投稿者 くま 日時 2001 年 1 月 01 日 09:22:37:
回答先: 21世紀。 投稿者 くま 日時 2001 年 1 月 01 日 08:12:27:
不快になられた方もおられたかもしれませんが、21世紀
に持ち越すような問題ではなかったというのも、誰にもわ
かるものなのではないでしょうか。
ITというのが、うそ寒く聞こえるのは僕だけでしょうか。
ちょっと古い、前世紀の末の1995年出版のものなので
すが、『別冊宝島207/「技術立国・日本」が危ない!』
という非常によい読み物を古本屋で見つけました。多くの
方に読んでいただきたいような、本質をついたような内容
のものです。
その中から、この本の中では傍流的なのですが、コラム的
で、短い引用ができそうだ、という不真面目な動機から
(多くは本文を全部読んでもらいたいものなので)、次の
一節のものから抜粋します。
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家電・AV機器 『五年で壊れる「いい開発」』
村山和雄[稿]
「たしかに日本のハイテク製品は、アメリカ、ヨーロッ
パ、アジアなどの製品と比べて、一定の品質を保つという
ことにかけては群を抜いた存在です。律儀に品質を保ち、
仕様に従い、最高の品質を作ることに関しては秀でてい
る。だから壊れにくいという神話まである」
だが、彼はこう続けた。
「でも本当に壊れにくい製品を作っているかというと、疑
問ですね。私も以前は大手メーカーの子会社で技術者とし
て働いたことがあるから言うんですけど、メーカーにとっ
て、いい開発って何だかわかりますか。家電製品でいえ
ば、それは五年で寿命がくるように設計することですよ。
それが大企業が存続していくために必要な技術なんです。
技術者としては残念なことだが、愛着を持って長年使いつ
づけられるものは作れないようになっているんです」
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こんな製品を「ものを大事にしろ!」と嘆くような親父
は、たしかに時代錯誤になってしまいます。
そして、リサイクルって一体何だろうということにもなり
ますが、日本はそのゴミの問題でも電力と同じような詐術
を使って市民を騙していますね。
電力の消費もそうですが、ゴミの排出も、そのほとんどは
企業の問題なのです。だから、ゴミの問題は、企業に働き
かけない限り大きな前進はないし、日本の場合、企業と行
政が一緒になって、市民の問題だというふうに誤魔化すこ
とで、企業にとって楽で得をするシステムができあがって
いるようです。
電力などは、オフィスの電力消費すら統計では「民生」に
振り分けるようなことをやっているということです。