経済効果6517億円 早めの桜満開が呼び込む“株高ジンクス”
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2018年4月1日 日刊ゲンダイ
今が見ごろ(C)日刊ゲンダイ
都心の桜は3月24日に満開となった。気象庁によると、平年より10日早く、観測を始めた1953年以降で3番目の早さだという。
この週末は絶好の花見日和。花見客を当て込んだビジネスも花盛りだ。
「早い満開によって、人の動きも例年より早まります。飲料や総菜、菓子類、揚げ物などが飛ぶように売れる店もあります」(ローソンの担当者)
例えば、ローソンの人気商品「からあげクン」は、通常の1.5〜2倍も売れる店が続出するらしい。
兜町も大騒ぎだ。コンビニ(ローソン、セブン&アイ)や、飲料メーカー(アサヒグループ、キリン)、レジャーシートを販売する100円ショップ(ワッツ、セリア)やホームセンター(DCM、ケーヨー)など“花見関連銘柄”に熱視線が注がれている。
「過去の株価を見ると、満開が早かった年の春相場(2〜5月ごろ)は上昇するジンクスがあります。花見客が早い時期に動き始めるので関連株は上昇し、相場全体を刺激するのでしょう」(IMSアセットマネジメント代表の清水秀和氏)
■株高ジンクス、13年はプラス34%
2001年以降で最も早い満開(東京)は、02年の3月21日だ。次いで13年の同22日、08年の同27日(今年は除く)と続く。日経平均の動きはどうか。それぞれ3月(始値)と、5月(高値)の株価で比較したところ、02年は10.8%、13年は34.6%、08年は10.4%の上昇率だった。間違いなく早い満開は株高だ。
一方、遅い満開は4月6日。過去3回あって、日経平均はすべて下降している。下落率は05年が4.3%、11年が7.0%、12年が3.4%だ。
「過去の例からすれば5月ごろまで株高傾向は続きますから、いまから花見関連を仕込んでも遅くはないでしょう。菓子類の亀田製菓や、アルコールのアサヒグループ、キリン、サッポロのほか、総菜のロック・フィールドや柿安などが狙い目です。ちょっと見方を変えるなら、2次会需要のカラオケ関連もオススメです」(市場関係者)
カラオケ「DAM」の第一興商、「JOYSOUND」を運営するエクシングの親会社ブラザー工業、カラオケボックス「カラオケの鉄人」の鉄人化計画などだ(別表参照)。
関西大学の宮本勝浩名誉教授は、「日本のお花見の経済効果」をまとめている。今年3月下旬から5月上旬の約2カ月で、6517億4013万円とはじいた。なんと、東京スカイツリーの年間の経済効果(約835億円)の8倍近い。
日本人の支出が約2407億円、訪日客が約610億円で、総支出額は3017億円にのぼる。これに店舗従業員らの所得増加など2次波及効果を加えると、6517億円に達するという。
サクラが日本経済を救う?
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