以下は、自分のサイトに掲載している記事そのままのコピーです。普段見ていない方には可なり読みづらいかも知れませんが、内容的には参考になると思います。
(10月24日)Hi-net自動処理震源マップのN= の値の変動と地震の起こり方の変化について
まとめ:関東地方での震度1以上を観測した地震が10月19日にあった以来、発生が4日間ありません。
過去7日間の10月17日から23日までで、関東地方の地震は3件です。
これから30日間の地震数を推定すると、7:3=30:X でX=90÷7=13 となり、今年の月別数から見ると、これまでの最少であった5月の27と比べても半分以下です。
関東地方の月別地震数:
2017年
01月:31
02月:43
03月:35
04月:32
05月:27
06月:49
07月:29
08月:42
09月:33
Hi-net自動処理震源マップのN=の値について、「最新7日間」、「最新30日間」の両方で15以上の変動を昨日からした地域は全てが減少でした。「最新7日間」での最大の減少幅は「長野県」減少28、その次が「静岡県」減少25でした。減少幅としては大きなものではないため、本日中の大きな地震発生の可能性はあまりなく、今後一か月以内程度でのM7以上地震の予兆であると思います。
東日本の震央分布図(過去100日間)
http://www.tenki.jp/bousai/earthquake/seismicity_map/?area_type=japan_east&recent_type=100days
は震度1以上を観測した地震の震央マップです。和歌山県から内陸にかけて多少地震が多いように見えます。しかも、内陸側の方が深い地震です。更に、和歌山県沖から四国にかけて北西―南東方向にドットが分布し、また琵琶湖の南東岸にも南西―北東方向にドットが分していますが、これは、地殻にかかる圧力が東から西へ向かっていることを表しています。869年貞観地震の後に発生した奈良県での地震とか、または愛媛県あたりでのM6以上地震発生が有り得ると思います。
このことは、例えば、「最新30日間」の「西日本」
http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/mapout.php?_area=KINKI_MAP&_period=30days&rn=26020
で、愛媛県の西方沖、豊後水道の佐田岬あたりに黄色の小さいドットがかなり密集して見えることもあります。
ただ、基本的に、関東での海域での地震が先で、その後、かなり短い期間で内陸の地震が連動すると思います。根拠は、関東地方の海域地震の減少が今年8月前半に起こっていたことです。この静穏化の結果起こるべき海域の地震発生がまだなく、こちらの地震が先で、その後、関東から関西、または中国・四国地方での内陸地震へと移っていくと思います。
今朝
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20171024062646.html
発生時刻 2017年10月24日 6時26分ごろ
震源地 北海道東方沖
緯度 北緯43.8度
経度 東経147.8度
深さ ごく浅い
マグニチュード 5.4
が発生しています。
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/list/?e=188
で見ると、北海道東方沖を震源地とする地震は2004年春以来138件発生していて、比較的多発する地震です。今年になってから今朝の分を入れて6件発生しています。この6件の中で震源深さが「ごく浅い」は今朝のものだけで、他の5件は40キロから60キロでした。ただし
https://www.emsc-csem.org/Earthquake/earthquake.php?id=625945#summary
で見ると、震源深さは48キロで、今までのものと変わりがありません。
この1週間で、最大の地震が
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20171019180223.html
発生時刻 2017年10月19日 18時02分ごろ
震源地 奄美大島北東沖
緯度 北緯28.3度
経度 東経131.5度
深さ 10km
マグニチュード 5.6
です。最大の地震が九州で、その次が北海道東方沖ですから、日本列島の南北の端で大きな地震が起こっていることになり、この状況は昨年2016年1月の北海道や九州の状況に似ています。
北海道では昨年1月にM6地震が2件発生しています。
2016年1月12日 2時08分ごろ 北海道北西沖 6.0 3
2016年1月14日 12時25分ごろ 浦河沖 6.7 5弱
M6以上地震はその後、次の地震まで北海道では発生がありませんでした。つまり、18か月発生が無かったのです。
2017年7月13日 4時49分ごろ 日本海西部 6.3 1
九州では昨年1月に
2016年1月5日 11時21分ごろ 九州地方南東沖 5.4 2
2016年1月9日 23時12分ごろ 奄美大島近海 5.5 4
が発生し、これ以上の地震は4月の熊本地震まで起こっていません。なお、薩摩半島西方沖地震M7が2015年11月14日に起こっていて、これが熊本地震の直接的な原因でした。
沖縄では、
2016年2月12日 21時59分ごろ 沖縄本島近海 4.2 1
以降3月1日まで震度1以上を観測した地震の発生が止まっていました。今年も同様に、
2017年9月13日 11時50分ごろ 西表島付近 3.1 1
以来、次の地震
2017年10月12日 7時36分ごろ 宮古島近海 2.9 1
まで発生がなく、更に、上の10月12日以降発生がありません。
伊豆・小笠原諸島付近を見ると、2016年1月:伊豆・小笠原:7件、同2月:伊豆・小笠原:3件、同3月:伊豆・小笠原:2件と多発からその3分の1以下へと減少しました。今年を見ると、6月:伊豆・小笠原:15件、7月:伊豆・小笠原:7件、8月:伊豆・小笠原:3件、9月:伊豆・小笠原:4件、10月:伊豆・小笠原:3件(23日現在)とやはり3分の1以下へと減少しています。
背景にあるのは、遠方で太平洋プレートなどの西進が進み、その結果、中央部である関東地方付近の大きな固着域に太平洋プレートの西進圧力が集中するというものです。
(昨年1月の状況は4月の熊本地震の前兆であり、そのため、関東への圧力集中でありませんでした。しかし、中央構造線に注目すると、関東から九州の地殻は中央構造線の南北の地殻という意味で共通していて、熊本県で右横ずれ地震を起こすためには、中央構造線の南側が東にずれないために、関東方面から西向きに抑える圧力が必須でした。中央構造線の北側が東へ動くためには、中央構造線の南側が東へ動かないように固定されいる必要があったのです。これが、伊豆・小笠原での3月の地震減少の意味です。伊豆・小笠原のある程度大きな固着域に西向き圧力がかかっていたということ)
現在を見ると、千葉県東方沖地震
https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/list/?e=473
の発生がこの10月まだなく、最新が9月15日です。よって、房総半島東方沖地震、つまり、1677年の延宝房総沖地震
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BB%B6%E5%AE%9D%E6%88%BF%E7%B7%8F%E6%B2%96%E5%9C%B0%E9%9C%87
の再来がかなり近くなっているはずです。
Hi-net自動処理震源マップの「最新24時間」の値の過去1週間分のN=の値の変化:
基本的に07:00頃の値です。
「日本全国広域」
10月18日:356(前日から09の増加)
10月19日:369(前日から13の増加)
10月20日:390(前日から21の増加)
10月21日:361(前日から29の減少)
10月22日:343(前日から18の減少)
10月23日:327(前日から16の減少)
10月24日:291(前日から36の減少)
「日本全国拡大」
10月18日:356(前日から11の増加)
10月19日:367(前日から11の増加)
10月20日:386(前日から19の増加)
10月21日:358(前日から28の減少)
10月22日:342(前日から16の減少)
10月23日:326(前日から16の減少)
10月24日:291(前日から35の減少)
「北海道」
10月18日:20(前日から03の増加)
10月19日:13(前日から07の減少)
10月20日:22(前日から09の増加)
10月21日:14(前日から08の減少)
10月22日:18(前日から04の増加)
10月23日:18(前日から増減なし)
10月24日:13(前日から05の減少)
「東日本」
10月18日:232(前日から13の増加)
10月19日:219(前日から13の減少)
10月20日:214(前日から05の減少)
10月21日:236(前日から22の増加)
10月22日:204(前日から32の減少)
10月23日:212(前日から08の増加)
10月24日:162(前日から50の減少)
「本州中部」
10月18日:113(前日から03の減少)
10月19日:113(前日から増減なし)
10月20日:113(前日から増減なし)
10月21日:110(前日から03の減少)
10月22日:115(前日から05の増加)
10月23日:089(前日から26の減少)
10月24日:082(前日から07の減少)
「西日本」
10月18日:117(前日から05の減少)
10月19日:145(前日から28の増加)
10月20日:162(前日から17の増加)
10月21日:125(前日から37の減少)
10月22日:127(前日から02の増加)
10月23日:110(前日から17の減少)
10月24日:119(前日から09の増加)
*「日本全国広域」と「日本全国拡大」で4日連続で減少です。減少幅の最大は「東日本」で減少50です。かなり危機的です。この数日でM6、または今後数か月でM7以上が起こる可能性が高いと思います。根拠はまとめで述べます。
Hi-net自動処理震源マップでの変動についてです。
関東地方周辺の「最新7日間」(前日との差)
======21日ー22日ー23日ー24日
「東京都」 :0136-0134-0119-0109(減少10)
「神奈川」 :0202-0206-0186-0180(減少06)
「静岡県」 :0283-0283-0282-0257(減少25)
「千葉県」 :0284-0278-0252-0243(減少09)
「埼玉県」 :0301-0299-0275-0259(減少16)
「茨城県」 :0886-0857-0784-0776(減少08)
「群馬県」 :0259-0254-0245-0242(減少03)
「栃木県」 :0717-0693-0628-0618(減少10)
「福島県」 :0667-0635-0593-0585(減少08)
関東地方周辺の「最新30日間」(前日との差)
======21日ー22日ー23日ー24日
「東京都」 :0622-0622-0621-0613(減少08)
「神奈川」 :0822-0843-0831-0822(減少09)
「静岡県」 :1372-1368-1377-1345(減少32)
「千葉県」 :1174-1182-1167-1149(減少18)
「埼玉県」 :1238-1233-1227-1214(減少13)
「茨城県」 :4872-4826-4792-4772(減少20)
「群馬県」 :1116-1112-1105-1100(減少05)
「栃木県」 :4131-4090-4066-4049(減少17)
「福島県」 :4046-3992-3980-3973(減少07)
*「最新7日間」、「最新30日間」の両方で、すべての地域が減少でした。これは非常に珍しいことだと思います。特に、「最新24時間」、「日本全国広域」と「日本全国拡大」が4日連続して減少しているので全国的な減少傾向が起こっていることになり、太平洋プレートからの西向き圧力が非常に大きな固着域へ集中しつつあることを示唆していると思います。
その他に昨日から今朝で15以上の変動があった地域は次の通りです。
「最新7日間」
「岩手県」:285→269(減少16)
「宮城県」:169→153(減少16)
「富山県」:262→244(減少18)
「長野県」:354→326(減少28)
「山梨県」:302→282(減少20)
「岐阜県」:334→317(減少17)
「愛知県」:266→244(減少22)
「大分県」:445→430(減少15)
「宮崎県」:572→553(減少19)
「沖縄県」:098→081(減少17)
「最新30日間」
「岩手県」:1334→1312(減少22)
「富山県」:1279→1243(減少36)
「石川県」:0453→0435(減少18)
「長野県」:1613→1578(減少35)
「山梨県」:1222→1200(減少22)
「岐阜県」:1516→1484(減少32)
「愛知県」:1257→1241(減少16)
「大阪府」:1494→1470(減少24)
「兵庫県」:1107→1086(減少21)
「奈良県」:1419→1402(減少17)
「和歌山県」:0994→0978(減少16)
「福岡県」:1759→1733(減少26)
「佐賀県」:1817→1785(減少32)
「長崎県」:0395→0378(減少17)
「熊本県」:2187→2156(減少31)
「大分県」:2038→2002(減少36)
「宮崎県」:3456→3385(減少71)
「鹿児島県」:2602→2528(減少74)
「沖縄県」:0683→0648(減少35)
*「最新7日間」、「最新30日間」の両方で15以上の変動があった地域は全て減少でした。これは、かなり危険な状況です。東北での減少の地域数が少なく、関東から関西での減少地域数が多くなっています。
10月23日した地震:0件(昨日分は5件)(海外での大きな地震を含む)
過去1週間分の震度を観測した地震の地域別集計:
10月17日:04件(震度1:03件)(M4以上:0件)
10月18日:04件(震度1:00件)(M4以上:1件)
10月19日:10件(震度1:05件)(M4以上:4件)
10月20日:03件(震度1:03件)(M4以上:0件)
10月21日:03件(震度1:02件)(M4以上:0件)
10月22日:05件(震度1:03件)(M4以上:2件)
10月23日:00件(震度1:00件)(M4以上:0件)
合計:29件
(震度1:16件で55%)(M4以上:7件で24%)
*過去7日間でM4以上が24%はかなり大きい値です。
*過去7日間から推測する30日間の地震数が124件となり、減少傾向です。9月の185件に比べて、約33%減です。
7:29=30:X で、X=870÷7=124
2017年月別地震数:
1月:150
2月:144
3月:156
4月:178
5月:161
6月:213
7月:175
8月:204
9月:185
1.北海道
2017年10月18日 8時49分ごろ 浦河沖 4.4 2
2017年10月19日 14時38分ごろ 十勝地方南部 3.8 1
2017年10月21日 1時45分ごろ 胆振地方中東部 3.2 2
2017年10月22日 3時38分ごろ 北海道西方沖 4.7 2
合計:4件(陸域:2件、海域:2件)(M4以上:2件、50%)(震度1:1件、25%)
2.東北
2017年10月17日 20時29分ごろ 岩手県沿岸北部 3.4 1
2017年10月19日 1時50分ごろ 岩手県沖 4.0 3
2017年10月19日 1時51分ごろ 岩手県沖 3.0 1
2017年10月19日 21時50分ごろ 福島県沖 4.2 3
2017年10月20日 13時24分ごろ 岩手県沖 3.5 1
2017年10月20日 19時30分ごろ 秋田県内陸南部 1.8 1
2017年10月22日 1時26分ごろ 福島県沖 4.6 1
2017年10月22日 2時45分ごろ 新潟県上中越沖 2.5 1
2017年10月22日 18時39分ごろ 佐渡付近 3.5 1
合計:9件(陸域:2件、海域:7件)(福島県以南:4件、宮城県以北:5件)(M4以上:3件、33%)(震度1:7件、78%)
3.関東(静岡県を含む)
2017年10月17日 15時38分ごろ 茨城県北部 3.2 1
2017年10月18日 7時40分ごろ 茨城県南部 3.6 2
2017年10月19日 0時08分ごろ 茨城県沖 4.0 2
合計:3件
(陸域:2件、海域:1件)(M4以上:1件、33%)(震度1:1件、33%)(茨城県沖:1件、茨城県北部:1件、茨城県南部:1件、千葉県東方沖:0件)(伊豆・小笠原:0件)
*関東の地震数が東北の地震数の3分の1であり、明らかに関東での地震数減少が起こっています。また、東北での地震が最新3件は福島県以南であり、関東での地震が全件茨城県であることを考えると、福島県と茨城県の県境あたり、昨年2016年11月22日の福島県沖(いわき沖)M7、そして、12月28日茨城県北部M6が起こった地域に東北での太平洋沈み込み圧力がかかっていると思われます。このことは、「日本全国拡大」、「最新24時間」
http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/mapout.php?_area=JAPAN_MAP&_period=24hours&rn=83981
を見ると、福島県南部の沖合のドットの分布が、ハの字型の頭の部分が陸域にくっついたようになっていることを見ても分かると思います。→の頭の部分の斜線の方角に地震が分布するのです。
*過去30日間の東日本の震央マップhttp://www.tenki.jp/bousai/earthquake/seismicity_map/?area_type=japan_east&recent_type=30days
と
8月のそれ
http://www.tenki.jp/bousai/earthquake/seismicity_map/entries_by_month?year=2017&month=8&area_type=japan_east
を比較しましょう。
2016年と今年の関東地方の地震数の推移は次の通りです。伊豆・小笠原での地震も含んでいます。
2016年
01月:40
02月:31
03月:18
04月:30
05月:26
06月:32
07月:63
08月:31
09月:31
10月:28
11月:22
12月:51
2017年
01月:31
02月:43
03月:35
04月:32
05月:27
06月:49
07月:29
08月:42
09月:33
4.中部
2017年10月19日 18時32分ごろ 愛知県西部 3.1 1
合計:1件
(長野県:0件、長野県以外:1件)(震度1:1件、100%)
5.関西
合計:0件(震度1:0件、0%)
6.中国・四国
2017年10月17日 16時24分ごろ 豊後水道 2.8 1
2017年10月21日 19時22分ごろ 島根県東部 2.8 1
合計:2件
(陸域:1件、海域:1件)(震度1:2件、100%)
7.九州
2017年10月17日 17時07分ごろ 熊本県熊本地方 2.7 2
2017年10月18日 0時21分ごろ 熊本県熊本地方 3.1 2
2017年10月18日 20時39分ごろ 熊本県熊本地方 2.6 2
2017年10月19日 7時00分ごろ 有明海 2.2 1
2017年10月19日 12時40分ごろ 有明海 3.0 2
2017年10月19日 13時08分ごろ 有明海 2.3 1
2017年10月19日 18時02分ごろ 奄美大島北東沖 5.6 3
2017年10月20日 5時42分ごろ 熊本県熊本地方 2.6 1
2017年10月21日 13時10分ごろ 有明海 2.8 1
2017年10月22日 23時24分ごろ 薩摩半島西方沖 3.5 2
合計:10件
(陸域:4件、海域:6件)(南西諸島:1件、九州北部:0件、熊本県:4件、鹿児島湾:0件)(震度1:4件、40%)
8.沖縄
合計:0件
(台湾付近:0件)(M6以上:0件)(震度1:0件、0%)
2017年10月24日11時15分 武田信弘
http://www.asyura2.com/17/jisin22/msg/255.html