投稿者 記事転載なし 日時 2000 年 10 月 05 日 02:13:41:
知る人ぞ知る、の情報筋ほか、等の情報から取り急ぎ簡単にまとめておきます。
ナチスによる迫害が直接の契機となった東欧アシュケナジ【白系ユダヤ人】主導のイスラエル建国(今回は触れません)以来、周辺地域よりかき集められてきたスファラディ【血統的ユダヤ人、パレスティナ人と人種的に近縁】は、今に至るまでパレスティナ側との険悪な紛争地域に多数が居住させられ続け、その上、賃金も安くこき使われて貧しい二級市民扱い、しかもイスラエル軍兵士としてパレスティナ人の憎悪の最前線で常に対峙させられてきたのだそうだ。戦死者も少なくない。
こうした扱いを何十年も受けてきたスファラディは、内なる人種対立つまり『自分だけ、常に安全圏にあろうとする』アシュケナジの、スファラディへの見下しのやり方に対して非常な憎しみを持つに到り、タルムードの「ゴイム論」をアシュケナジに対しても激烈に振り向けるようになってきたのだそうだ。
その結果、「この約束の地は我々スファラディの所有であるはずなのに」という絶対意識がますます硬直化して行った。
「イスラエルの未来はマジでヤバそうだぜ」と思い始めたアシュケナジ側のペースで進められてきたここ数年来の中東和平交渉においても、それだからこそ更に一層激烈に憎悪を剥き出しにして和平の成立を潰しにかかっているようだ。そういうスファラディにとって、神に約束されたはずの『国土』の分割は、絶対に認められないのだ。
一方で、和平交渉を巡る情勢認識とイスラエルの安全保障に関するイスラエル政府当局アシュケナジ側の底知れぬ恐怖心は、これで最後となるパレスティナ側との和平交渉時間切れを前にして、いよいよ高まりつつある様子らしい。
先月29日の朝日によれば、バラク首相は28日にエルサレム・ポストに対し、エルサレムをパレスチナ側と分割する案を用意していると語ったものが「載ってしまった」そうだ。その後の出来事はすでにご承知の通りの展開となっている。
つまり、和平交渉に絶対反対の立場では、「そんな偽りの和平とやら、いくらでも潰してやる」の意味で、まずパレスティナ住民に対するあからさまな挑発行為【あの青く輝くイスラム寺院を勝手に潰して?そこにユダヤ神殿を建設するという意図を想起する視察?よく知らん】を見せつけて、その抗議行動に乗じて意図的に射殺したのだろうと私は思っています。したがって、和平交渉絶対反対を貫く強硬派は、停戦する気はないだろう。
そして、第一にユダヤ側の内部対立の意味でパレスティナ側の人命が犠牲となり、子供を射殺する映像が世界に配信されることになったのだろうと思う。海外の非難も、全く意に介していないようだ。
タルムードは、ユダヤの外部に対してのみならず、彼ら内部の人種対立に向けられてしまったために、自己破壊のエネルギーへと転化され、やはり彼ら自身の上に返されていく。ラビン首相暗殺犯も、パレスティナ人ではなく、スファラディ青年らの確信的犯行だった。
その上、世代を超えて最も虐げられ続けてきたパレスティナ側住民の憎悪が、今回のそのユダヤ内部の政治抗争のための犠牲によって「感情の臨界点を越えて」しまい、遂にアラブ全域に対して恐るべき波及効果をもたらす事態すらをも回避できるという保証は決してない。
しかも、和平反対強硬派は、アラブ側とたとえ全面戦争になっても構わない、と思っているフシがある。いざとなれば大量の核兵器を使うつもりらしい。
すると、アラブ側は或いは核の先制攻撃を考えたくなっても不思議はないだろう。
それで、イラクやシリア、北朝鮮、中国、等のミサイル動向に過敏になっているのか。パキスタンの立場はどうなっているのか。
先に実施された一部占領地域からのイスラエル軍撤退の際は、その地に居住していたセファラディ系住民や民兵らは恐怖におののいて逃げ出してしまったそうだ。しかし、そこに進駐してきたハマスは「我々と同じ同胞だから、怖がらなくてよい」と、逃げ遅れたセファラディムになだめて回った映像もあった。事実関係はその通りではある。
だが、エルサレムをめぐる対立と分裂の構図は残念ながらその一言で片づくほど簡単ではない、というよりは、むしろ絶望的な状況が次々と意図的に作り出されてしまっている。
これは「パレスティナ側v.s.イスラエル側」当事者間の譲歩が、協調が、友愛の握手と信頼が、云々の次元ではもはやないのだ。
★マクヤの月刊誌では、最近になって何だか急に「日本古代神道化」していましたが、あちらの中東があんなに大変なことになっているのに、中東情勢に対する合理的説明があまりなされているとも見えません。個人的に非難する意味ではありませんが、何のために信仰なさっておられるのでしょう?射殺されたあの子を見て、何を思ったのですか?
事情を詳細にご存知でいて、それでも沈黙を決め込むのですか?
★上記事実関係の過誤の可能性につきましては、何卒ご了解願います。
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また、文中でご存じない用語がありましたら、各自お調べください。
石油危機の再来も本当に気掛かりです。