投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 02 日 11:05:00:
回答先: イスラエルとパレスチナ、4日間の衝突で死者30人に=「停戦」合意か(時事通信) 投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 02 日 10:54:35:
【カイロ1日=村上大介】
パレスチナ自治区のヨルダン川西岸、ガザで続くパレスチナ人とイスラエル軍の衝突は一日、イスラエル軍がパレスチナ治安当局の施設に対戦車ミサイルで攻撃を加え、衝突がイスラエル国内に飛び火したことで新たな局面を迎えた。今回の事態は、和平交渉の焦点である聖地「神殿の丘」をめぐる主権問題の解決の困難さを浮き彫りし、イスラエル、パレスチナ双方が目指した早期合意は絶望的な状況となった。
イスラエルのバラク首相は三十日夜、アラファト自治政府議長と電話協議を行い、議長自らが介入し、事態の収拾を図るよう要請したが、議長は「パレスチナ人の頭を狙って実弾を発射しているのはイスラエル軍の側だ」などとイスラエルを非難し、事態収拾の糸口はつかめなかった。
パレスチナ和平交渉では、これまでエルサレムの帰属問題が最大の焦点となってきたが、中でもイスラム、ユダヤ教双方にとっての聖地である「神殿の丘」の主権問題が立ちはだかっている。
バラク首相は「衝突を交渉のテコにすることは許さない」と警告しているが、パレスチナ側は、アラブ連盟の緊急会合を呼びかけたり、ナビル・シャース国際協力相が一日から欧州を訪問するなど、今回の事態を最大限に利用して、国際社会の注目を、エルサレム問題に集める構えだ。
パレスチナ側は、今回の一連の事態を通じて、イスラエル側が「神殿の丘」の上にあるイスラム教聖域「ハラム・アッシャリーフ」の主権を握っている限り和平はあり得ない、と国際社会に示したい狙いもあるとみられる。
だが、聖地をめぐる衝突は、双方の宗教感情に火をつけ、双方の政治指導部ともに容易に譲歩を示せない状況に追い込まれただけでなく、燃え上がった衝突の事態を制御しきれなくなる危険性もはらんできた。
また、イスラエル国籍のアラブ人住民が「イスラム聖地を守れ」と叫んで、治安部隊と衝突を始めた事態は、イスラエルのユダヤ人社会に大きな衝撃を与えている。