糖質をお口から食べるとどうなるか?
簡単に説明しよう。
まず、糖質を食べると胃袋に到着する。
胃袋では糖質の大まかな糖質量を
胃壁が感知し
自律神経経由で
肝臓に貯蔵してある
グルコーゲンをブドウ糖に分解する指令が出る。
たとえば、糖質量50gの糖質を摂取したとしたら
肝臓から50g相当のブドウ糖が
血液中にじわじわ供給される。
糖質を食べたら
ものの30分もかからず
血糖値が上昇する理由がこれでわかっただろう。
ほとんどの馬鹿が、
食べた糖質が
消化器系(胃袋→十二指腸→小腸)を経由して
一気にブドウ糖まで
消化され
小腸で吸収され
それが血液中に供給され
血糖値が上昇していると思っている。
なんで、30分で血糖値が上昇する
説明になっていない。
30分ならまだまだ胃袋の中で
食べた糖質君は
のんびり過ごしているのである。
さて、こうやって、
食べた糖質が血糖値を上昇させる
トリガーにはなるが
実際に血液中にブドウ糖を供給して
血糖値を上昇させているのは
食べた糖質ではなく
肝臓で貯蔵されている
グリコーゲンが
自律神経の指令で
ブドウ糖に分解され
食べた糖質相当量の
ブドウ糖が血液中に供給される
というメカニズムは理解できたと思う。
さて、次は、
血糖値が上昇すると
これも自律神経の作用で
追加インスリンが分泌され
血液中の増加分のブドウ糖は
インスリンの作用で脂肪酸合成に駆り出され
中性脂肪を作っていく。
わかりやすく言えば肥満である。
このときに余談だが、
追加インスリンは副作用として活性酸素を発生させ
血管内皮を傷つけ、
血管内皮に炎症を引き起こし、
動脈硬化を進行させる。
さて、次は食べた糖質の物語だ。
食べた糖質は
胃袋の胃酸では消化されないが
胃酸の分泌を亢進させ、
胃酸過多、胸やけを引き起こす。
胃潰瘍、胃酸過多、胃炎、
胸やけ、逆流性食道炎の食べ物の
原因は糖質の過剰摂取である。
さて話がそれた
胃袋で暇つぶしに飽きた糖質君は
十二指腸を経由し
小腸に牛歩でたどり着く。
小腸で糖質はブドウ糖にまで消化され
念願かなって
小腸で吸収され
門脈経由で
肝臓に取り込まれる。
先ほど、
糖質50gを食べたときに
肝臓グリコーゲンを分解して
食べた糖質50g相当のブドウ糖を
作り血液中に供給したので
肝臓のグリコーゲンは
その分減っている。
その補てんをするために
ブドウ糖が肝臓に取り込まれるのである。
このとき、−50の補てんとして
+50ならプラマイゼロなら完結するが、
時として、10gあまり、
肝臓に取り込まれないブドウ糖も
時として出てくる。
このブドウ糖はどうなるか?
ここでもインスリンの作用で
このブドウ糖は脂肪酸合成に駆り出され
脂肪肝の創造に尽力するのである。
このとき、先にも説明したが
肝臓はインスリンのシャワーを浴びることになり
自動的に活性酸素のシャワーも浴びて、
肝臓組織が活性酸素に傷つけられ
炎症を引き起こす。
糖質接種で
脂肪肝が育まれ
その副作用で肝炎に転じ
肝硬変に発展し肝がんになるのである。
蛇足だが、
糖尿病患者で
インスリン注射をやっていて
糖質制限を行わない患者は
肝臓であふれたブドウ糖は
自前のインスリンの作用が脆弱化しているので
脂肪を構成できず
結果的に血糖値をじわじわ上昇させることになるのである。
糖質の行方 基礎編 続く
http://www.asyura2.com/16/health18/msg/632.html