投稿者 やました 日時 2000 年 12 月 14 日 23:09:52:
回答先: 暗愚露蒙の大魔王、20世紀の最後っ屁 投稿者 佐藤雅彦 日時 2000 年 12 月 11 日 00:39:44:
佐藤さんどうも丁寧な御紹介ありがとうございます。いや,
トンデモ系のヤツですねこれは(^_^;
ちょっと検索してみたのですが竹本氏の著作には次のものが
あるようです。
1. Concerto/竹本忠雄/思潮社/1994.11
2. アウシュヴィッツ186416号日本に死す/アルフレッド・スムラー著
竹本忠雄,吉田好克訳 /産経新聞ニュースサービス/1995.11
3. アンドレ・マルロー日本への証言/竹本忠雄/美術公論社/1978.10
4. 意識における心霊の顕現/カール・A.マイヤー〔ほか著〕/竹本忠雄監訳 /たま出版/1986.3
5. 科学・技術と精神世界/5/湯浅泰雄,竹本忠雄/青土社/1987.3
6. 科学・技術と精神世界/4/湯浅泰雄,竹本忠雄/青土社/1987.2
7. 科学・技術と精神世界/3/湯浅泰雄,竹本忠雄/青土社/1987.1
8. 科学・技術と精神世界/2/湯浅泰雄,竹本忠雄/青土社/1986.12
9. 科学・技術と精神世界/1/湯浅泰雄,竹本忠雄/青土社/1986.11
10. 現代世界美術全集/17/座右宝刊行会/集英社/1970
11. ゴヤ論/アンドレ・マルロー[他]/新潮社/1972
12. 神経・心理・生理学と意識の諸状態/池見酉次郎[他]/たま出版/1985.5
13. 日本待望論 愛するゆえに憂えるフランス人からの手紙 竹本忠雄監修 吉田好克訳/産経新聞ニュースサービス/1998.11
14. ニューサイエンスと気の科学/湯浅泰雄,竹本忠雄/青土社/1993.7
15. ニューサイエンスと東洋/竹本忠雄‖〔ほか〕編…/誠信書房/1987.7
16. ノストラダムス・メッセージ/2/ヴライク・イオネスク…[他]/角川書店/1993.8
17. ノストラダムス・メッセージ/ヴライク・イオネスク…[他]/角川書店/1991.1
18. 反回想録/アンドレ・マルロー[他]/新潮社/1977.4
19. 反世界への超降/竹本忠雄/美術公論社/1978.3
20. パリ憂国忌/竹本忠雄/日本教文社/1981.11
21. マルローとの対話/竹本忠雄/人文書院/1996.11
22. 量子力学と意識の役割/ブライアン・D.ジョーンズ/たま出版/1984.11
ちょっと驚いたのは『アウシュヴィッツ186416号日本に死す』/アルフ
レッド・スムラー著というのを訳していることですね。筆者はAFPの日本特派
員で長年日本に在住していた人ですが,戦争中レジスタンス活動中にとらえら
れてブッヘンヴァルド収容所に送られた人だそうです。竹本は1960年のアイヒ
マン裁判の時にこのスムラー氏が日本のマスコミに紹介されて有名になったと
きにインタビューする縁があって,それ以来の親交だそうです。同書はスム
ラー氏がなくなる直前に書き下ろされた自伝を産経新聞が目をつけて刊行した
ものです。スムラー氏の立場はフランスに時々ある「レジスタンスナショナリ
ズム」で「日本人よ自虐を捨ててもっと自信を持て」という主張の持ち主のよ
うです。
竹本はもともとはマルローなどのまともな研究者だったようですが,マルロー
流の文化ナショナリズムに感化されて「憂国言説」に目覚めてしまい,80年ご
ろから産経系メディアとの付き合いが始まったようです。
中曽根全盛期の80年代中盤には筑波に職を得て,中曽根の肝いりの筑波万博演
出でも活躍しておおいに中曽根人脈に取り入ったようです。『月刊自由民主』
87年8月号に「中曽根氏のフランスでの演説を支持する云々」というような記
事を寄せています。
というわけで彼の言説の背景には「筑波大学」なる場所の雰囲気,それと中曽根
時代の同大学の政府との癒着といったところをふまえておく必要がありそうですね。