元横綱・日馬富士の暴行騒動 モンゴル勢と馴れ合わぬ貴ノ岩への制裁か(NEWSポストセブン)
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日馬富士の暴行 モンゴル勢と馴れ合わぬ貴ノ岩への制裁か
https://www.news-postseven.com/archives/20171130_633632.html?PAGE=2
日本中の視線を集めた横綱・日馬富士(33才・引退表明)による暴行事件が起きたのは10月25日の夜。巡業先の鳥取にあるカラオケ付き個室ラウンジで日馬富士がモンゴルの後輩力士・貴ノ岩(27才)を殴打した。その場には白鵬(32才)と鶴竜(32才)の2横綱のほか、何人かのモンゴル人力士、日本人力士らが居合わせた。
貴ノ岩の師匠である貴乃花親方(45才)は事件の4日後、鳥取県警へ被害届を提出。それから2週間後の11月14日、スポーツ紙が暴行事件を報じて日馬富士は九州場所を休場し、大騒動へと発展した。
なぜ日馬富士は貴ノ岩を殴ったのか。なぜ貴乃花親方は警察に被害届を出しながら相撲協会の事情聴取を拒否するのか──。それには、憶測を含めてさまざまな情報が飛び交っている。
事件を歪にした理由の1つに貴乃花親方とモンゴル人力士との溝がある。平成の名横綱として名を馳せた貴乃花親方は「日本人横綱を育てたい」と意気込んで部屋を興した。
「貴ノ岩はモンゴル人ですが、若くして両親を亡くしており、貴乃花親方と景子さんは自分の子供のように接しています。親方は息子同然の貴ノ岩を“日本人力士”として育てるため、モンゴル人の集まりには原則として参加させなかった。貴ノ岩も親方の相撲道に心酔しており、親方と景子さんを本当の両親のように慕っています。その一方でモンゴルを恋しく思う気持ちも残っているんでしょう。関取になってからは錦糸町のモンゴル料理店で目にすることもあります」(貴乃花部屋に近い関係者)
モンゴル人力士を避ける貴ノ岩について、他のモンゴル勢は快く思っていなかったとこの関係者が続ける。
「説教中にスマホをいじったとか、悪態をついたとか、貴ノ岩が白鵬から金星をあげたことを自慢していたとか…そんなことは口実にすぎないんです。“モンゴル・グループの掟”に従わず、馴れ合わない貴ノ岩への“制裁”だったのではないでしょうか」
“わが子”が大けがを負って帰ってきて警察に被害届を出すのは当然だろう。だが、相撲協会による調査に協力する姿勢を見せない態度に「貴乃花はヒステリックだ」「孤立している」という報道も多い。“大人の事情”に弟子を利用しているのではないか、という声も少なからずある。
「不祥事の続く相撲協会の改革を訴えてきた貴乃花親方は、昨年2月の協会の理事長選に出馬し、現理事長の八角親方に完敗しました。そこで、今回の件をきっかけに、来年2月に行われる理事選で形勢逆転を狙う貴乃花親方が、現執行部の責任追及を画策しているとの見方も出ています」(相撲担当記者)
経営コンサルタントで評論家の山田修氏はこう見る。
「今回の暴行事件を『学校』に例えてみればわかりやすい。相撲協会は校長先生、貴乃花は担任の先生、貴ノ岩は普通の生徒です。横綱の日馬富士は強豪野球部のエースピッチャーというところでしょうか。
生徒が大けがを負わされたわけですから、担任は当然警察に駆け込みます。ところが校長としては自分の責任問題にも及ぶので早く事情聴取したい。それでも、担任は話を校長に持っていくと“甲子園への出場がかかるエースの不正だけに、事実がうやむやにされてしまう”ことを危惧して、校長には話さないまま、警察へ届け出た。
校長の立場もわかります。でも、まずは警察が暴行の事実を捜査する。その結果を待ってから相撲協会が処分を下す。それは自然なことではないでしょうか」
九州場所後の打ち上げ会。後援会関係者を前にした貴乃花親方は、「叩かれようが蔑まれようが土俵に這いあがれる力士を育てて参ります」とスピーチした。騒動の渦中にもかかわらず、土俵改革にかける不退転の意志が見えた。
※女性セブン2017年12月14日号
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/832.html