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“景気対策で首相 防衛費拡大除き手を尽くした 米紙インタビュー”
「おそらく、唯一残っている伝統的救済策は、防衛費を増大させ、雇用
創出や工業生産の拡大をする、いわゆる『戦時経済』を作りあげていく
ことだろう」
(産経新聞 98/9/21付)
発言の主はほかならぬ小渕首相。9月の訪米前、首相私邸にて行なわ
れた米紙のインタビューに答えた発言である。
日本がすでに金利の引き下げ、減税、公的資金の投入など金融政策に
手を尽くしてきたことを前置きした上で、経済復興の最後の“伝統的救
済策”として「戦時経済」にずばり言及したのである。
もちろん小渕首相は、これに続けて「……が、そのつもりはないこと
を、はっきりさせておきたい」とすかさずフォローを入れている。しか
し、もはや「手を尽くした」という経済再生のために、これからいった
いどういう政策を打ち出そうというのか? 就任後初めての訪米を控え
て、あえて「戦時経済」にまで言い及んだ首相の真意は、いったいどこ
にあったのか、この意味は無視できないものがあると思われる。