現在地 HOME > 掲示板 > 戦争40 > 215.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: イラク統治:米の決議案に6カ国以上が棄権の見通し [毎日新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 10 月 04 日 17:25:41)
【ニューヨーク高橋弘司】米国が国連安保理に提示したイラク修正決議案について、安保理理事国の少なくとも6カ国が現時点での採決には棄権する意向を表明したことにより、米国は決議案の再考を迫られる事態に陥った。米英占領当局への反発が治安悪化を招いているとの認識に立ち、国連が統治主導権を握るべきだとするアナン氏の訴えに、安保理各国が耳を傾けた結果だ。国連事務総長が唯一の超大国・米国に真っ向から注文を付ける異例の展開を受けて、イラク決議案をめぐる外交的駆け引きはますます活発化するとみられる。
アナン事務総長は2日、安保理15カ国の国連大使との昼食会で「米案で示された、取るに足らない政治的役割を担うために、国連は職員を危険にさらすわけにはいかない」と述べた。この発言を受け、国連高官は3日、「米英占領当局が駐留を続ける限り政治的移行措置を担当することになる」と指摘、そのうえで「国連は2次的役割を担うつもりはない」と明言した。
アナン氏らの主張の背景には、バグダッド国連事務所で8月19日に起こった爆弾テロでデメロ事務総長特別代表ら職員22人を失った国連の危機感がある。治安の一層の悪化を受け、アナン氏は通常600人体制の国際要員の大半に撤退を指示、現在イラクには人道支援活動を担う26人の国際職員が残るに過ぎない。アナン氏には「これ以上、職員の犠牲は出せない」との強い意志がある。
国連が描く治安回復のシナリオは、イラク人への主権移譲を実現することが、武装勢力の米英軍襲撃抑制につながるというものだ。これは新憲法起草や総選挙実施を経た上で、イラク人に主権移譲しようという米国のシナリオとは根本的に異なる。その意味からも、安保理でイラク決議案が採択されるには米国が少なくとも大幅修正に応じる以外にないとみられる。
国連高官は3日、アナン氏の意向として、米国が国連に統治の主導権を任せ、イラク人に早期主権移譲を決断すれば、現在撤退させている国際要員を復帰させる用意があるとの考えを明らかにした。
チリのムノズ国連大使は「アナン氏は我々に、心地よく冷たいシャワーを浴びせてくれた」と述べ、安保理内でアナン氏のイニシアチブへの賛同国が増えていることを示唆した。
[毎日新聞10月4日] ( 2003-10-04-15:59 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20031004k0000e030029002c.html