投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 02 日 10:42:23:
エルサレムの聖地問題をめぐるパレスチナ人とイスラエル治安部隊の衝突は1日も続き、少年を含むパレスチナ人3人が銃撃などで死亡した。イスラエル放送によると、銃も使って抵抗するパレスチナ側に対し、イスラエル軍はヘリコプターから銃撃、さらに小型の対戦車ミサイルまで発射したという。
今回の衝突は、焦点となっているイスラム教聖地を、イスラエルの野党党首が先月28日に訪れたのを、パレスチナ側が「挑発」と怒ったのが発端。イスラエル側の強硬な武力による鎮圧の姿勢は、暴力により和平交渉で屈することはない、との意思表示だが、事態をエスカレートさせる恐れもある。
30日は、ヨルダン川西岸、ガザ各地でパレスチナ人15人がイスラエル側の発砲で死亡、500人以上が負傷した。同夜、双方の治安当局者が「停戦」を申し合わせるなど沈静化が試みられたが、1日もパレスチナ側の抗議行動は続いた。
イスラエル放送やパレスチナ自治政府筋の情報によると、ガザ地区でイスラエル軍が、パレスチナ警察の施設に向けて対戦車ミサイルを発射した。西岸北部の自治区ナブルスへ向けて、戦車を出動させたという情報もある。
イスラエル、パレスチナ和平交渉は、エルサレムにあるイスラム、ユダヤ両教の聖地の主権を双方が主張して譲らず、行き詰まっている。聖地を巡っては1996年9月にイスラエルがその地下にトンネルを開通させたことをきっかけに衝突が起き、イスラエル軍とパレスチナ警察が銃火を交え、パレスチナ側に70人以上の死者が出た。今回の衝突はそれ以来最悪の事態となった。今後、仲介役の米国などが事態収拾にどう動くかが、焦点の1つとなる。
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