2018年のイラン
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2018年1月 7日 マスコミに載らない海外記事
Paul Craig Roberts
2018年1月5日
1953年 ワシントンとイギリスは、民主的に選ばれたモハンマド・モサッデグ政権を打倒し、ワシントンとイギリスのためになるようイランを支配する独裁者を据えた。機密解除された文書で、CIAはイラン政府打倒における役割を認めている。打倒のパターンは、いつも同じだ。ワシントンが抗議行動参加者を雇い、次に暴力事件を引き起こし、言説を支配し、政権を失脚させるのだ。
ワシントンが据えた独裁者を打倒した1979年のイラン革命以来、ワシントンはイラン支配を取り戻そうとしている。2009年、ワシントンは、アフマディネジャド政権打倒の取り組みとして“緑の革命”に資金提供した。
現在ワシントンはまたもやイラン国民に対して仕事中だ。ワシントンが組織した抗議行動が、ホンジュラスやリビアやウクライナやシリアでしたこと、2009年にイランでしようとしたこと、現在ベネズエラでしようとしていることを見た後は、イラン人を信じるのは難しいが、政府に反対し、善意で街頭に出ている可能性もある。これらのイラン抗議行動参加者たちは全く愚かなのか、それとも自国に反逆するよう雇われているのだろうか?
イランは一体なぜ、過去のウクライナや、今のベネズエラのように、政権不安定化を企む外国が資金提供する工作員連中を容認しているのだろう? これらの政権は、欧米に徹底的に洗脳されていて、民主主義というのは政府打倒を企む外国工作員を容認することだと考えているのだろうか?
政府は、欧米売女マスコミにおびえる余り、外国から金をもらっている工作員連中から自らを守るのは困難だと思っているのだろうか?
イランで暴力的抗議行動を引き起こすのに成功し、ワシントンは今、更なる対イラン介入をお膳立てするため、国連安全保障理事会のイランに関する特別会合を利用しようとしている。ワシントンが引き起こした暴力行動は、イラン“人権問題”にすり替えられたのだ。ワシントンは、おとがめなしで済んでしまうのだろうか?
イランの運命はロシアと中国にかかっている。もしワシントンがイラン不安定化に成功すれば、次はロシアと中国だ。ロシアはこれを理解しているように見える。ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官は昨日こう述べた。“イラン・イスラム共和国に対する内政干渉の企みをしないようアメリカに警告する”
ロシアはワシントンによるシリア不安定化を容認できないとロシア政府が理解したのと同様、イラン不安定化は容認できないとロシアは理解している。
トルコ大統領もロシアと足並みを揃え、“外国の連中が状況を挑発しているのは明らかだ”と発言した。
これは“彼らの”政府と、CNNやニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストやBBCなどの売女マスコミ・ウソ製造工場によって絶えずだまされているアメリカ人以外の誰にとっても明らかだ。
トランプとヘイリーは、世界に対するワシントンの権力と影響力を台無しにする可能性が高い、大口たたきだ。二人は“逆らう国をメモし”外国指導者連中への収賄を認め、あきれはてた威嚇をしている。もしこれで世界が目覚めなければ、他に目覚めさせるものなど皆無だ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/01/05/iran-2018-paul-craig-roberts/
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