勢力であるイラク国民
会議(INC)に、国内活動費として400万ドル(約
4億7000万円)を支出することを承認した。同国内
での反フセイン工作を米政府が直接支援するのは5年ぶ
り。訪米中のシャラビINC代表は「ブッシュ政権との
関係は非常に活発になる」と歓迎した。最近目立った進
展がないイラク問題は、パウエル国務長官によると、
「いま真っ先に頭に浮かぶ問題の1つ」。湾岸戦争の経
験者も多い政権だけに、どう新味を出すか活発な論議が
進んでいるようだ。
予算の名目は「イラクの人道犯罪を立件するための情
報収集」への支援。米政府による同様のテコ入れは、湾
岸戦争後の1996年まで続いたが、野党勢力はまとま
りを欠き、弱すぎるとして効果が疑問視され、国内活動
への支援はストップしていた。
今回の予算は、98年に成立したイラク解放法にもと
づき、クリントン前政権が2000会計年度予算で決め
ていたもの。そのためバウチャー国務省報道官は「政策
の変更ではない」としているが、就任前からイラクへの
強い姿勢を訴えていたブッシュ大統領が新たな締めつけ
の選択肢を模索しているのは確かだ。
INCによると、米政府の安保メンバーは先月27
日、イラク問題を集中協議。野党勢力への支援強化は、
チェイニー副大統領とラムズフェルド国防長官が賛成
し、パウエル長官は態度を保留したという。それでもパ
ウエル氏は1日、記者団に最も注目している問題とし
て、イスラエルの首相公選とイラク問題を列挙。イラク
は「周辺国を脅威にさらしている」と非難した。
米国防総省によると、イラクの軍事力は依然この地域
では強大な力を保っているものの、湾岸戦争時に比べる
とほぼ半減。一方で、制裁により人道物資の購入のため
だけに絞られているはずの原油輸出は膨れ上がり、ブッ
シュ大統領は「サダム(フセイン)は、原油市場をかく
乱するワイルドカードだ」と、いら立ちを隠していな
い。(19:52)
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