投稿者 SP' 日時 2000 年 11 月 30 日 17:24:55:
回答先: Re: 〔UFO研究家〕韮澤潤一郎(『ムー』92年8月号) 投稿者 SP' 日時 2000 年 11 月 30 日 17:22:54:
文=並木伸一郎
第1章
パスファインダーの真の着陸地点はあのシドニア地区だった!?
パスファインダーの着陸成功は、NASAひさびさのヒット!
が、裏に邪悪な陰謀が隠されていると告発する者がいる。
R・ホーグランドが追及するNASAの二重権力構造とは?
ホーグランドがもった疑いとは?
パスファインダーが送ってきた映像を見て、多くの人々は、NASAの技術力の素晴らしさにいまさらながら驚いたに違いない。
だが、この偉業の陰に不可解な事実が隠されている、と指摘する人物がいることを、みなさんはご存じだろうか。
実は、パスファインダーが軟着陸に成功したその日の深夜、ある人物が、ラジオの深夜番組で、今回の火星探査をまったく異なる視点から論評したのである。
「アート・ベル・ショー」──ラスベガスを中心に、今一番の人気番組。ホストのアート・ベルが、UFOや新世界秩序など、テーマごとに招いたスペシャリストを向こうにまわし、巧みな話術で刺激し、本音を徹底的に聞きだすという挑発的な番組だ。
問題の7月4日のゲストは、リチャード・ホーグランド。火星のシドニア地区で発見された人面岩やピラミッド状構造物を研究し、太古火星超文明の存在、それと地球文明との深いかかわりを指摘して一躍有名になった科学ジャーナリストである。
それだけではない。彼が公表する研究報告を、NASAが次々に隠蔽しようとしていると告発しつづけていることでも世間の注目を集めている人物だ。
彼は、パラノイアか?
いや、もちろん違う。1976年にバイキング1号が火星に軟着陸した際、彼は、NASAの技術顧問としてジェット推進研究所(JPL)のモニターを見つめながら、プロジェクトの行方を見守った確たる人物でもある。
経歴と人物の面からいって、彼に怪しいところはない。だからこそ、NASAを退いた今でも、関係者と頻繁に接触し、オフレコのものまで含め、精度の高い機密情報をキャッチし、センセーショナルな科学情報記事を次から次にものにしているのである。
ホーグランドの火星研究は、15年の年季が入っている。その彼が、ベルの挑発に乗って、今回の火星探査には重大な疑惑があると発言したのである。聞きのがすわけにはいくまい。
着陸地点を偽る疑惑の写真
ホーグランドがまず挙げた不審な点は、通信の問題である。
パスファインダーの着陸地点は、公式発表ではアレス峡谷ということになっている。火星の北緯19・5度、西経32・8度にあり、火星基準面より2メートル低い場所だ。そして、パスファインダーが着陸したとき、地球は、火星の地平線からみて、5度ほど低い位置にあった。
ということは、NASAが発表した、着陸直後にセーガン記念基地から撮ったパノラマ写真に疑惑が生じる。
写真には、ラクダのコブのような2つの隆起が写っている。
実はこのとき、地球は、隆起部の裏側に隠れていることになるのだ。
つまり、セーガン記念基地と地球との間に障害物があることになり、通信が邪魔されたはずである。
少なくとも電波は微弱になったはずである。
ところが、なぜか、通信の途切れは発生せず、見事なパノラマ写真が送られてきたのである。
パスファインダーの軟着陸をテレビ中継した際、CNNで解説を担当したNASAのマーズ・プロジェクトのマネージャー、ドナ・シャリーも、
「軟着陸までと、その後しばらくの間、交信が一度も途切れなかったのは不思議だ」
と番組中に告白しているくらい、それは、予想外の出来事だったのである。
ホーグランドが指摘したのは、まさにこの点である。
つまり、パスファインダーがNASAが公表したとおりの地点に着陸したとしたなら、2つの峰が邪魔になって交信不能になり、前述のパノラマ写真は送信できなかったはずだ、というわけである。
この推論をさらにすすめると、NASAの公式発表をひっくりかえすとんでもない事実にぶちあたる。そして、ホーグランドの主張どおり、火星探査にまつわるNASAの陰謀がいよいよ現実のものとなる。
ホーグランドか、そのことを根拠を示しつつ述べたのは、最初の放送から20日ほどたった7月26日の深夜、再度「アート・ベル・ショー」にゲストとして招かれたときである。
「パスファインダーが着陸したのは、アレス峡谷ではない。そのことをNASAは隠している」
とホーグランドは述べたうえで、次のような爆弾発言をしたのである。
「7月4日のパノラマ写真が、本当にパスファインダーによって送られたものとすれば、交信の問題から、パスファインダーはNASAが公表した地点とは別の場所に着陸したといわざるをえない。そしてそれがどこかといえば、あの人面岩で有名なシドニア地区である!」
ホーグランドが挙げた推論の根拠はこうだ。
まず、パスファインダーの航路が途中で変更されている。
「6月24日から25日にかけて、ロシアの宇宙船ミールに給油船が衝突するという事故が起きたが、この事故の第一報が入ったとき、人々の注意は一瞬だが、パスファインダーから離れた。そのスキをねらって、シドニア地区降下のための航路変更が行われたのだ」
この推測を裏づけるように、航路変更が行われたとみられる36時間の間、NASAからの新しい情報の発信はなされていない。NASAのホームページも膠着状態のままであった。
もちろん、NASAはそんな事実があったことは強く否定している。
第2のコントロールセンターがある
もしホーグランドの主張が事実だとしたら、NASAはとんでもない陰謀を今回の火星探査で企んでいることになる。
しかし、そんなことが実際に行われているのだろうか?
この疑問に答えるべく、ホーグランドは、着陸後2週間の情報を丹念に収集分析した。
そして、ついに、驚くべき情報を入手したのである。
それは、「今回のマーズ・プロジェクトには、パサディナのJPLとは別に、もうひとつコントロールセンターがある」というものだ。
その、もうひとつのコントロールセンターのある場所とは、テキサス州ダラスである。
ホーグランドは、まだ詳細を明らかにしてはいないが、その施設は工場地帯の一角にあり、厳重な警備態勢が敷かれているという。
二重のフェンスに囲まれ、周囲には監視用テレビカメラがいたるところに設置され、接近する者があると、どこからともなくガードマンが現れ、100メートル手前で制止させられてしまうという。
ホーグランドは、ここからパサディナに偽の情報が送られている可能性があるというのである。
だとすれば、われわれは、ダラスの秘密のコントロールセンターからの偽情報に踊らされていることになる。
つまり、パサディナのJPLは囮で、真のコントロールはダラスで行われている、ということだ。
いずれにしても
、これは、NASAぐるみの超陰謀である。
ところで、着陸地点がシドニア地区であるとする根拠がもうひとつある。
それは、パスファインダーから送られてくるパノラマ写真に常に登場するものである。そこには、前述したようにツインピークスと呼ばれる2つの峰がきれいに写しだされている。
詳しくは後に述べるが、ホーグランドは、この2つの峰は、実は、ピラミッドだというのである!
だとすると、なぜNASAはこの写真を公開してしまったのだろう。
「私の想像だが、ダラスのコントロールセンターがミスを犯したとしか思えないのだ」
ホーグランドの言葉を裏づけるように、この映像は、その後間もなくNASAのホームページから消えている。
もう一度着陸点を見直してみよう。公式にはアレス峡谷とされているが、このアレス峡谷をよくよくみると、クリュセ平原につながっている(付録参照)。クリュセ平原といえば、人面岩やピラミッド状構造物が発見されたシドニア地区にほど近いところである。
そう、アレス峡谷とシドニア地区は、非常に近いのだ。ということは、ちょっとした航路変更でシドニア地区に着陸することが可能なのだ。とすると、パスファインダーの着陸地点が、実はシドニア地区の一角であったとするホーグランドの説は、きわめて現実味を帯びてくる。
だが、なぜ、こうまでしてNASAは真実を隠そうとしているのだろう?
怪死事件は真相隠蔽工作か?
実は、パスファインダー計画に前後して、無気味な死亡事件が続発している。
6月25日、ミールが事故を起こした日に、NASAの上級プログラム・ディレクター、ガーガン・レイ博士がメリーランド州ポトマックの自宅近くで変死体となって発見された。
この事件は、カリフォル二ア州パロ・アルトで、パスファインダーのコンピューター制御担当の技術者が、スタンフォード大学近くの高級住宅街の立ち木とフェンスの間に挟まって死体となって発見された日から数日後に起きている。
さらに、パスファインダーより1か月前に打ち上げられたマーズ・グローバル・サーベイヤーの女性プログラム・マネージャー、メアリー・K・オルセンが、JPLに出向後、奇妙な塞栓症にかかり、入院加療したにもかかわらず死亡している。35歳の人間が、老人病といわれる塞栓症で死ぬとは奇妙である。
そして、パスファインダー着陸直前の7月3日の深夜、NASAのシャトル部門の責任者ブルースター・ショウの息子が何者かによって銃弾を撃ち込まれ、殺されている。
しかも、死体は、彼自身が使っていた車のトランクに放り込まれ、近くの湖の底に沈められていたのである。
NASAの職員とその関係者がパスファインダー着陸をはさんで不可解な死を遂げている。ホーグランドでなくとも、だれしもが、何かキナ臭いものがあると直感するのは当然であろう。
彼らは、NASAが画策している陰謀を知りすぎたため、口封じのために殺されたというのだろうか?
火星に隠しておきたい事実がある
それにしても、NASAの過去の火星探査には、謎と陰謀めいた話がつきまといすぎている。
1972年のマリナー計画では、送信された写真の一部が月面の写真とすり替えられていた。
1976年、バイキング1号が地球に送ってきた写真では、火星の空が地球と同じブルーに写っていたが、すぐに「そんなことはない」と赤錆色の空に変更された。
第2章で詳しく述べるが、シドニア地区での人面岩をはじめとする人工構造物群の発見もある。
また、米ソの火星探査機にまつわる怪事件も発生している。
たとえば、火星とその衛星フォボスの詳細な探査を目的に、1988年に打ち上げられた旧ソ連の探査船「フォボス1号&2号」が謎の消滅をしている。
さらに、1992年、アメリカの探査船「マーズ・オブザーバー」も、火星着陸寸前に突如として消失してしまっている。
米ソの火星探査船が遭遇した不可解な消失事故、そして火星地表に残る人工構造物の謎を追っていくと、自ずとある答えが出てきそうである。
つまり、火星には多くのリスクを負ってまで、探査し、確認しなくてはならないものがあるということだ。
それは何か?
いうまでもあるまい。
シドニア地区にある、人工構造物群である。
第2章
火星と月面に残る謎の人工構造物は異星人の超古代文明の痕跡か?
火星の巨大構造物群は地球外生命体が造った!?
確かに構造物を分析すると数学的メッセージが読みとれる。
本当に火星に超古代文明があったのか!?
(中略)
衝撃のマクダニエル・レポート
ホーグランドの長年にわたる批判を払拭すべくNASAは、スタンレー・マクダニエル教授に、この問題の公式調査を委嘱した。
1年間にわたる調査の結果、マクダニエル教授は、NASAの思惑とは逆に、NASAに非があったことを明らかにした。そして、NASAによる隠蔽工作の存在までをも暴露したのである。
「これら一連の写真を見るかぎり、火星のシドニア地区に存在する物体は、人工的なものかもしれない。
NASAが下した“光のコントラストのなせるわざ”という結論は、きちんとした解析を加えない状態の写真を元にしている。ということは論旨の核となる部分の情報が不正確であるということだ。
それは、他の研究者によって提出された画像解析データに反論できる内容ではないし、方法論そのものも誤っている。
したがってNASAの主張には、科学的要素がまったく含まれていないといっていい」
マクダニエル教授は、ホーグランドの報告を高く評価。非常に科学的で、すべての調査が、信頼に値する各分野の専門家によってなされている点も申し分がないと絶賛している。
とくに、人面岩について、マクダニエル教授は次のようにコメントしている。
「人面岩については、バイキングが送信してきた写真に、可能なかぎり数多くの画像解析が加えられている。
階層的に行われた各種テストの結果、この巨石は、決して自然にできたものではない。
つまり、人工建造物にきわめて近いということが明らかになったと思う」
ホーグランドの主張を肯定するマクダニエル・レポートは、発表と同時に大きな論議を巻き起こした。
アメリカ国民が絶対的に信用していたNASAが、まるで政府のように嘘をついていたからだ。
しかし、民主的な組織と思われていたNASAが、なぜこんな行動に出たのだろう?
マクダニエル教授は、こうしたNASAの行動の指針となっている文書をさぐりあてた。
本誌で何度かその内容について触れた「ブルッキングズ・レポート」である。
1958年に作成され、下院に提出された同文書には、近い将来火星や月、そして金星などに人工構造物が発見される可能性が指摘されている。さらに、地球外知的生命体の存在、そしてそれと遭遇
した場合、人類が悲劇的な結末を迎えるとも結論づけられているのである。
NASAは、この「ブルッキングズ・レポート」によって自らを逆説的な立場に追い込むことになったのである。
つまり、すべてのデータの公表を基本としながら、地球外知的生命体の存在に関してだけは、それがはらむ危険性を考慮して、情報操作しなければならない、という立場に追い込まれてしまったのだ。
(中略)
第3章
火星の人工構造物の下に巨大な都市が存在しているのが「視えた」!
2つの見事な峰は、ピラミッドだった!
そしてその地下に、火星超古代文明の巨大都市構造があった!!
それを、リモートビューアー、エド・デームズが“視た”という。
交信中断の10分間に隠蔽工作が!?
ホーグランドは、第1章でふれたように、NASAの発表した画像にピラミッドが写っているという。
根拠は何なのだろう?
それは、画像に写り込んでいる2つの見事な峰である。
そう、NASAが「ツインピークス」と名づけた2つの峰こそ、ピラミッドであり、火星超古代文明の遺産である可能性が高い、とホーグランドはいうのだ。
ホーグランドは、7月26日、再び「アート・ベル・ショー」に出演したとき、そのあたりのことを詳しく述べているが、その内容は、まさにNASAの陰謀に肉薄するすさまじさである。
ツインピークスのクローズアップ写真をNASAが公表したのは7月20日のことである。その写真は、地上のコントロールセンターとパスファインダーの交信が一時途絶え、その回復を知らせるかのようにして送られてきたものであるという。
“交信が途絶えた──!?”
着陸時に地球が地平線の下に隠れて交信が途絶える可能性のあったときでさえ(実はほかの場所に着陸したのではないかと、ホーグランドは考えている)、途絶えることがなかったというのに、このとき、なぜか、突然、交信が途絶えたのだ。
CNNの報道によると、交信の途絶は、約10分間だったという。この事実を重視したアート・ベルは、“10分間の空白”は、NASAがなんらかの事実を隠蔽するために行った演出ではないのか、とホーグランドに水を向けた。
「ご指摘のとおり、この10分間、本当に交信が途絶えていたのかは、はっきりしない。NASAがそういっている、というだけのことだからだ。
ということは、この間に何か重大な発見がなされたとしても、公表する必要がないわけだ。
想像を逞しくすれば、通信の途絶を理由に、前々からNASAが狙っていた本当に知りたいデータを収集したのかもしれない。
空白の10分間は、そのためのものだったのではないだろうか。NASAならそれくらいのことは平気でやる。
もちろん、この間に集められたデータは永久に秘匿される。なぜなら、交信が途絶えていたのだから、そんなデータは公式には存在しないからだ」
ホーグランドのこのコメントは、ハッタリでもなんでもない。NASAの関係者たちと、今も密接にコミュニケートしている人物だからこそのものである。いや、その独自のルートを使って掴んだスクープともいえる。
着陸したのは古代の都市跡だった
ホーグランドが指摘するように、NASAの動きには何か穏当でないところがある。それは、ツインピークスに関する公式のコメントにも現れている。
7月22日、パスファインダーからの映像送信を総括しているアリゾナ大学のピーター・スミス教授が、ツインピークスの映像の一般公開に立ち会い、次のような発言をしている。
「ツインピークスの右側の山の中腹に、水で削られた跡とみられる窪みが発見された」
さらにスミス教授は、
「パスファインダーの着陸地点は、かつて大洪水に見舞われている」
とも述べた。
その際の水量は、地中海を満たすほどに膨大であったとも、彼は推測している。
ホーグランドは、このスミス教授の発言を引き取り、大洪水後も、この地に残ったのがツインピークスである、としたうえで、
「あれは丘や山ではない。とてつもない大量の水が押し流したピラミッドである!」
と、断言したのである。
ホーグランドが、ツインピークス=ピラミッドであるとする根拠は、こうだ。
2つある峰のうち、右側の峰に注目してほしい、とホーグランドはいう。
右側は洪水による損傷がひどい。土砂崩れでも起こしたように崩落している。まさにその様子は、外壁が崩れ、内部が露出したピラミッドのそれではないか。
「まさか?」
と思うなら、スミス教授の次の発言は何を意味するというのだ。
「2つある峰のうち、右側のものは頂上部分しか写っていないが、全体的にいくつもの層が折り重なった構造をしている」
スミス教授が指摘した“いくつもの層が折り重なった”とは、解釈のしようによっては、ツインピークスが人工物であることを告白しているようなものではないか!
とすると、ホーグランドの「ピラミッド」説と、スミス教授の指摘には、ほとんど距離がないといっていい。
さて、ツインピークスの写っていた画像だが、第2章でふれたように、映像の一般公開の際の記者会見が終わると、NASAのホームページから、いつの間にか消えてしまっている。
もちろん、スミス教授の“いくつもの層が折り重なった”という発言も、きれいさっぱりと消えている。
やはり、NASAは何かを隠そうとしている。彼らは何かを企んでいる。
階段状ピラミッドの可能性が高い
話をピラミッドに戻そう。
ホーグランドは、ツインピークスの写真を、この道30年というベテラン地質学者ロン・ニックスに見てもらい、意見を聞くことにした。
解像度を極限まで上げたツインピークスの写真を見つめながら、ニックスはこういった。
「右側の、頂点が平らになったほうの峰の真ん中あたりに模様が見える。楕円形をしたバルコニーのような構造が3つ突きだしている。全体的な印象は、階段状ピラミッドにそっくりだ。まるでメキシコの太陽のピラミッドのようだ」
写真からとはいえ、ニックスは、ツインピークスの一方が階段状ピラミッドである可能性を示唆したのである。
ニックスの結論は、ホーグランドの読みとピタリと一致した。
ホーグランドは、写真に見られる複雑な構造物は、古代エジプトのディル・エル・メディナ遺跡やインカの空中都市マチュピチュ遺跡によく似ていると想定していたからである。
ところで、写真に写っている岩だが、その中に角がゴツゴツしたものがけっこう混じっている。
通常、洪水などによって自然の丘や山から岩石が流出した場合、長い距離を転がり流れるうちに角がとれ、丸くなるのが普通である。
ということは、写真に写っている大小の岩の中には、もしかすると、自然の岩石ではない、人工の建造物の破片が混じっているかもしれない。
「角の尖っ
たゴツゴツした岩は、ピラミッドから崩れ落ちた可能性がある」
と、ホーグランドはいう。
だとすると、パスファインダーの着陸地点は、“そこにピラミッドがある”という理由から選ばれた可能性が出てくる。いや、間違いあるまい。
そして、この崩れたピラミッドの破片を分析することこそが、NASAの今回のマーズ・プロジェクトの第1の目的ではなかったのか……。
ソジャーナーによる地下都市探査
ホーグランドは、ソジャーナーの活動域は、人面岩や人工構造物群のある地域と対をなす古代都市跡であると想定している。
だが、写真を見るかぎり、パスファインダーの着陸した地点には都市を思わせるものは見当たらない。
ホーグランドはハッタリをいったのか?
ホーグランドはいう。
「都市は地下にあるのだ!」
そして、
「おそらくNASAは、ソジャーナーを使ってピラミッドを詳しく調査するはずだ」
と、推測する。
そして、近接写真の撮影、破片の成分分析を順次行い、地下都市探査を実施するはずだ、と力説する。
「ピラミッドに近づく必要はない。破片を採取すればいいのだ。
太古の大洪水で、右側のピラミッドが破壊されたとすれば、当然その破片が散乱しているはずだ。ピラミッド内部の破片も入手できるかもしれない。
ラッキーなことに、破片の散乱域は、着陸地点のすぐ近くまで広がっている」
だが、データによれば、ソジャーナーは母船であるセーガン記念基地から500メートル四方までしか動けないはずである。
「いや、そうではない」
ホーグランドは、ソジャーナーの性能が、公式発表よりもはるかに優れており、地中探査も可能なハイテク装置さえ搭載していると暴露した。
にわかには信じがたい話ではあるが、電磁波を利用した地中レーダーを使えば、地中の構造を手に取るように調べられるのだ。
もし、ホーグランドのいうことが正しいなら、NASAの科学者たちは、すでに火星の地下都市の詳細なデータを入手しているかもしれない。
火星の地下都市は絵空事ではない
火星に地下都市がある──!?
たしかに、火星地表は荒廃している。また、その上にある人工構造物群も、すでに朽ち果ててしまっている。そこに、文明の息吹を見つけるのはむずかしい。
だが、地表に一大都市を築いた者たちのテクノロジーをもってすれば、彼らが地下を利用して都市を築いても不思議はない。
そして、火星の地下に都市があると主張しているのは、ホーグランドひとりではない。
その人物は、それを「視た」とも公言している。
その人物とは、エド・デームズ。本誌にたびたび登場してもらっているリモート・ビューイング(遠隔透視)のスペシャリストで、その能力を企業化した「サイテック社」の社長を務め、米政府や軍の要請にしたがって、湾岸戦争や火星探査プロジェクトに協力してきた人物である。
そのデームズが、1986年からスタッフ(ほかのビューアーたち)とともに、集中的にビューイングを行ってきたのが火星のシドニア地区にあるD&Mピラミッドである。
その結果、彼らは、D&Mピラミッドが人工構造物であるばかりでなく、その地下に、太古に築かれたとみられる巨大な都市構造があるのを視たというのだ。
だが、彼らの仕事は米政府や軍から依頼されたビジネスである。調査データは極秘である。詳しい都市構造を明かすわけにはいかないという。わずかに筆者に洩らしてくれたことは、“地下都市のマシンの一部がいまだに作動しつづけている”という事実だけである。
しかし、彼らは、火星だけでなく、なんと、月にも地下都市を視ているようなのだ。
月は、実に不思議な天体である。その最たるものが、月空洞説である。
月の内部構造を調査するため設置した地震計が、“月の内部は空洞”という奇妙なデータを送ってきたのだ(アポロ12号月面着陸の際、月に人工地震を起こして震動パターンを計測したところ、釣鐘を叩いたのと同じ結果が出た)。
だとしたら、その空洞に地下都市があってもおかしくはない。
火星に、月に、その環境にあわせて超古代の都市が……。とすると、地球にも……。
ある。
ホーグランドは、そう断言する。そして、それらに超古代文明の不思議な法則や奇妙な数値が封じ込められているというのだ。