投稿者 1/1 yomiuri 日時 2001 年 1 月 01 日 12:41:18:
外交機密費流用か、外務省幹部口座に1億5千万円
首相の外国訪問の際に支出される「外交機密費」を扱う外務省大臣官房の幹部
(55)が、自分の銀行口座に一億五千万円もの資金をプールしていることが三
十一日、読売新聞社の調べでわかった。問題の口座には、約五年にわたり、一回
当たり百数十万―数百万円の入金が月数回のペースで繰り返されており、最も多
い時には二億円の残高があった。警視庁捜査二課は、外交機密費の一部が流用さ
れた疑いがあるとみて、口座開設の事情を知る関係者の聴取に踏み切るなど捜査
を始めた。
この幹部は一九九三年から九九年まで、首相が外国を訪問する際の日程調整な
どを担当する「要人外国訪問支援室」の室長を務めていた。
複数の同省関係者によると、室長は、首相の外国滞在時のホテル代や専用電話
敷設代など必要経費のほか、相手国首脳への贈答品代や接待費など、外交機密費
全般を一人で扱っており、年数回〜十数回の外国訪問や事前の下見出張の度に、
「臨時の出費に対応する」などの名目で一回数百万円の現金を管理する立場にあ
った。
問題の口座は定期預金口座で、この幹部が室長に就任した後の九四年に都内の
銀行の支店に開設された。捜査二課が調べたところ、その直後から、同じ支店の
本人名義の普通預金口座に、一か月に数回のペースで一回当たり百数十万〜数百
万円の入金が現金であり、ほぼ同額が定期預金口座に振り替えられていた。
一回に一千万円を超える入金も数回確認されており、九九年末時点の残高は約
二億円にも上っていた。現金は幹部が自分で銀行の窓口に持ち込んでおり、九九
年秋に別のポストに異動した直後から入金は途絶えている。
幹部には給与以外に収入はほとんどないことから、捜査二課は、幹部が外交機
密費の一部を流用し、自分名義の口座に入金していた疑いがあるとみて関係者か
ら事情聴取を続けている。
一方、幹部は、読売新聞社の取材に、「機密費を流用した事実はない」と疑惑
を否定している。
http://www.yomiuri.co.jp/00/20010101i101.htm