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回答先: 『RPG幻想事典・日本版』 投稿者 倉田佳典 日時 1998 年 10 月 23 日 14:13:38:
> 『RPG幻想事典・日本版』
> だいぶ前なのですが、『RPG幻想事典・日本版』という本を読みました。
> ソフトバンク 飯島健男編 1988年
私、持ってます。なつかしいですね。
廃刊になったソフトバンクの雑誌「Beep」に連載されていたRPG幻想事典の続編で連載せずに書き下ろした本。
> また、そのなかの「魔術」「祓い」などの世界観・秘儀も、陰謀論において
> 非常に重要なテーマと思います。
(3)五斗米道と邪馬台国
では「鬼道」とは何か。結論からいうと、これは当時 後漢末から三国時代にかけて、中国で大流行した五斗米道(ごとべいどう)であった可能性が、大である。
五斗米道とは、後漢末の張陵(177没?)を創設者として大流行した祭政一致型の道教系教団である。最盛期には数万人の信者をかかえ、215年に魏の曹操に降伏するまで数十年にわたって独立王国を形成したほどだった。張陵は黄帝や老子など古代の聖人・神々から秘法を得、医療・祭祀を行ったという。
こうした道教系教団の術や規律を、華僑として知られる中国系商人集団がよく採り入れたことは歴史的事実である。(俗にいうチャイニーズ・マフィアも、もとは宗教結社兼海洋商人組合で、あった)。そしてその華僑商人は、3世紀初めの日本列島にも来ていたのである。邪馬台国をはじめ倭国三十余国は、一般的なイメージでいう「領土と王と兵を持った王国」ではない。華僑=五斗米道結社のための交易中継都市だったと考える方が、歴史的情勢からみて正しいといえるだろう。
(4)術と政治
鬼道=五斗米道の魔術について、古い記録は多くを語らない。五斗米道のライバルであり、後に失われた太平道の指導者・張角(185没)は雷雲を呼び、風や雨を自在に操ったともいわれるが、これは誇張と考えていいだろう。卑弥呼や張陵の行状からみて、暗示による呪的医療や、初期道教にもある長生術=神仙術を応用したと思われる。
これが華僑商人の力をバックに、倭人社会を一気に掌握したのである(歴史的には、こういった現象は珍しくない。
初期キリスト教も、ユダヤ教急進派と、医療神・復活神オルフェウスをあがめるオルフェウス教団の混合から発生したというのが最近の定説である。これは300年でローマ帝国を征している。当時の倭人社会なら、10年でも充分すぎただろう。)
(4)術と政治
鬼道=五斗米道の魔術について、古い記録は多くを語らない。五斗米道のライバルであり、後に失われた太平道の指導者・張角(185没)は雷雲を呼び、風や雨を自在に操ったともいわれているが、これは誇張と考えていいだろう。卑弥呼や張陵の行状からみて、暗示による呪的医療や、初期道教にもある長生術=神仙術を応用したと思われる。
これが華僑商人の力をバックに、倭人社会を一気に掌握したのである(歴史的には、こういった現象は珍しくない。初期キリスト教も、ユダヤ教急進派と、医療神・復活神オルフェウスをあがめるオルフェウス教団の混合から発生したというのが最近の定説である。これは300年でローマ帝国を征している。当時の倭人社会なら、10年でも充分すぎただろう)。
「RPG幻想事典・日本版」P130〜131