じっくり考えても、すぐに答えを出しても、結論は同じ?(※イメージ写真)
「じっくり考える」が損を生む!? ビジネスで必要な「速読思考」とは〈dot.〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171024-00000003-sasahi-bus_all
AERA dot. 10/25(水) 7:00配信
提出するよう指示された企画書をすぐに提出したら「本当にじっくり考えたのか? もっとちゃんと吟味してから改めて出し直せ」と上司に言われたことはないでしょうか?
その上司はおそらく、短時間で提出したからそう言っただけで、すぐに出せたとしても、しばらく時間をやり過ごし、いかにも考えるのに時間がかかりました、という表情で報告をしたら、「もっとちゃんと吟味して」とは言わなかったかもしれません。
しかし、「時間をとってじっくり考えたもの」=「よく考えられた内容」という固定観念は果たして正しいのでしょうか? 1日5分のトレードで月数百万円以上の利益を挙げる投資家で、『行動する時間を生み、最速で結果を出す 速読思考』の著者・角田和将氏に、速読思考の重要性について伺いました。
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「ファーストチェスの法則」をご存知でしょうか?
これはチェスの世界では有名な法則で、5秒で考えた手も30分かけて考えた手も86%は同じというものです。
ビジネスの世界でも構想や準備に何カ月もかけた仕事がうまくいかないことは多くありますし、同じ議題を何回も会議で検討しても出口が見えない、ということはよくあることです。
一方で、「10秒考えれば十分」というポリシーで、多くの大事業や買収を成功させているソフトバンクの孫正義氏が、アリババのジャック・マー会長とたった6分話しただけで20億円の出資を決め、のちに8兆円のリターンを得たといわれるようなケースもあります。
孫氏の決断には、綿密な情報収集と長年経営者として活躍してきた嗅覚もあったと思いますが、考える時間の長さと決断の正しさは比例しないということを物語っています。
しかも、時間と労力をかけて、考え抜いて結論を出しているつもりでも、実際はとっくに結論は出ています。それなのに、意志決定のための情報収集に時間をかけてじっくり考えたところで、考え始める前に何となく決めていた内容と大きくは変わらないということです。
投資を仕事にしている方なら、いざ決断を迫られたときに、よりいい結果を求めるあまり、いろいろ考え込んでしまって、結果的にチャンスを逃して利益を得られなかったという経験があるのでないかと思います。
良くも悪くも、投資の世界は数字という結果が明確かつ即座に突きつけられます。どれだけ理屈をこねても、収支がマイナスの投資家は市場からの撤退を余儀なくされます。
私はそうならないために、速読トレーニングに取り組み、なるべく短時間で情報インプットや意思決定をする、「速読思考」を心がけました。
機会損失を悪と捉え、速く考え決断を下すことを善とする考え方は、投資の世界だけではなく、ビジネスの世界であっても今後さらに強くなるだろうと思います。
高速な情報インプット
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瞬間的な意思決定
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行動時間と検証時間の確保
この「速読思考」のサイクルを意識し、それを高速で回すことができれば、あなたが変わるだけでなく、結果とともに自然と周囲の反応や環境は変化してくるはずです。