不祥事相次ぎ本腰…金融庁の徹底検査で地銀は戦々恐々
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2018年8月9日 日刊ゲンダイ
地銀不正の遠因はこの人(C)日刊ゲンダイ
「いったい、どこまで調べられるのか」――。全国の地銀幹部が戦々恐々としている。金融庁が地銀の徹底検査に乗りだしたからだ。
「どうやら全国106地銀の大半を検査するようです。すでに首都圏にある地銀の検査に着手したという話も伝わっています。驚くのは、トップだけでなく社外取締役や支店長、取引先までヒアリングの対象になっていることです」(金融関係者)
金融庁が地銀を本格検査するのは、不祥事が相次いでいることと、経営内容に不安を持っているからだ。
実際、「スルガ銀」「東日本銀」と不祥事が続出している。「東日本銀」は根拠不明な手数料を2年余りで4億6000万円もコッソリ徴収していた。加えて、必要以上に融資し、余った分を預金させる禁じ手もやっていた。「スルガ銀」や「東日本銀」が不正に手を染めるのは、地銀全体の経営が行き詰まっているからだ。
地銀の17年度決算は過半数の54行が赤字で、うち12行が2期連続、40行が3期以上連続の赤字だった。元凶は日銀の異次元金融緩和だ。金融ジャーナリストの小林佳樹氏が言う。
「ゼロ金利政策で利ざやが稼げなくなった上、日銀が好条件で社債をどんどん買うので、企業が地銀からおカネを借りてくれない。企業は銀行に借りるより、社債を発行した方が金利負担が軽いですからね。地銀関係者はカンカンですよ」
7日現在、日銀の社債、CP(コマーシャルペーパー)保有残高は5兆円を超える。その分、銀行の融資機会が奪われたのだ。小林佳樹氏が続ける。
「もはや、地銀は小手先のリストラや合理化では間に合わない。今後、大規模な合併つまり淘汰が一気に進むでしょう」
金融庁の有識者会議が4月に東京都を除く46道府県の地銀の経営状況を調べたところ、地銀1行しかなくても、単独で存続するのが難しい地域が23県もあるという。検査の結果、合併や破綻に追い込まれる地銀が出てくるのではないか。
金融庁が地銀の徹底検査に乗り出したことで、全国の地銀幹部が戦々恐々としています。 https://t.co/ln8OqbzjnJ #日刊ゲンダイDIGITAL
— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) 2018年8月8日
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— エキサイトニュース (@ExciteJapan) 2018年8月9日
>地銀の17年度決算は過半数の54行が赤字で、うち12行が2期連続、40行が3期以上連続の赤字だった
スルガの行為はさすがに不味いと思うけど大枠では銀行が儲からんのは本業の金貸しをちゃんとしてないから。BIS規制撤廃して銀行がもっと、金を貸しやすい状況を作ったほうがいい。検査はいいけど冷水しないで欲しい。
— 小林孝祝 (@bulgebracket) 2018年8月9日
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ニフティニュース 不祥事相次ぎ本腰…金融庁の徹底検査で地銀は戦々恐々 ニフティニュース 金融庁が地銀を本格検査するのは、不祥事が相次いでいることと、経営内容に不安を持っているからだ。 ... 金融庁の有識者会議が4月に東京都を… https://t.co/ml2Lt5ASKi
— 経済ガイド (@Keizai_Guide) 2018年8月9日