極悪の殿堂、東京電力 2021年03月02日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1420.html
電力企業がワル・マフィアの体質を持っているのは昨日、今日に始まったことじゃない。
戦前の日電時代から、暴力団と癒着したダム工事で、人倫崩壊の極悪体質を身につけていた。
戦時中、1943年に完成した北海道石狩川上流にある王子製紙の電源計画によって建設された雨竜ダムでは、とんでもない工事労働者に対する虐待、殺戮が戦後、暴かれた。
http://eigyou.korea-np.co.jp/j-2008/06/0806j0121-00001.htm
北海道など僻地の工事現場では、警察の監視や介入がないので、暴力団系土建企業は、必ずといっていいほどタコ部屋を設け、労働者に暴力による強制的奴隷労働をさせていた。
これは1980年代の、私の若い頃まで続いていた。
また、各地のトンネル工事などで朝鮮人の強制連行者を使って苛酷な労働を行わせ、「人柱」と称する犠牲の生き埋めをしたり、用済みの労働者を殺戮して埋めたりの非道な行為を行った証拠がある。
例えば、北見に近い定紋トンネルの工事現場で、戦後、大量の遺体がトンネルの壁に埋め込まれていた事実が発覚した。犠牲者は数百名に及ぶとも噂されている。
https://traveroom.jp/jomontunnel
http://gekiyabaaa.blog.fc2.com/blog-entry-45.html
戦前、暴力団と結託して、タコ部屋奴隷労働を容認していた巨大電力企業は、戦後、九電力に分割後も、同じように強制的タコ部屋労働者を利用し続けた。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-182.html
佐久間ダムや黒四ダムでは、労働者に大量の犠牲者が出ているが、公表されている死者は、ごく一部にすぎない。多くは、誰も知らないままダムのコンクリートに埋め込まれているのだ。
私は1980年当時の原発電力企業の実態を知っているが、例えば関西電力の上級社員は、刺青を入れている者が多かった。それは「人夫出し」と呼ばれた原発労働者(放射能汚染後始末用の)を斡旋する山口組とのつきあいで、「舐められないようにする」ためだ。
だから、ダム工事で、身元もはっきりしない労働者が死んでコンクリートに埋められても、原発で釜ヶ崎から駆り出された後始末労働者が被曝死するのも、見て見ぬふりをするのが普通だった。
東京電力も同じで、巨大事故を起こした福島第一原発の建設現場では、暴力団が堂々と闊歩していた。事故後も、後始末労働者の多くが暴力団系の斡旋業者から送られている。
原発というのは、暴力団経由でしか来ない現場労働者を必要としているのだ。暴力団なくして原発は存在できないといってもよい。
それを黙認・容認せざるをえない親会社の電力企業も、最初から人倫モラルを崩壊させなければ仕事にならなかった。
この数日、明らかになった東京電力福島第一原発の、信じられない手抜き工事のニュースがある。
「ベント」の配管が途切れていた 福島原発事故、10年目の報告書 2/27(土)
https://news.yahoo.co.jp/articles/21407c3c6379a793053dd59d9d810ffeda0a27f1
高さ120メートルの排気筒の中をてっぺんまで延びているはずの配管が、根元で途切れていた。東京電力福島第一原発の事故調査を進めていた原子力規制委員会は今年1月、見過ごされていた設計の不備を記した報告書をまとめた。
配管は、10年前に炉心溶融(メルトダウン)を起こした1、2号機につながっている。空だき状態になった原子炉を囲む格納容器の圧力を下げるため、放射性物質を含む蒸気や水素ガスを外に放出する「ベント」で使うものだ。
1、2号機の共用排気筒の根元部分には、事故直後から謎があった。放射線量が1時間あたり10シーベルト以上と人が容易に近づけないほどで、3、4号機の排気筒と比べても異様に高かった。なぜ汚染がひどいか。事故10年を前に未解明事項の調査を再開した規制委が、写真や図面を精査する中で見えてきたのが、ベントの配管が根元で止まっているという、思いもよらぬ事実だった。
このせいで、外部に出るはずだった放射性物質の一部が排気筒の中に蓄積し、根元部分にたまったと報告書は結論づけた。
ベントの成否に直接の影響はなかったが、規制委の更田豊志委員長は、水素が排気筒内に出る構造だったことを問題視する。高濃度の水素が空気中の酸素と混ざれば、水素爆発のおそれがある。排気筒が壊れれば、事故はより深刻になっていた。
ベントの配管は、1992年に国が求めた「過酷事故対策」で追加された設備の一つ。79年の米スリーマイル島、86年の旧ソ連チェルノブイリの原発事故を受け、炉心溶融に備える目的だった。ただ、電力会社の自主的な取り組みとされ、国が詳しい設計や施工を確認することはなかった。
「当時も水素のことは意識されていたのに、なぜああいう設計になるのか。どこまで真剣だったのか」「どうぞお任せくださいと言った電力がどう取り組んだのか。信用を得たいなら、過去について正直に語るべきだ」。報告書公表後の記者会見で更田氏は不信感を隠さなかった。
排気筒の爆発はあながち杞憂(きゆう)とは言えない。配管がきちんと上まで延びていた3、4号機でも、3号機の水素が4号機に逆流し、運転停止中だった4号機の建屋の爆発を招いた。
配管が途切れていた経緯はいまだ明らかでなく、規制委は同型の他原発についても確認していく。東電は朝日新聞の取材に、「設計段階で十分な考慮がなされていたとは言えない」と認めつつ「理由は追えていない」と答えた。(川田俊男、編集委員・佐々木英輔)
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引用以上
このニュースには、さすがに驚いた。
事故後、フクイチ排気筒の線量が、煙突の脇に10分立っていただけで死んでしまうほど、凄まじい高線量であった理由がまったく分からなかった。
しかし、これまで東電がひた隠しにしてきた、設計施工の超絶的手抜きが原因であることが、やっと明らかになり、排気筒超高線量の謎が解けた。
本来、ベント配管は、高さ120メートルまで連続していなければならないものが、煙突基部に接続しただけになっていた。
何が問題かというと、ベントでは大量の水素が放出されるので、排気筒内に酸素があれば大爆発を起こす可能性があったのだ。
だから排気筒120m頂部に配管を延伸しなければならない規定だった。それを東電は、承知で手を抜いたことが暴露されたのだ。
つまり、312のベントにより、莫大な放射性物質が煙突基部に溜まり、それが猛烈な高線量になっていた。逆に言えば、その分だけ環境汚染が減ったのだが、全体から見れば微々たる量にすぎない。
もし水素爆発を起こしていたなら、排気筒内の放射能が大拡散し、とんでもない被害を呼んでいたことだろう。
こんなデタラメを東電は平然と繰り返してきた。自分たちに都合の悪い報告は隠しに隠し通して、どうしても隠せないときだけ、極度に矮小化して正当化するのが常の姿勢だった。
東電の嘘つき体質は、安倍晋三とまるで同じだった。これまでの原発放射能絡みの発言で、真実を素直に述べたことなど皆無と断じていい。何もかも嘘なのだ。
先の2月13日の福島沖M7.3大地震でも、東電は原子炉が水位低下を来していたことを隠した。この水が、凄まじい高濃度の放射能汚染水であり、それが外部にダダ漏れになっている事実も隠した。
この水は、すべて太平洋に流れ込み、魚介類を放射能で汚染するのだ。
東電、原発賠償額が10兆円超へ 避難の慰謝料、営業損害で 2021年2月27日
https://www.chunichi.co.jp/article/209472
福島第1原発事故を起こした東京電力による賠償支払額の累計(除染費用を含む)が、2021年度にも10兆円を超える見通しになったことが27日、分かった。避難に伴う慰謝料や営業損害などに対する支払額は2月19日現在で9兆7028億円に上り、事故から10年が過ぎても増えるのは確実。巨額賠償は地域への影響や原発のコストの大きさを映し出している。
一方、避難者らの集団訴訟が相次ぐなど、これまでの支払い対応が被害の実情に見合っていないとの声も多い。東電が「最後の1人まで賠償貫徹」とする公約を果たす時期は見えないままだ。
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引用以上
私は、事故直後から、東京電力の総賠償額は、1000兆円でも足りないと書いてきた。
何が10兆円ですむものか! 100兆円でも足りない、1000兆円でも足りないのだ。
ひとたび原子力発電所がメルトダウン爆発を起こせば、地球人類全体に影響が及ぶ。
火力発電所が爆発したのとはワケが違う。
フクイチ事故で、最初の一ヶ月で2000名以上が放射能で殺されている。政府も東電もひた隠しにしているが、この事実が暴露されたなら、これだけで数千億円が賠償に消える。
福島の人々の、世間並みの生活保障、賠償も一人あたり1000万円でもすまない。それが数百万人もいる。それだけで数十兆円が飛んで行く。
さらに、これからフクイチ汚染水を太平洋に放出するなら、世界各国への漁業賠償だけで数百兆円でもすまない。
見えざる被害を金に換えたなら、1000兆円でも足らないのだ。
東電は、福島県のゴルフ場が放射能汚染に対する補償を求めた訴訟で、「環境を汚染した放射能は、すでに東電のものではなく【無主物】である」という屁理屈を展開し、勝訴した。
https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2015/04/03/45974/
ちょっと信じられない詭弁だが、この理屈を法的に正当化すると、東電にとっても大変なことになる。ありとあらゆる公害汚染に「無主物」の屁理屈が適用されるようになる。
東電本社に、爆弾を積んだドローンが飛び込んでも、操縦者の手から離れた瞬間に「無主物」なのだから責任はない。死の灰が東電社員を汚染しても無主物だ。
自分で作り出した屁理屈なのだから、東電は文句を言えまい。
よくも、これほどデタラメな屁理屈を裁判で通し、よくも裁判官が受け入れたなと驚愕するが、これが東京電力の正体なのだ。
味を占めた東電は、今後も「無主物論」を前面に押し出して、被害者への賠償を拒絶してゆくことになるだろう。
もちろん、数百万人という人々が、東電への恨みを募らせ、呪うようになる。東電は、ちょうど水俣病のチッソ(某皇后の祖父がやったように)のように、恨み骨髄のなかに生きて行かねばならない。
恨み、呪いは無主物ではない。実は、これこそ現実や実在の運命を定めるのだ。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1420.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1561.html